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鯉口のおせん @ ストレスの芽はすぐに摘む どのようなお方でもお亡くなりになってし…
masashi25 @ コメント失礼します☆ ブログ覗かせてもらいましたm(__)m もし…
2008年02月26日
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カテゴリ: 読書
 私は、「バカ」が付くくらいの時代劇ファンで、特に今や定番でTVドラマ化、映画化された時代劇の原作小説は古いところでは山手樹一郎、海音寺潮五郎、山本周五郎、司馬遼太郎、池波正太郎、藤沢周平のような定番の「時代小説」「歴史小説」は文庫化されているものはまず全て(エッセイやインタビューを除く)読んでいる。

 そんなこともあり、当然TVはスカパーで「時代劇専門チャンネル」を契約している。
 そして、ここのところ、スカパーの「時代劇専門チャンネル」で1980年代にNHKで放映していた「腕におぼえあり」(村上弘明主演、原作:藤沢周平「 用心棒日月抄 」をTVドラマ化したもの)、
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を月~金まで毎日、早朝と夕方の1日に2回連日放映しているので、毎回録画して、帰宅後に酒飲みながら深夜見ている。因みに同時に週末やっている「新・腕におぼえあり」(高嶋政伸主演 原作藤沢周平 「よろずや平四郎活人剣」
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のNHKドラマとは全く別物なので注意。こちらは原作では剣術ばかり異様に強い能天気な旗本の次男坊で「厄介叔父」(因みに、「厄介」というのは江戸時代知識のトリビアだが正式身分である。)という設定が、ドラマでは旗本の次男坊以外、剣術が弱い上(小説では無敵のの強さなのに、TVでは島大輔演ずる女たらしの半端もんのやくざに手こずって泣きそうになる等、原作とはかけ離れた人物)精神的に軟弱というひどい人物設定で最悪のドラマ。

 この脚本家はバカだろう。藤沢周平の世界観を全く理解していない。

 藤沢周平の武家モノ・剣豪モノ小説の醍醐味は市井で虐げられて生きる貧乏浪人なり御家人或いは貧困な藩の下級武士の主人公が実はものすごい武術のの達人であるというところから最終的な部分でのカタルシスに至る所にこそストーリーの醍醐味があるのであって、高嶋政伸のせいではないにしても、こんなに剣に弱く、軟弱な精神の人間が主人公では藤沢周平の武家物小説は成立しない。藤沢周平の世界の本質を理解できないバカ脚本家がドラマ化するとこんな悲惨なドラマが出来上がる。見る人も不幸なら、役者も気の毒だ。)

 こういう小説のドラマ化でいつも思うのは、何で脚本家は、原作の人物像をこうも無視するのか?ということだ。


 そんな中「腕におぼえあり(原作用心棒日月抄)」においては、原作には存在しない「リンノジョウ」とかいう香取慎吾演ずる人物が余計であること。NHKの時代劇にSMAPの香取慎吾出してみましたという以外、シナリオ上存在の必然性が全くなく、ある意味香取慎吾がかわいそうという人物設定であり、また、片岡鶴太郎演ずる大富静馬が、なんか小汚い百姓面にしか見えず、原作の大富静馬のニヒルさと不気味さ凄惨さを表現し切れていないこと(「俺達ひょうきん族」のつるちゃんが「役者としても頑張ってるんだね。」、みたいな痛々しさを感じてしまうのが残念、また、渡辺徹演ずる細谷源之丞の自堕落ぶり、と武士としての頑固さが原因で細谷家の貧困を加速しているという市井に生きる浪人武士の悲惨さ痛ましさが全くなくなってしまっているのがなんだかね?という感じではあるが)シリーズ1は上記難点を除けば、割と原作小説に忠実な雰囲気を保っていていいのと、村上弘明が原作の役のイメージに非常に合っているというところが気に入っている。
 イチャモンばかりつけているが、そんな中よかったのが第2話だったか「夜鷹殺し」。当面の用心棒稼業がなくなり、食い詰めていた浪人青江又八郎が、同じ長屋に済む夜鷹の用心棒を一膳の夕飯を報酬に買って出るのだが、「夜鷹」役の荻目慶子の台詞が泣かせる。

