ぜんちゃんの風に吹かれた日々

ぜんちゃんの風に吹かれた日々

2006年02月04日
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鬼束ちひろさんがいま事実上引退状況にあるらしい。


とにかく鬼束さんの「月光」をテレビの歌番組で初めて聴いた時の衝撃は忘れられない。
言葉が立ち上がる音楽を久方ぶりに聴いた気がしたのだ。

   I am Gods child
   この腐敗した世界に堕とされた
   How do I live on such a field?
    (こんなところでどうやって生きていけばいいの?)


程よくしてボクは鬼束にハマッタ。
R&B系(?)女性ヴォーカルだらけの日本の音楽界の中で実に生々しく地を這いながら立ちのぼる言葉と叫びに惹かれたのだ。

まるで深い森のなかを滑るように漂泊するその孤独なる魂、それは純粋にも病的ですらある。
ボクはどうしてもあの孤高の詩人、萩原朔太郎を垣間見たりする。
自分の感情を無造作に晒してゆく感覚やその放たれた言葉の世界に普遍的な愛の渇望を感じるのだ。

鬼束さんと周囲の方向性の違いも露呈されていたようだ。
「月光」「眩暈」「流星群」的な売れる路線に対して鬼束さんは「Beautiful Fighter」
とか「シャイン」的なロックっぽい曲をやりたかったらしい。

しかし実際、いまの鬼束さんの引退状況の詳しい情報は皆無だ。
真相はまさに藪の中であるけれどファンとしては実に残念だな…。

ミュージシャンやアーティストはつくづく大変だなと思う。


最近、ボクはイーグルスの初期のアルバムを再評価している。
やっぱり「ならず者 Desperado」と「呪われた夜」に収束するのだ。
とにかく西部劇を意識して作られたコンセプト・アルバム「ならず者」には良い曲がいっぱい詰まっている。
何といっても平井堅がカヴァーした「ならず者Desperado」、そして「テキーラ・サンライズ」「サタデイ・ナイト」も「ビター・クリーク」もみんな素晴らしいな。

そしてイーグルスは1976年「ホテル・カリフォルニア」で世界的大ヒットし世界的人気バンドになる。

当然にこのビック・アルバムを越えるかその質を保たねばならないわけだ。
そして79年のアルバム「ロング・ラン」がイーグルスの最後のオリジナル・アルバムになってしまうのだ。

ミュージシャンやアーティストはつくづく大変だなと思う。
やり続けることの難しさ。
創作し表現し続けることの難しさ。

鬼束さんの周りは「月光」のクオリティと方向性を求めたのだろう…。
鬼束さんもまたその「月光」を越えようとしたのだろう…。

もしもイーグルスが「ホテル・カリフォルニア」を作らなかったらもっと長くバンドを活動していたに違いない。
しかも「ならず者」や「呪われた夜」を土台とする世界最高峰のカントリーロックバンドとしていまも活動していたかも知れない。

ボクはイーグルスの方向性に反対し途中で脱退していったオリジナル・メンバーのバーニー・リードンやランディ・マイズナー、そして鬼束さんに強烈な孤独を感じるのだ…。

    「ならず者 Desperado」

  …(略)
  デスペラード
  正気に戻ったらどうだい
  塀から降りてくるんだ
  明け方には雨が降るかもしれない
  けれど頭上には虹がかかるさ
  誰かに愛されるんだ
  誰かに愛してもらうんだ
  手遅れになる前に           対訳 加納一美









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最終更新日  2006年02月05日 00時20分57秒
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