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欄干の無き橋渡る人がいる四万十川の清き流れよ(さいたま市)関口 光江この歌を見てかなり昔のことを思い出した欄干の無い流れ橋のことではない四国の歩き遍路の道中で四万十大橋を渡った日のことである当時の遍路日記に下記の記述がある2001年5月16日(水)四万十大橋を渡る。川幅が広く水量も豊かである。白いカヌーが一艘漕ぎ上がっていく。橋の下では折しも屋形船の客に見せる投網を打つところだ。網は、一瞬白い扇形を描いたかと思うと青い水の中に静かに消えていった。ただこれだけのことなのだが橋の上から見下ろしたこの光景が未だに目に焼き付いて消えないこの日は前日の宿「水鏡荘」から27.9km歩いて「安宿(あんじゅく)」という宿に泊まった*「初採りの空豆短歌になるんちゃう?」ばあちゃんが言う簡単に言う(奈良市)山添 葵ばあちゃんと孫娘の日ごろの関係がバッチリとこの歌に表れていると思ったこの歌の作者はたしか中学生母親・弟と共に、朝日歌壇によく登場する昼食もフォトスポットもお土産も恐竜づくし福井の旅路(富山市)松田 わこ福井には何度か行ったJRの駅舎の壁面に恐竜がいるホームのベンチにもいる恐竜博物館も訪ねた福井の印象はまったくこの歌の通りだ三分で水俣病の苦しみを述べよカップラーメンではない(高松市)島田 章平ニュースで知ったがこれはひどかった意見を聞く会を開いた、その事実だけが役所にとっては重要なのだだから内容は二の次でいいというのが見え見え
2024/06/14
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お転婆は死語にはあらず見上げれば樹上で手を振る十四の娘(朝霞市)岩部 博道それはアブナイあれはイケナイ禁止の言葉が多い子育て社会こんな母娘がいるのは素晴らしい!木登りには野生の匂いがする子育てでは野生を大切にしたい!いや、大人になっても失わないようにしたい粗大ごみ置き場にあった車椅子歩いて捨てに来たならいいが(東京都)牧田 涼子不要になった車いす足腰が回復して不要になったのかそれとも・・・・・・粗大ごみ置き場にあった車椅子を見て作者はそれが不要になった原因に想いを馳せたのですね「歩いて捨てに来たならいいが」というのは反語的な使い方逆のケースの可能性が大きいと考えたのでしょうか春耕に出でし野ねずみ白鷺が丸呑みにせりまたたくうちに(山口市)藤井 盛弱肉強食の世界といってしまえばそれまでちょろちょろと出てきたかわいい野ねずみしかし、あっという間に白鷺が……そんな瞬間を作者は目撃したのでしょう
2024/05/29
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子には子の散歩の流儀があるようで石はけるべし穴のぞくべし(横浜市)吉澤 信子子どもはこのようにして育つのが良いと、いやそうあるべきだ!と思うのですが・・・管理社会のいまは、むしろこの逆かもしれませんねえ吊り橋を園児の一団渡りゆく悲鳴歓声なかなか進まず(出雲市)塩田 直也現場の情景が目に浮かぶようだそれだけうまく詠んでいるのだ上の歌同様、子供はのびやかに育って(育てて)ほしい!方丈記なぞるがごとくいつの世も絶えることなく災厄つづく(千葉市)鈴木 一成うん、なるほど、たしかにそうだ!科学技術は発達したけれど自然の力による災厄は今の世もこの歌の通り、相も変わらず続いているしばらく方丈記を読んでいない声を出して読んでみよう尺貫で力士の体をあらわした昭和は遠し栃若時代(三郷市)木村義煕尺貫法による呼び出しをしていたころのことはかすかに覚えているもちろん栃若時代も懐かしいなあ!!!覚えているのはおそらく八十歳以上の世代かな
2024/05/16
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知人から紹介のあった表題の展覧会を枚方総合文化芸術センターで観た会場の風景、うしろ姿の男性が作者作者は鈴木悠斎(河内のマサヤン)会場でいただいた略歴では1944年まれとなっている各地で展覧会をやっておられる書家興味を引いたのははめ込み地図県や国の地図の外形に、頭にひらめいた絵をはめ込んでいる作品である例えばこれ、クウェーの地図に絵をはめ込んでこんな作品に仕上げてるこれは戦乱下のウクライナみにくいアヒルの子(末はスワンだ)と書き込みがあるとにかく頭が柔らかいのでしょうね素晴らしい発想力と感心するばかりである展覧会は5月6日(月)までご興味のある方はお出かけください!河内マサヤンのブログはこちら(→☆)
2024/05/03
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静の聡太・動の翔平なかりせば国民はみな永田町鬱(三鷹市)山縣 駿介ワッハッハアー!これってまるでボクの思いを代弁してくれる歌ではないですかお見事!!!【還付金】納め過ぎたる税金を納税者に返す金ー広辞苑(近江八幡市)寺下 吉則辞書がそのまま短歌に!これも歌詠みの技法か自民党への間接的批判でしょうね!
