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2013.07.01
授業記録をナラティブ(物語風)に描く〜その1
カテゴリ:
その他
前回のblogに、授業記録の書き方として、次のように書いた。
・・・・・
子どもたちの話し合いの「流れ」や発言の「つながり」を意識して書く。特に、その中の「特徴的な発言」が中心になるように心がける。
・・・・・
確かに、私の授業記録は、目標に向かって「こうすれば、こうなるはずだ」というような事前の「仮説」、それに対する結果である「検証」としての記述はほとんど出てこない。どちらかというと「こんな出来事が起きた」というエピソード(こう書けばかっこいいが、そのほとんどが失敗談)が多い。これまで、「そんな記録を残して意味があるのか」と何度か批判されたこともある。
そんな中、先日届いた福井大学教育地域科学部附属中学校から研究紀要(第41号 平成25年6月)の中に、次のように書かれていた。
・・・・・
本校の研究紀要の書きぶりには大きな特徴がある。「ナラティブ」(物語風)に単元実践を再構成していく書き方である。これは本校の研究が、学習者である子どもの学びの筋で授業をデザインすることから、実践記録も子どもの学びの実態を追いながら「ナラティブ」に書いていくことが必然になるのだ。実践記録として多い「仮説検証型」の論文形式では、本校のめざす子どもの学びのストーリーを描くことは難しい。理論を展開し、その検証のための実践ではないからだ。子どもたちの探究の学びに寄り添いながら、その展開を絶えず省察し、それを実践記録という形でまとめていくことで、本校の授業づくりから一貫している子どもの学びを見取ることにつながっていくのである。
・・・・・
また、藤岡完治先生(元京都大学教授、元横浜国立大学教授)は、「学びに立ち会う ー授業研究の新しいパラダイムー」(藤沢市教育文化センター 2002.3)に、次のように書いている。
・・・・・
授業というのは、実は自分の含んだ一つのまとまり、「系」なんだということが教育実践臨床を見るときの大事なポイントだと思います。その中で「事実」を創り、「事実」に学ぶ。つまりそれは「相互性」なんですね。
「相互性」というのは、あらゆるものがすべて関係の中にあるということです。そこでは、Aという人はBという人を感じており、同時にCという人を感じて動いている。感じて動いて、動いたAをまたCが感じており、動いたCをBが感じている。そして、感じて動いたBをまたCもAも感じているというふうに、お互いが全部つながっていて、「感じて動く、感じて動く・・・」という関係が幾重にもできあがっているようなダイナミックな関係。それが「相互性」ということだと思うんですね。
「相互性」は「因果性」とはまったく違った見方ですよね。「AがこうしたからBはこうなったんだ」「Aがこういう作用をしたからBはこう変わったんだ」というふうに「原因ー結果」の関係でものを見ていくのは「因果性」だと思います。それに対して「相互性」というのは、それぞれが相手を感じ変化をし、変化をまた相手が感じ変化するという、そういう関係の中にいるすべての人が感じて動いているような場だと思うんですね。この「感じて動いている」全体を切り離してバラバラにしないで研究していくというのが教育実践臨床研究の特徴ではないかと思います。子どものことだけを調べる。教師のことだけを調べる。そういうのは教育実践臨床の研究ではないだろうと思います。
・・・・・
「流れ」と「つながり」を大切にする。前回、このblogで紹介した「レベル2」「レベル3」の記録が、授業の「相互性」を大切にしているからといえるだろう。
(つづく)
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最終更新日 2013.07.01 12:44:05
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