今日のまとめ
スリーエス・バイオは主力製品の好調で無難な決算
ダンダンは価格競争に対する懸念が出ている
ヨウクはコンテンツ費用の高止まりと売上成長率鈍化への懸念が出ている
レンレンは来期の売上見通しが弱かったので売られた
チャイナキャッシュは幹部の相次ぐ退社の悪影響が出ている
スリーエス・バイオ
スリーエス・バイオ(ティッカー:SSRX)は中国のバイオテクノロジーの会社です。同社の主力商品はEPIAO(アムジェンのEPOに相当)とTPIAO(アムジェンのTPOに相当)です。
スリーエス・バイオの 第2四半期決算は市場予想を上回りました :
EPS 予想19¢ 実績21¢売上高 予想2000万ドル 実績2110万ドル
今期の売上高は前年同期比+29%成長でした。製品別では同社にとって最も重要なEPIAO(全社売上の59%を占める)は+27.7%成長、次に重要なTPIAO(全社売上の31%)は+31.7%でした。
とりわけ EPIAOの今期の売上高成長率は同社の過去2年間の典型的な売上成長率(20%程度)よりかなり早いペース でした。

このことはEPIAOの将来の成長余地がまだまだ大きいことを示唆しています。

なおEPIAOの中国EPO市場での市場占有率は44%で過去最高でした。
スリーエス・バイオの今期のグロスマージンは若干減少し88.2%でした。
一方、営業コストは+35.9%で売上高成長率より早いペースで増えました。今期、 営業コストが増加の原因は新製品発表に伴い営業部隊を増やしたことが影響しています 。
今年通年の売上高は予想の8059万ドルに対して会社側は7600~8200万ドルというガイダンスを提示しています。
Eコマース・チャイナ・ダンダン
Eコマース・チャイナ・ダンダン(ティッカー:DANG)は「中国のアマゾン・ドットコム」と形容されることが多いです。
同社の第2四半期決算発表は EPS面で予想を下回りました :
EPS 予想1¢ 実績-6¢売上高 予想1.21億ドル 実績1.22億ドル
第2四半期の売上高は前年同期比+53.3%でした。同社はこれまでの主力であった書籍やメディアに加えて一般商品の販売に力を入れています。
今期の一般商品の売上高は前年同期比+151・9%でした。
一般商品がダンダンの全社売上高に占める割合は去年同期の14.7%から今期は24.2%に増えています。
今期のグロスマージンは14.3%でした。これは前年同期の19.8%から下落しています。 価格競争 です。
営業費用は前年同期比+38.1%でした。総売上高に占める営業費用比率は20.9%で前年同期の23.2%より低下しました。
第2四半期の稼働顧客数は460万人で前年同期比+38.6%でした。
第3四半期に関しては予想8.95億人民元に対して会社側ガイダンスは9.15~9.28億人民元が提示されました。
バランスシート上のキャッシュは2.54億ドルです。
今回の決算が発表された後、同社の株価は急落しました。 投資家が懸念していることは価格競争が激化していること、その結果としてマージンが圧迫されていること、フルフィルメントへの投資負担が重い事などです。
ヨウク
ヨウク(ティッカー:YOKU)は「中国のYouTube」というあだ名が付いた動画配信の会社です。
ヨウクの第2四半期決算は市場予想を上回りました:
EPS 予想-5¢ 実績-4¢売上高 予想2690万ドル 実績3060万ドル
今期の売上高は前年同期比+178%でした。売上高が伸びた原因は広告主の数が増えたことと広告主当たりの売上高が増えたことが原因です。
営業費用は前年同期比+76%でした。
ブロードバンド費用は売上高の33%で前年同期の65%より大幅に下がりました。コンテンツ費用は売上高の25%で前年同期の26%より少し下がっています。
強いて言えば コンテンツ費用が高止まりしている 印象があります。
もうひとつの投資家の懸念点としては 会社側が示した来期(第3四半期)の売上高成長率ガイダンス(+110 ~120%)が今期実績(+178%)よりかなり低い 点です。
レンレン
レンレン(ティッカー:RENN)は「中国のFacebook」というあだ名がつくソーシャル・ネットワーク運営会社です。
同社の第2四半期決算発表はほぼ予想通りでした:
EPS 予想0¢ 実績0¢売上高 予想2950万ドル 実績3040万ドル
今期の売上高成長率は+53.2%でした。またオンライン広告売上成長率は+93.8%でした。IVAS(インターネット・バリュー・アッデッド・サービス=ネトゲを指す)売上高成長率は+21.5%でした。
営業費用は+86.4%でした。営業費用が嵩んだ原因はソーシャル・コマース・サービス、「Nuomi」の立ち上げ費用が増加したことに因ります。「Nuomi」立ち上げ費用を除いた営業費用は+43.6%増加しました。
第3四半期の売上高に関しては市場予想の3520万ドルに対して新しい会社側ガイダンスは3350~3550万ドルでした。この ガイダンス・レンジの中値は3450万ドルということになり、市場予想を下回っています 。決算発表後に同社株が売られた原因は主にこれに因ります。
チャイナキャッシュ
チャイナキャッシュ(ティッカー:CCIH)は中国のコンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN)の会社です。
第2四半期決算はEPSが市場予想を下回りました:
EPS 予想8¢ 実績-4¢売上高 予想1.46人民元 実績1.48人民元(2300万ドル)
今期の売上高は前年同期比+57.2%でした。一方、費用は+60.1%増えており結果としてグロスマージンは去年の第2四半期の49.6%から今期は42.0%へと下落しています。
費用増加の主因はブロードバンド費用が嵩んだことによります。
同社はIPO以降、チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)、チーフ・フィナンシャル・オフィサー(CFO)が相次いで退社し、経営が迷走しています。その影響は今回の決算にも表れており、財務管理はおろそかになっています。新しい経営チームが慣れるまで、業績の出直りには暫く時間がかかるでしょう。
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