2024/04/14
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3/28,牧野植物園を訪ねた際この写真の言葉に出会った人の一生で、自然に親しむということほど有益なことはありません。人間はもともと自然の一員なのですから自然にとけこんでこそ、はじめて生きているよろこびを感ずることができるのだと思います。自然に親しむためには、まずおのれを捨てて自然のなかに飛びこんでいくことです。そしてわたしたちの目に映じ、耳に聞こえはだに感ずるものをすなおに観察しそこから多くのものを学びとることです。他にもこういうのがあります自然はわたしたちにとって得がたい教師です。人生をゆたかに、心楽しく暮らすには大自然を友とする人でなければなりません。現在のボクにとってこれほど共感できる言葉はないだろう今回の高知旅行では、人や自然などたくさんの出会いがあったしかしこれらの言葉はその中でも最高いい旅だったと胸を張って言えるなあ*ネギの播種、例年より少し遅い
2024/03/31
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車内にはスマホをいじる人ばかり世界とつながり隣と切れてる(松戸市)小柴 亘今やスマホがなくては生活できないといってもいいくらい、必需品になった当然、車内でも乗客のほとんどは下を向いてスマホをいじっている一緒に乗った友人や夫婦間でもしばしの間会話の途切れる時間が続くそんな光景を皮肉交じりにとらえた愉快で鋭い風刺のきいた歌であるたしかにインターネットで世界とつながっていても、隣の席の人とは切れている恥ずかしながらボクにも思い当たる熱湯に放てばみどり鮮やかに生わかめ春に名乗りを上げる(越谷市)畠山 水月あー、これはわかめのしゃぶしゃぶだムコドノの母親の通夜の席で知り合った尾道のおっちゃんが自分で取ったわかめを送ってくれて何度か楽しむことができた歌の通り、一瞬にして鮮やかな緑に変身する光景は今でも忘れられないあのおっちゃんも癌で逝ってしまった朝日歌壇に八百余首の入選の長尾氏の死に涕(なみだ)あふるる(箕面市)大野 美恵子朝日歌壇の常連だった長尾幹也さん難病と闘ってとうとう逝ってしまわれたお悔やみ申し上げます、合掌!
2024/03/21
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枚方の鍵屋で講談を聞いたカミさんと従妹二人が一緒講談はラジオで聞いたことはあるが生で聞くのは初めてである演題は「くらわんか舟の由来」枚方鍵屋にふさわしい演題であるその前に講談の歴史や落語との違い張扇の体験などもあって楽しめた張扇というのは公演中にパンパンと演台をたたく扇のこと子どものころから講談や落語、漫才浪曲などをラジオで聞くのが楽しみだった当時はテレビのない時代だった最近の若い人たちはこういう講談などをどう思っているのだろうか?多分あまり人気がないのではないかそんな気がするのだが果たしてどうだろうか講談師・旭堂 南歩さん初めて聞く名前であるしかし旭堂南陵の名は知っているその何代目かの弟子だといってたチラシ鍵屋の案内鍵屋の前の通り*淀川舟運のチラシが鍵屋にあった淀川を天満の八軒屋と枚方を上り下りする船のことである以前から一度利用したいと思っていたちょうどよい機会なので四月六日の分を今日、申し込んだ
2024/03/20
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あればよしなくてもいいがやはり欲し友の異論となべの春菊(名古屋市)山守 美紀あればよしなくてもいいがやはり欲しい「あってもなくてもどちらでもいい」のではなく「やはり欲しい」のであるそういうものは身の回りにたくさんあるような気がするのだがすぐには思い浮かばないその点、「友の異論となべの春菊」を思いついたこの作者には感心する*ジャガイモを植えた男爵とキタアカリ各二キロとでんぷんの多いレッド何とかを少々畑仕事、ちょっと一息続いてネギの種まきをしよう
2024/03/15
