2007.08.21
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カテゴリ: 彩の国 石仏閑話
 秩父山域は神犬信仰のメッカだ。ニホンオオカミは山神の化身、と山里では考えられてきた。このオオカミを、秩父の修験者は、日本武尊を遭難から救助した霊犬として、神に昇格させた。神社の狛犬は境内を警護する霊獣、稲荷のキツネは神の使い。だが、このオオカミは「大神」であって、同じように境内に置かれても格が違う。その神名を大口之真神(おおぐちのまがみ)という。

 1700年代初頭、両神神社に神犬信仰が発祥、続いて三峯神社に祀られ最盛期を迎える。秩父山域に神犬のお札を発行する神社は、宝登山神社、城峯神社、釜山神社、椋神社など十数社に及んだ。

 その霊験は、火災・盗難除け。オオカミは、火の気や怪しい人影に吠え立てる習性がある。だから、早期発見や予防に役立つ。さらに、田畑を荒らすイノシシやシカ、タヌキを追い散らす効果もある。

 この神犬の神符(守札)は1枚で50戸の守護力があるという。一般に、神社の神符は「授与」されるのに対して、この神符は「貸与」される。つまり翌年に返すのが原則。講の組織化を促し、リピーター確保を狙う、優れたマーケティング戦略なのだ。

 写真は、皆野町野巻・椋神社境内のオオカミ像。大きな口と牙、鋭い目つき、太く長い尾、肋骨を見せる精悍な体躯など、数あるオオカミ像のなかでも迫力に満ちた姿だ。




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最終更新日  2007.08.22 20:04:26
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