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Junkie4038@ Re:ストレスの芽はすぐに摘む(03/15) >鯉口のおせんさん 逃げたら逃げたで…
鯉口のおせん @ ストレスの芽はすぐに摘む どのようなお方でもお亡くなりになってし…
masashi25 @ コメント失礼します☆ ブログ覗かせてもらいましたm(__)m もし…
2008年07月04日
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カテゴリ: 時代劇
 先に「待っていた用心棒」で伊藤雄之助の容貌が「怪異」とか書いてしまったが、私の頭の中では、ピーター・カッシングとマーロン・ブランドとイメージが重なってしまうのだ。
 ここに、ボリス・カーロフを加えてもいい(まあこれは、顔が「フランケンシュタイン顔」というだけだが)。
 ボリス・カーロフは「フランケンシュタイン」物のメイクした顔しか知らないしセリフを聞いたことがないので別として、伊藤雄之助とピーター・カッシングやマーロン・ブランドにつながりがあるかというとやはり、その怪優ぶりと外面的な形でなく内面からにじみ出てくるような演技力だろう。
 例えば、居酒屋で伊藤雄之助が酒を飲んでいるシーン。これが、脚本家・監督の意図、或いはスポンサー・視聴者の期待に合致するものか否かは別として、伊藤の姿には、寄る辺ない無頼の浪人の荒んだ雰囲気、悲哀・惨めさがにじみ出ているのだ。
 この時の伊藤はまさに飼い主をもたない「野良犬」になりきっているのだ。栗塚旭のストイックかつアナーキスト的な浪人像とは異なり、相対的な問題だが、どちらかというと説教くさく、女々しい。私の感覚でわかりやすく言うと、栗塚旭はターミネーターで、伊藤雄之助はスパイダーマンなのだ。その点で好き嫌いが分かれてしまうところだろうが(おそらく、その為に最終2話を残して降板してしまったのだろうと思うが。「ターミネーター」を観に行ったのに始まると「スパイダーマン」だったとしたら、客は怒るだろう。)、要するに、伊藤雄之助の演技力は製作者の意図から独立して「幕末の無頼浪人」になってしまったのだと思う。

 着流しに一本刺しという浪人の「外形」でなく、リアルな「幕末の無頼浪人」に成りきってしまったことが、伊藤雄之助の不幸だろう。

 放映時期の60年代末を考えてみれば高度経済成長とは裏腹に、世相はかなり殺伐としていた。放映時の1968年は世界的には「プラハの春」~ソ連のチェコ武力介入、日本では和田アキ子がデビュー(笑)とか騒然とした年だったのだ。

 その後70年安保闘争が終息するまでは、火炎瓶や催涙弾が飛び交い私がいた地方都市でも騒然とした雰囲気で学校も休みになったりして町は戒厳令下にあるような雰囲気だった。
 社会が騒然としているときに、夢も希望もない悲惨なドラマや俳優の演技なんて誰も見たくないだろう。しかも、舞台は騒然とした幕末である。不逞の輩が巷を跋扈する状況がカブるのだ。


 因みに、伊藤雄之助とマーロン・ブランドは「スタニスラフスキー・システム」とかいう演劇理論に傾倒していたことで共通するらしく、その点で何となく近似性を感じるのかもしれない。

 週末で酒飲んで酔っ払ってわけのわからないことを書きました。






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Last updated  2008年07月05日 03時17分04秒
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