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物買へばお釣りあること知らぬまま幼子育つデジタル社会(酒田市)朝岡 剛なるほどなあ!コンビニの買い物もペイペイやICOCAなどのカードで済ませるだからお釣りをもらうこともないデジタル社会で育つ子らは、将来どんな大人になるのだろう昭和育ちの我々とは違う人種になるのだろうかそれを見極めることはかなわない旧友のウォルターがついに出所せり四十五年の服役のあとに古参囚のWALLYが今朝仮釈放された四十五年の懲役を経て(アメリカ)郷 隼人四十五年の服役と言えば人生の大半釈放される人の気持ち、それを見送る旧友である終身刑の作者の気持ち簡単には想像できそうもない海埋める裏金ためる兵器売る素敵な国の主権者ぞ我(朝霞市)岩部 博道主権者の意向が政治に反映されないそれは何故なのかソ連や中国に比べたらまだましな国?政治のニュースは腹が立つのでオオタニの結婚のニュースを喜ぼう!
2024/03/01
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知人二人が出展している写真展「フォト7(セブン)」をのぞいたこういう知人が出している展覧会には極力出かけるようにしている作品に対するねらいや工夫などを想像してなにかしら刺激を受けるところがあるからたまたま隣の会場でも写真展をやっていたこちらは「枚方フォト12」よく似た名前だ、関係があるのかな?*帰りに車をおかせてもらったいとこの家で来月のいとこ会の旅行について相談した
2024/02/24
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赤い実をびっしりつけたピラカンサ亡母(はは)は「ピラカンさん」と呼んでいたっけ(高松市)高崎 英子おかしさがこみあげてきますいますぐに思い出せないが花の名にかかわるこんな例はほかにもありそうですね寒ぶりに寒だら寒がき寒さばをチラシに見つつ一人寒ざけ(上越市)藤田 健男寒ぶりに寒だら寒がき寒さばとよくもまあ並べたものであるおとこ一人、悠然と酒を飲むそんな光景が目に浮かんでくる歌しばらくは見なくて済んだトランプをおそらく毎日見る羽目になる(五所川原市)戸沢 大二郎来年からそうなるのでしょうかねえなぜあの人に人気があるのかかの国のことはよくわかりませんがボクはトランプを好きになれません若き日は歴史嫌いの我が眼を開いてくれた人、菜の花忌(茂原市)山口 明男何を隠そう、ボクもまた三十年ほど前にこの歌の作者と同じ経験をしていますなんとなく読まず嫌いであった司馬作品一冊読んだら面白くて次々に何冊も読む羽目になったものです作者没後、東大阪市にある司馬遼太郎記念館にも足を運びました今は宮本輝の小説に夢中になっています
2024/02/23
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焼酎を飲む日々なれど燗酒を今宵は飲まん「舟歌」思い(観音寺市)篠原 俊則ウムウム、そうでしょうともぬるめの間でやりましょう!昨年の夏ごろは体調のせいか日本酒がうまくない時期があったしかし暮れからは復活してうれしい!健さんが倍賞千恵子の居酒屋で聞いてた八代亜紀の「舟歌」(羽曳野市)玉田 一成今週は八代亜紀の追悼歌が多かったそれもこの「舟歌」を詠んだ歌が訃報に接して何度か聞きなおしたがやっぱりいい歌だと思う特に出だしが姉が買うお守りはなんと縁結びはっと息を飲む母父私(富山市)松田 わこ初もうで妹の願い多いのか大きいのかなかなか動かない(富山市)松田 梨子松田梨子、わこさん姉妹の歌が共に掲載されていたお互いを思いやる仲の良い姉妹の様子が歌からも想像されるこの歌壇の常連であるお二人の今後の人生が楽しみである
2024/02/15
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巷ではとても通らぬ弁明が普通に闊歩している政界(生駒市)辻岡 瑛夫もうちょっとマシな人はおらんのかいな日本の政治ほんたうは羨ましいのよひとりよりふたりがいいに決まってゐるわ(豊中市)夏秋 淳子その境遇になれば誰でもそのように思うのかも……誰にでもその日は来る男女によってとらえ方異なるのだろうか奥さんを癌で無くした友人のMが「奥さんを大事にせえ」と、会うたびに言っていたのを思い出している鷗飛ぶ監獄の空晴れ渡りサッチモの歌を口遊むかなクリスマス・キャロルを合唱せしチャペル多人種混合のミサのお祈り(アメリカ)郷 隼人朝日歌壇にしばらく途切れていた投稿が最近復活して健在がわかった作者は終身刑でアメリカの監獄に服役中
