今日のまとめ
米国FRBの追加的量的緩和政策で商品価格に上昇プレッシャーがかかった
いちばん値動きの悪かった原油価格もついに動き始めた
ロシア抜きに原油を語ることはできない
最後のコモディティ、原油にいよいよ動意が
先週、米国のFRBが追加的量的緩和政策を発表しました。この政策の狙いは通貨の供給量を増やすことにより広範なインフレ圧力を作ることで不動産価格下落により生じるデフレ圧力を緩和する点にあります。
問題はその過程で米国の供給する余った流動性が世界に漏れ出し、コモディティ価格の上昇を招く危険がある点です。
実際、既に穀物、金、素材などの価格は高値圏にあります。これまで出遅れていた原油価格もついにブレイクアウトしました。
これまで原油価格が出遅れてきた理由として原油は世界の消費に占める米国の割合が大きく、「アメリカが不景気だからガソリン消費も振るわないだろう」という考えから敬遠されてきたことが挙げられます。

しかしその原油価格もついに動きはじめたということは今回の追加的量的緩和政策がかなり腰の入った動きであると言えそうです。
原油高で恩恵をこうむる国
さて、我々が比較的容易に投資できる国の中で 原油価格上昇から最も恩恵を受けるのはロシアです。なぜならロシアは確認埋蔵量でこそサウジアラビアに遠く及びませんが、年間生産高では世界第1位だからです。
さらにロシアは天然ガスの生産でも有名ですが ロシアの天然ガスの輸出価格はブレント・オイル価格を根拠に算出されるため原油価格高は天然ガスのトップ・プロデューサーであるガスプロムにとっても良いニュースです。
有力エネルギー企業が目白押しのロシア
ロシア株式市場には多くのエネルギー関連企業が上場されています。先ず世界最大の天然ガスの会社であるガスプロムを挙げる事が出来ます。
次に大手石油会社としてはロスネフチとルクオイルが有名です。強いて言えばロスネフチの方が積極経営で機関投資家ウケする経営がされていると言えるでしょう。一方のルクオイルは短期での増産や確認埋蔵量の追加を強調せず、長期での持続可能な成長戦略を重視する保守的経営で知られています。
どちらのスタイルが良いかはファンドマネージャーの好みが分かれるところだと思いますが、経営手腕の総合点では似たりよったりというところではないでしょうか?
それ以下の銘柄となるとタトネフチやスルグトネフチガス、ガスプロムネフチなどとなりますが保有資産(つまり油田の生産性やポテンシャル)という点ではかなり見劣りします。
ロシア関連ファンドの組み入れ状況
さて、ロシアの株式に投資する投資信託の代表的なところでは「HSBCロシア」、「DWSロシア」、「三井住友ロシア」などのファンドがあります。
以下はそれらの投信が組み入れている上位10位の銘柄の組み入れ比率を示したものです。

これを見るとガスプロム、ルクオイル、ロスネフチという、ロシアの「エネルギー御三家」を一番素直に組み入れているのは「HSBCロシア」ということになります。
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