フットボール(サッカー)戦術研究

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2026.08.08
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2026−27J1開幕節 横浜F・マリノスvs鹿島アントラーズの試合をMUFG国立競技場で観戦。4−3で鹿島アントラーズの勝利。以下、レポートいたします。(長文で失礼します)

【戦術】
〈横浜F・マリノス〉4-2-3-1
攻撃では、4CBとボランチ知念、松村(時にトップ下の天野も参画)との連携したビルドアップから、サイド、右サイドは右シャドー近藤と右SB井上、左サイドは左シャドー三井寺と左SB角田に、ボランチが連携して攻撃の基点としつつ、CF谷村とトップ下の天野、両シャドーが菱形を基本としてポジションを近くして数的優位を作り、時にバイタルエリアに進出するCF谷村へのクサビのパスを入れつつ、近藤、三井寺を中心に、スピードを活用してサイドからハーフスペース、ポケットへの進出または有効なアーリークロスの利用を交えて攻めていく。
守備では、プレス時は4-4-2基調とし、ミドルブロックまたはリトリート時も数的優位を意識した4-4-2のブロックディフェンス。
(相手CK時はマンツーマンディフェンス主体)

〈鹿島アントラーズ〉4-4-2
攻撃では、4バックディフェンスラインとボランチ三竿とマテウス・ブエノとの連携したビルドアップから、両サイド、右サイドは右SB広瀬と右MFヤン・マテウス、左サイドは左SB小川と左MF鈴木に両ボランチが連携して攻撃の基点とし、時に小川とヤン・マテウスが両サイドを高く張り、レオ・セアラ、鈴木、吉田(後半は松村)が3トップとして振る舞う3-2-5または3-4-2-1に可変してバイタルエリアでの優位性を狙い、時にまたFWレオ・セアラらへのクサビのパスや鈴木の裏のスペース抜けを利用しつつ、サイドチェンジやディフェンスラインからサイドへのロングフィードを交えながら、ハーフスペースからポケットへの進出、両サイドからのクロスを使って攻めていく。
守備では、プレス時、ミドルブロックまたはリトリート時とも4-4-2にて対応。


7分 三井寺(横浜F・マリノス)
11分 レオ・セアラ(鹿島アントラーズ)
18分 谷村(横浜F・マリノス)
57分 谷村(横浜F・マリノス)
81分 レオ・セアラ(鹿島アントラーズ)
90+9分 チャブリッチ(鹿島アントラーズ)PK
90+12分 チャブリッチ(鹿島アントラーズ)

【退場】 なし

【警告】 
25分 鈴木(鹿島アントラーズ)

【試合の流れ】

横浜は4-2-3-1システム、アントラーズは4-4-2システムにて、この試合に臨む。
まず決定機を作ったのは横浜で、7分に、敵陣右サイドからのカウンターから、右シャドー近藤がアントラーズ左SB小川をかわして仕掛けながら出した右ポケットからのグラウンダーのクロスに、ゴール前に進出した左シャドー三井寺が左足で合わせて、ゴール左隅に流し込んで、横浜が1−0と先制する。
横浜は、更に、9分にも、敵陣左サイドでの展開から、三井寺からバイタルエリアにて横パスを受けた近藤のミドルシュートは、ゴール右に外れてしまう。
横浜は、ビルドアップから、両サイドを基点として、近藤、三井寺のスピードを活かして攻撃を仕掛けようとする。
一方、先制されたアントラーズは、11分に得た小川のFKに、ゴール前に進出したFWレオ・セアラが右足で合わせてゴール右下隅に流し込んで、アントラーズが1-1と同点に追いつく。

しかし、試合の流れは横浜に傾き、18分に、敵陣左サイドでの展開から、左サイドに流れていたトップ下の天野が対峙していたアントラーズ右SB広瀬をかわしながら出したグラウンダーのクロスに、ゴール前に進出したFW谷村が右足で合わせてゴール右下隅に押し込んで、横浜が2−1とリードする。
横浜は、更に、22分にも、左ハーフスペースでパスを受けたボランチ松村のミドルシュートはバーを越えてしまうが、谷村と3シャドーとの適切な距離感からの連動性により、試合を優位に進めようとする。
これに対して、アントラーズは、試合の流れを変えるために、FW吉田と左MF鈴木とポジションチェンジにより、鈴木がバイタルエリアでクサビのパスを受けようたりする。
アントラーズは、31分に得た小川の左CKに、CB関川が頭で合わせるも、バーを越えてしまう。
アントラーズは、右サイドは右MFヤン・マテウス、左サイドは小川が高く張った上、レオ・セアラ、鈴木、吉田が3トップとして振る舞う3-2-5的フォーメーションに可変して、レオ・セアラのスペースへの飛び出しや鈴木や吉田がバイタルエリアでクサビのパスを受ける動きをするも、横浜は4-4-2基調のプレスやブロックディフェンスにより適切に対応し、またキニョーネスと諏訪間を中心としたディフェンスラインが適切にディフェンス対応する展開となる。
その後は、アントラーズが37分に、敵陣右サイドでの展開から、サイドチェンジのパスを受けたヤン・マテウスが右サイド奥から中に切れ込みながら放った左足のシュートは、惜しくもバーを叩いてしまい、同点には至らす。
ロスタイムに入った45分に、横浜は、敵陣右サイドでのショートカウンターから、近藤からバイタルエリアでパスを受けた谷村のシュートはゴール左に外れてしまう。
前半は、横浜が2−1とリードして終了。