2024/01/19
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枚方市総合文化芸術センターにて第3回枚方市展を観た作品展は25日(月)まで応募点数は多い順に以下の通り洋画・版画:134写真:78工芸:46日本画:27書:18彫塑・立体:15絵と写真が圧倒的に多い書、彫塑・立体は少ないこの傾向は先日の京田辺市の場合も同じ洋画、写真、工芸の入選作に各一点、知人の作品があったどれも立派な作品だ洋画・版画の部の一部工芸の部書日本画の入選作品に「慈光(交野山)」と題する作品があった麓の神宮寺から観音岩をみた景色のようだ良く訪ねる山というだけで親しみを覚えた『早発白帝城』は李白の代表作学校の授業で習った記憶があって懐かしいその時は暗誦できていたが今は無理早に白帝城を発す朝に辞す 白帝 彩雲の間千里の江陵 一日にして還る両岸の猿声 啼いて尽きず軽舟 已に過ぐ 万重の山作品展を観るのは平凡な日常生活に潤いを与えてくれるからよい!
2023/12/22
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お隣、京田辺市の美術公募展を観た絵画67点、書13点、写真18点合計98点が展示されているちょうど昼時だったせいか空いていてゆっくり鑑賞できた知人二人の絵画作品も観た書の作品はご覧の通りかなが多く漢字が少ない「椿壽」の書体は力強い審査員の評によると作品数が昨年より減ったと書いてあるAIの時代ともなると毛筆で字を書くそういう人口は少なくなっているかも写真も力作が揃っている「流れ橋の夕景」と題する作品ちょっと見にくいかもしれませんが自転車の前輪の中にぴったりと沈む夕日が収まっている狙ったのでしょうねこれはすごい! と思いました
2023/12/08
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品薄のどんぐり求め買い出しに行ったつもりの母親の熊(明石市)浅野 伸子今年はクマ出没と人の被害のニュースが多かったですねしかし熊の側から見ればこんな事情でお出ましになっただけ道問えばダメージジーンズの若者はわれに合わせて身を屈めたり(三原市)下西 道子人は見かけだけで判断してはいけない何時も心に言い聞かせていますダメージジーンズとは、意図的に傷付けたり汚したりすることで中古風やビンテージ感を表現したデニムパンツを指す。Xもメールも電話も届かない山のいで湯にゆったり浸かる(前橋市)松村 公子いいですね、もう最高!常時は無理としても年に何度かはこのような生活を楽しみたいもの翔平や聡太の如く純粋で謙虚なヒーローよ出でよ政界(近江八幡市)寺下 吉則政治への不満あるいは願望はいつの世でも国民につきものボクもまた最近の政治に大いなる不満を感じ続けています
2023/12/06
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今週は興味深い歌が多かった世界中女性がトップになるならば戦争なんてする国はない(町田市)高梨 守道さあ、どうでしょう?本当にそうなってくれればもういうことなしですがねえ逆に言えばこの歌が詠まれるほど世界中で紛争が絶えないということそれはともかく、世界の先進国に後れを取っている女性の社会進出早く追いついてほしいと望みたい一万年縄文人は野に暮らし核の世われらはあと何年生きる(門真市)前田 喜代美世界終末時計は零時までの残り時間を今年は「90秒前」としているこれは過去最短だという税下げりゃ支持率上がると思うとはナメられたものよ我ら主権者(朝霞市)岩部 博道支持率が下がり続ける首相の命運や如何に?