今日のまとめ
インド投資熱が冷めた
今年の1月1日にインド政府は「外国人の個人投資家が直接インド株を買えるように、規制緩和する」と発表しました。
このニュースを受けてインド株は人気化し、投機資金がインド市場に流入しました。
下はインドの代表的株価指数である、SENSEX指数です。

しかし2月までにマーケットが急騰し過ぎた反動で、それ以降は調整局面に入っています。
一方、投機資金の流入はインドの通貨、ルピー高を招きました。下は1ルピーが米ドルでいくらの価値かを表したチャートです。

ルピー高はインドの輸出産業の競争力を削ぎます。このため2月頃から「ルピー高で輸出業者が悲鳴をあげている」という声が聞かれ始めました。
その頃を境にルピー相場も暗転し、いまはむしろ年初よりルピー安になっています。
ルピーが低迷した理由は、年初の外国人個人投資家インド株解禁のニュースで流入したホットマネーが逆流したことに加えて、ギリシャ情勢の不透明化などの、直接、インドとは関係のない要因にもよります。
一般に投資家がギリシャ危機などでリスク回避姿勢を強めると、乱高下しやすい新興国への投資は、真っ先に引き揚げられるからです。
人気離散は悪い事ばかりではない
現在のインド株式市場ならびにインド・ルピーは、欧州財政危機で神経過敏になっている投資家のセンチメントを反映して、低迷しています。
しかしこれは悪い事ばかりではないと思います。
先ずインド株式市場の過熱感が払しょくされました。
次にルピー安は、ITアウトソーシング、薬品、テキスタイル、宝石などの輸出産業にとっては価格競争力が増すため、朗報です。
その半面、ルピー安は外貨建ての負債の多い通信などの大企業にとってはマイナス要因です。
投資家が気をつけるべき事は、インドのような新興国の場合、資本市場が小さい関係で、人気化したときは過熱しやすく、逆に人気離散したときはこっぴどく売られやすいという点です。
その点を踏まえて、柔軟に頭を切り替えてゆくことが重要です。
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