(後半)
前半、可変的フォーメーションを駆使しながらも、有効な攻撃を展開できなかったアントラーズは、後半開始から、吉田に替えて、松村を投入して左MFを配置して、レオ・セアラと鈴木の2トップとする4-4-2システムにて後半に臨む(横浜は選手交代等なし)
まずアントラーズがビルドアップから、レオ・セアラらへのクサビのパスを交えつつ、両サイドを基点として、鈴木がハーフスペースやポケットへの飛び出しにより攻撃を仕掛けようとするなど、試合の流れを引き寄せようとする。
しかし、横浜がショートカウンターからチャンスを作り、57分に、敵陣左サイドでのプレスによりボール奪取した上、三井寺から左ハーフスペースでパスを受けた天野のグラウンダーのクロスに、ゴール前に進出した谷村が右足で合わせてゴール左隅に流し込んで、横浜が3−1とリードを更に広げる。
横浜は、負傷した三井寺からオナイウに替えて左シャドーに配置する。
一方、アントラーズは、67分に、ボランチのマテウス・ブエノから柴崎に、右MFヤン・マテウスから林に替えて、林を左MFに、左MF松村を右MFに配置替えした上、ビルドアップから、両サイドを基点として、時折サイドチェンジを交えながら、鈴木や林らがハーフスペースやポケットへの飛び出しを執拗に試みる。
一方、横浜も69分に、FW谷村から二田に、トップ下の天野からディビットに、右シャドー近藤から宮市に替えて、ディビットと二田の2トップとする4-4-2にしてブロックディフェンスからのショートカウンターを狙う展開となり、79分に、敵陣左サイドでの展開から、オナイウからのクロスに、ゴール前に進出した二田が頭で合わせるも、アントラーズGK早川の好セーブに阻まれてしまう。。
しかし、これまで、執拗にハーフスペースやポケットへの飛び出しを多用したアントラーズの攻撃により、横浜のブロックディフェンスが押し下げられとともに、これまでクサビのターゲットとなっていた谷村の不在により、ディフェンスラインと攻撃陣との距離感が間延びしてしまう。
アントラーズは、替わった柴崎によりパス回りがよくなり、横浜のプレスがかからなくなったことにより有効なスペースが生まれて、そのスペースを活用してチャンスを作っていく。
アントラーズは、まず、81分に、敵陣右サイドでの展開から、松村からのクロスに、ファー側に流れていた鈴木が頭で合わせたシュートが右ポストに当たったこぼれ球に、ゴール前で反応したレオ・セアラがそのままゴールに押し込んで、アントラーズが1点を返す。
アントラーズは、その勢いに乗じて、85分に、右SB広瀬から徳田に、左SB小川からチャブリッチに替えて、徳田とレオ・セアラの2トップ、右MFにチャブリッチ、左MF鈴木、右SBに松村、左SBに林を配置して、更なる攻撃を継続していく。
ロスタイムに入った90+5分に、
敵陣左サイドでの展開から、バイタルエリア左で松村からパスを受けた鈴木のシュートが、VAR判定の結果、77分に左SB角田に替わって投入されたクルークスのハンドと判断されてPKを獲得し、キッカーのチャブリッチが冷静にゴール右上隅に決めて、アントラーズが3−3の同手に追いつく。
その後も、アントラーズが両サイドを基点として有効な攻撃を仕掛けて、90+12分に、敵陣右サイドでの展開から、柴崎からのスルーパスに反応したチャブリッチがそのまま右ハーフスペースから右ポケットまでは仕掛けながら放った右足のシュートがゴール左下隅に決まり、アントラーズが4−3と逆転して勝利。

【システム】 (横浜F・マリノス)4-2-3-1(右から)
GK  ルベン・ブランコ
DF 井上、キニョーネス、諏訪間、角田(77分 クルークス)
ボランチ  知念、松村
シャドー 近藤(69分 宮市)、 天野(69分 ディビット)、三井寺(61分 オナイウ)
FW  谷村(69分 二田)
(守備時はミドルブロック/プレスまたはリトリート時も4-4-2)

(鹿島アントラーズ)4-4-2(右から)
GK 早川
DF  広瀬(85分 徳田)、植田、関川、小川(85分 チャブリッチ)
ボランチ  三竿、マテウス・ブエノ(67分 柴崎)
MF ヤン・マテウス(67分 林)、鈴木
FW  吉田(45分 松村)、レオ・セアラ
(守備時はハイプレス、ミドルブロック、リトリート時とも4-4-2)

【勝負の分かれ目】 
アントラーズが後半、両サイドを基点として、バイタルエリアへの、クサビパスを交えながら、ハーフスペースやポケットへの動き出しを執拗に繰り返したことにより、横浜の4-4-2ブロックディフェンスを下げさせた上、両サイドに有効なスペースを作り出すことに成功して、得点につなげたこと。

【まとめ】 
アントラーズは、前半は横浜の近藤、三井寺のスピードを活かしたショートカウンターに苦労していたが、後半は、ビルドアップから丁寧にレオ・セアラのポストプレーや鈴木のスペースへの飛び出しを活かして、両サイドを基点とした連動性のあるハーフスペース、ポケットの支配に成功して大逆転につなげた。
これぞ王者の戦いで、アントラーズの戦術眼からくる底力を見た。
素晴らしい勝利。

横浜は、前半は、攻守とも距離感が近い数的優位を活かして、また近藤や三井寺のスピードや谷村の有効なポストプレーを活用したして、ショートカウンターから、一時はリートを広げたが、後半途中から、攻撃の主軸の交代やアントラーズの有効なサイドからの攻撃により、数的優位を活用したブロックディフェンスが機能しなくなりなってしまい、力尽きてしまった。
ただ、以前とは異なり、今日は選手感の距離感や連携を十分に意識した戦い方と推測し、コリカのカラーが出てくると、これまでとは違ったサッカーが展開される可能性は十分にあり、今後に期待したい。

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最終更新日  2026.08.08 00:28:09


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