今日のまとめ
利下げの発表
ブラジルは8月の政策金利会合で50bpの利下げを決め、政策金利であるSELICレートを12.0%としました。

この利下げ転換の決定が正しかったのかどうかについて投資家の間で議論が巻き起こっています。
利下げに対する反対意見
利下げが性急過ぎたとする人たちはその理由として未だインフレがピークアウトしていないことを指摘しています。
下はブラジルの消費者物価指数(IPCA)です。

現在のインフレ率は7.31%でこれは政府のターゲット(4.5%±2%)を大幅に超えています。またグラフからもわかる通り、インフレのペースも加速してしまっているように見えます。
利下げに対する賛成意見
その一方で利下げ擁護派は最近のブラジルの消費者ならびにビジネスのセンチメントの悪化を指摘しています。
下はブラジルの消費者信頼感指数ですが相次ぐ利上げで指数が低下していることがわかります。

また実業界のビジネス・コンフィデンス指数も一貫して下がっています。

さらにブラジルの四半期毎のGDP成長率を見るとこのところ鈍化が著しいです。

ブラジルは意外に内需経済
最近、海外投資家の資金はブラジルから流出しています。これは若し中国経済が減速した場合、ブラジルの輸出セクターが打撃を受ける事を投資家が心配しているからです。
もちろん、鉄鉱石や農産物などを中心に中国はブラジルにとって重要な貿易パートナーです。
しかしブラジル経済全体に対する外需の重要性が意外に低いことはあまり知られていません。
下のグラフは各国のGDPに占める輸出の割合を示したものです。

今回のブラジル中銀の利下げの決断は国内の消費者やビジネスのセンチメントにとってプラスです。
ブラジル株式市場の今後について考える場合、中国などの外需を心配するよりもブラジル国内の景気がどうなるか? という点に注目しながら投資の戦略を決めてゆくべきだと思います。
PR