フットボール(サッカー)戦術研究
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イングランド チャンピオンシップ第25節 フラム vsストーク・シティの試合をCraven Cottageで観戦。1-0でフラム の勝利。以下、レポートいたします。(長文で失礼します。)【得点】26分 レイド(フラム )【戦術】フラムは、攻撃では、前半は4-1-2-3と4-2-1-3のシステムを併用しつつ、DFとアンカーのリードのビルドアップから、ミトロビッチのポストプレーと中盤ケリーによるスペースの飛び出しを利用しながら、両サイドを使って攻め、後半は4-1-2-3システムのもと、ミトロビッチのポストプレーからケリーとカバレイロが絡んで両サイドを使いながら攻める。守備では、前半は4-4-1-1、後半は4-1-4-1を基調として、個々の選手が厳しくチェックする。ストークは、トップのグレゴリーへの縦パスを素早く入れたうえ中盤が分厚くフォローして、または両サイドに素早くパスを入れて基点としつつ攻めていく。守備では、前半は4-1-4-1、後半は4-2-3-1を基調として、個々の選手が厳しくチェックに入る。【試合の流れ】(前半)序盤から、フラムがミトロビッチのポストプレーからの素早い展開と両サイドからの攻めにより、試合を優位に進めていく。26分に、右サイドバックのクリスティーが右サイドからドリブルで仕掛けながらバイタルエリア付近まで進出して右ウイングのノッカートに展開し、ノッカートがストークの左サイドバック・ワードと1対1になって振り切って出したグラウンダーのクロスをストークGKバットランドがキャッチできず、こぼれたボールをフォア側で詰めていたフラム 左ウイングのレイドが押し込んで、フラムが1-0と先制する。これに対し、ストークは、27分に、バイタルエリア付近で得たファールで、左中盤のクラカスがFKを狙うも右に外れてしまう。しかし、ストークは前線のグレゴリーに縦パスを集めようと、また両サイドから展開を図るが、フラムのディフェンスラインに押さえ込まれてチャンスを作れない。フラムは、ディフェンスラインのビルドアップからのミトロビッチのポストプレーを基点に、ケリーと両ウイングがうまく絡んでバイタルエリアと両サイドを有効に使いながらチャンスを作る。36分に、レイドの左クロスに、ペナルティエリア内で反応したミトロビッチの右足のシュートがストークのディフェンスにブロックされてしまう。また40分に、ノッカートが出したストークGK前を狙ったグラウンダーの右クロスに前線が反応できずに、追加点は奪えず。フラムが1-0とリードして前半終了。(後半)ストークは、バイタルエリアのディフェンスとボール支配の強化を図るため、右中盤のアレンを一つ下げて、1アンカーの4-1-4-1システムから2ボランチにする4-2-3-1システムに変更してチャンスをうかがい、2ボランチが両サイドにボールを散らしてチャンスを作る。50分にバイタルエリアからドリブルで仕掛けた右ウイングのインス(ポール・インスの息子)がシュートを放つが、左に外れ、55分にもフラム・ケリーのパスをハーフライン付近でカットしたボランチのカシンスがドリブルで仕掛けてシュートを放つが、得点には至らない。これに対して、フラムは序盤はストークの攻めに対応せざるを得ない場面が続くが、4-1-4-1から高めのプレスをして徐々に互角の展開に持ち込む。73分に、ケリーへのファールにより左サイドでFKを得ることに成功し、トリックプレーによりキッカーのレイドから横パスを受けた左サイドバックのブライアンのミドルシュートが右ゴール上隅に飛ぶが、ストークGKバットランドが間一髪パンチングでスーパーセーブする。フラムは、逃げ切りを図るため、84分に右サイドディフェンスにS.セセニョンを投入してディフェンスラインの数を増やして、3-2-5の5バックシステムに変更する。ストークは終盤に反撃に出て、両サイドから前線に目掛けてクロスを多用するが、ゴールネットを揺さぶるまでには至らず、フラムが1-0と逃げ切って勝利。【システム】(フラム)4-1-2-3(右から)GK ロダクDF クリスティー、マウソン(67分 オドイ)、リーム、ブライアンアンカー リードMF オノマー(37分 カバレイロ)、ケリー(84分 S.セセニョン)FW ノッカート、ミトロビッチ、レイド(守備時は前半4-4-1-1、後半4-1-4-1)(ストーク・シティ)4-1-2-3(右から)GK バットランドDF スミス、ショークロス、バス、ワード(42分 インディ)アンカー カシンス(75分 キャンベル)MF アレン、クラカスFW インス、グレゴリー(69分 ボークス)、マクリーン(守備時は前半4-1-4-1、後半4-2-3-1または4-4-2)【勝敗の分かれ目】フラムが両サイドを有効に使って先制できたこと、またディフェンスラインがストークに有効な縦パスを入れさせなかったこと。【まとめ】フラムはミトロビッチのポストプレー、ケリーのボールキープ、両サイドからの攻撃を活かしつつ、ディフェンスラインがストークの攻撃に耐えることができた。現在、プレイオフ圏内だが、首位グループ(WBAとリーズ)とは少し勝点が離れており、リーグ得点王ミトロビッチを擁して、どこまで迫れるか?ストークは後半、両サイドからチャンスを作ったが、グレゴリーがフラムディフェンスラインに押さえ込まれてしまった。現在下位に低迷しており、課題の得点力をどこまで上げられるか?※今年も当ブログをお読みいただき、ありがとうございました。
2019.12.30