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2013.10.04
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カテゴリ: その他
先日のblogで無藤隆先生のフェイスブック「思考力育成の実践的研究の進展を振り返る」を紹介したが、その後「コメント」を通じて、次のようなやりとりをしていただいた。

・・・・・

私)たしかに「論理的」ということを明確にしているものは見かけませんね。

無藤先生)以前に議論したこともありますが、厳密に「論理的な思考」は使われることはありません。あるいは脳のハードウェアに入って教育の必要がないというべきかもしれません。通常、論理的と呼ばれるのは、筋の通った議論という程度の意味です。トゥールミンが良く引き合いに出されるのはそれを明確にしたからです。人間は様々な筋の通った議論をゆがめるバイアスを持ち、また多くの議論の前提を自覚していません。さらに、あらゆる現実的議論は(数学を除いて)飛躍があり、また前提を伝統(科学者集団のそれを含めて)に依存しています。ですから、論理的思考の教育とは論理性を教えることではなく、ゆがみや前提に気づかせることになります。

私)本校が研究開発学校として「論理科」カリキュラムを開発していたときは、トゥールミンモデルをもとに説明するのではなく、根拠や理由づけの妥当性を検討するような授業になるようにしました。どちらかというと「批判的思考」に近かったのかもしれません。

無藤先生)トゥールミンモデルに元々批判的思考の考えが入っています。だから、1960年代からそういった考えはあるし、教育もあります。

私)トゥールミンモデル(三角ロジック?)に当てはまっていれば「論理的」であるとされるビジネス書も多いのですが、実際の授業では、自他の考えを振り返る、見直す、そして、議論を深めるためのツールということでしょうか。小学校現場では、すぐにこういうモデルを「型」にして教え込もうとする傾向があるので・・・。

無藤先生)そういったモデルは型であり、スキルであり、吟味のための手立てです。それらを兼ねているのがこういった思考支援の道具(心的モデルを含めて)の特徴です。

私)論理学のように「前提を問わない」のではなく、トゥールミンモデルなどを活用することにより、その前提の正しさや意味を考えたり、論の飛躍やねじれに気づかせたりすることにより、批判的な思考や互いに分かり合える議論ができるようになるということですね。



「通常、論理的と呼ばれるのは、筋の通った議論という程度の意味。トゥールミンが良く引き合いに出されるのはそれを明確にしたから」「論理的思考の教育とは論理性を教えることではなく、ゆがみや前提に気づかせること」。このことを、しっかりと意識しながら研究を進めていくことが大切である。





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最終更新日  2013.10.04 08:42:44
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