今日のまとめ
大統領選挙を前に資本逃避の動きがある
いまから8カ月先の2012年3月にロシアで大統領選挙があります。
この選挙ではメドベージェフ大統領とプーチン首相の両方が次期大統領候補として立候補する可能性があります。しかし現時点ではどちらも未だ立候補の意思を明確にしていません。
ロシアの株式市場からは年初来310億ドルの投資資本が流出しました。これは投資家が大統領選挙にまつわる不確実性を嫌気しているからだと言われています。クドリン財務大臣も最近、資本逃避が起きている事を公に認めています。
一説には外人投資家は進歩的なメドベージェフ大統領が次期大統領として留任するシナリオを好んでいると言われますがロシア国民のプーチン首相に対する人気には根強いものがあります。
憲法の規定
ロシアの憲法では大統領を3期続けて勤めることは出来ません。そもそもプーチンが2期大統領を務めた後でメドベージェフを大統領として推し、自らは首相の座に就いたのはそのような事情によります。
このローテーションからすると今回、プーチン首相が大統領に返り咲くのは予定通りのシナリオだと言えます。
従って欧米の投資家にとってもこのシナリオはサプライズではありません。
それではなぜ資本逃避が起きているのか? という問題ですがこれについては「外人投資家」の資金は実はキプロスなどから来るロシアのオフショア・マネーだという説もあります。
つまりロシア国内の特定の利害に結びついたグループが来年の選挙を前にリスク分散を図っているという見方が出来るわけです。
ロシア経済
ロシア経済はリーマン・ショックの後、BRICsの中でもひときわダメージが大きかったです。これは資源価格が急落したことに加えて銀行システムが脆弱であったためクレジット・クランチを引き起こしてしまったことによります。
しかしその後米国における量的緩和政策で原油価格が上昇したことなどを受けてロシア経済も急速に立ち直りを見せました。実際、このところの株式市場のパフォーマンスで言えばロシアはBRICsの中で最も良いパフォーマンスを示しています。
ロシアの失業率は経済の好調を反映して再び下落基調にあります。

これはロシアの消費を下支えする要因です。

ロシアの鉱工業生産指数は年初来少し下降気味でしたが直近では再び上向いてきていると言われています。

農業部門は去年記録的な猛暑と干ばつで大きな影響を受けましたが今は立ち直っています。

固定資産投資もしっかりしています。

強いて言えばインフレの抑制がロシア中銀の目下の課題です。

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