「だんなは夜鷹なんか抱くのは嫌ですか?」

「私、汚くないんです。あれから風呂に行ってきましたから。」

原作では確か「風呂」ではなく「湯屋」だったと思うが、まあ、それは「分かりやすいTVドラマ」の為に敢えて変えたんだろが、厳密に言うと「風呂」と「湯屋」は別物ですよ(ま、いいかそんなことは今流に言うと「風呂」は「サウナ(正確には江戸時代のは『ミストサウナ』かな?」で「湯屋」は「銭湯」、関係ないがロシア民謡?「一週間」で「♪月曜日にお風呂を焚いて♪火曜日にお風呂に入る・・・というフレーズは、日本的な風呂の感覚では前日焚いた風呂に翌日入るなんてのはありえないが、その昔北欧でいう風呂すなわちサウナを焚くために薪で浴室を加熱する行為はロシアでは1日がかりだったという説がある。だからこの歌は旋律への帳尻合わせの戯れ歌でなく、真実なのだ。藤沢周平とは全然関係なかったが。)。とにかく夜鷹のこの台詞に藤沢周平ファンである人は敏感に反応して泣くのである。要は、バカ脚本家が自分の能力考えず、藤沢周平の構築したストーリー通り、台詞どおりに映像化すれば感動できるのであって、無能の人が余計な手出しをするんじゃねえ!ということ。
 何か、勘違い野郎がTV・映画界には多いのではないか?監督なり脚本家なりが自分なりの解釈、オリジナリティを出したいと考えるのかもしれないが、一点の破綻もない完璧な小説を映像化する際に、陳腐なアレンジすんじゃねえよ。

 今日で、放映に関しては、悪家老大富丹後を青江又八郎が上意討ちして第一シリーズが終わっちゃったんで、次どうなっていくのか楽しみ。って、原作に忠実である限り全部ストーリーは知っているんだが、どうせ次は「用心棒日月抄『刺客』」が原作でしょ?、『孤剣』だったかな?)。
 で、やっぱり名作時代劇小説のTVドラマ化、映画化に関していうと村上弘明はイイ!

 他にも「刺客請負人」シリーズや「八丁堀の7人」とか様々なTVシリーズで活躍しているけど、原作がしっかりした時代小説の主人公にしたら、今やこの人の右に出る物はないんじゃないのかと思う。
 私が次に期待するのが意外なところで阿部寛。この人が時代劇に出てたら、必ず私は見る。あと、渡辺謙の藤枝梅安もいいしここでの橋爪功の彦次郎はもはやこれを超えられる彦次郎はいないだろうと思う。ちなみにこの時阿部寛は小杉十五郎(原作では小柄な浪人さんだから、絶対あんなでかい人はミスキャストなんだが、それを違和感なくやれたのが凄い。)

 で、今私が読んでるのは佐伯泰英の「居眠磐音シリーズ」何か主人公の坂崎磐音の直新影流で鍛えた「居眠り剣法」がほとんど無敵なのでハラハラはしないが、その勧善懲悪ぶりは非常に爽快なので、作者の術中に嵌った感じで次々読んでる(もともとは佐藤雅美の小説の隣に並んでたので佐藤雅美の新刊かと間違えて本屋で買ってしまったのが出会い。)。TVドラマ化が決定しているらしいが、配役・特に脚本は読者を裏切らないで欲しい。TVや映画は尺の制約があるのかもしれないが、「ここが泣き所なんだろう!」「ここでカタルシスを感じるんだろう!」ってところをすかされると、正直原作への侮辱だと感じ、怒りに打ち震えることがある。
 特に藤沢周平に関しては脚本家・監督はイジルナ!原作どおりにやれ!っと叫びたい気持ちになる。天才の残した仕事を勘違いした凡人がいじってはいけない、と思う。とにかく忠実にやってくれ!頼むよ。出来ないなら映像化するな!






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Last updated  2008年02月27日 03時11分06秒
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