国のトップである総理には会見等でメモを見てしゃべるのではなく堂々と自分の言葉で語ってほしいと、常々望んでいるのだが……黒人の女性の歌うSUKIYAKIを独房に聴く甘き憂鬱ラジオよりキュー・サカモトのSUKIYAKIが突然流れ来日本を想う(アメリカ)郷 隼人この二首とも郷 隼人さんの作朝日歌壇の常連でありながらしばらく投稿がとだえていた、今回は久々の登場「作者は殺人罪でアメリカの監獄で服役中」この程度の知識はあるが詳しくは知らないしかしこの歌壇でまたお目にかかれることはとても懐かしくうれしい気持ちになった〈参考〉郷隼人はペンネーム。鹿児島県出身で1974年、24歳で渡米した。殺人罪で終身刑となり85年に収監され、今もカリフォルニア州で服役している。刑務所の中で歌を詠み、96年に朝日歌壇に初入選して以来、330首を超す短歌が掲載された。(朝日新聞デジタル)三メートル四方に増やしたフジバカマ旅の途中の蝶は訪ね来(松阪市)こやまはつみこの作者の歌もよく見かける旅する蝶と言われるアサギマダラがきたと喜ぶ作者の気持ちがよくわかる平和を喜ぶ歌はいいですねえ!あいにく今年は、我家のフジバカマには「旅の途中の蝶」は現れなかった、残念!花のお守りさえしていれば一昨年のようにまた来てくれるだろう洒落た街東京銀座も今は昔百均店に外国人集う(大和郡山市)宮本 陶生あー、銀座、懐かしいなあ!!入社したころの本社は銀座にあった入社のときもその後の出張でも何度か訪ねたしかしその後、本社は新宿に移転した以後、もう何十年も訪ねていない銀座今ではどんな街になっているのだろう?*父の18回目の命日で墓参り
2023/11/30
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秋空にガーゼのような雲ながれ水鳥気分でカヌーに浮かぶ(大津市)深堀 英子ガーゼのような雲ながれとは新鮮ですねえ、秋の空の比喩カヌーで水面に浮かべば水鳥の気分を味わえるその視点の位置で見るものの姿が違って見えるいい歌だと思いました美しき民謡の国ロシアの地いただきになぜプーチンがいる(東京都)西垣 郁子まったくねえ!美しき民謡とは程遠いプーチンなぜこんなことになったのでしょう四字熟語「喜怒哀楽」になき「憎」が争いもたらしまた憎を生む(沼津市)山本昌代この歌もそうですねえ、憎が憎を呼ぶ地球上から争いは絶えない人間が住む限りは人間はもう少し知恵のある存在ではなかったのだろうかとむなしく考えているひとときマヨネーズに楊枝を立てて驚いた辺野古の杭も同じだろうか(長野市)関龍夫この歌の作者は地質学者ではないだろうか辺野古の軟弱地盤を見事に表現しているなぜこんな素人にもわかる無茶苦茶な工事をやるのだろうか作者は政府のごり押しとそれを支持する御用学者の対極にいる人だろうと勝手に想像している布団干しした夜の子らは犬のごと太陽の匂いクンクン嗅ぎぬ(さいたま市)秋間 由美子覚えがあるなあお日さんの力は素晴らしい干した布団には太陽の匂いがしみ込んでいる
2023/11/21
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枚方宿・鍵屋まもなく懸崖の菊が咲きそう昨日、知人の招待で落語を楽しんだ鍵屋二階の大広間に30人ほどの観客林家愛染さんと楽しむ落語の世界今回は三回目とか■落語 林家 愛染■落語 桂 三語■ お囃子実演特別企画大阪名所囃子巡り林家 愛染、佐々木 千華テレビのお笑い番組は苦手しかし落語は笑える落語二題の後は太鼓と三味線の競演落語は撮影禁止だったけれどお囃子の方は愛染さんからOKが出た愛染さんの南京玉すだれサービス精神を発揮して太鼓の他にも熱演会場の鍵屋の二階からは淀川の水面が見える橋は枚方大橋鍵屋の一階はくらわんか舟関連の展示場になっているしばらく来ていなかったので改めて見学させてもらった枚方市立鍵屋資料館(→☆)
2023/10/30
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ウクライナ十七万ロシア十二万侵略なくばまだ在りし人(観音寺市)篠原 俊則地球の上ではこんなことが実際に起きている為政者の身勝手な欲望の前に犠牲者はいつも国民この国は炎暑がトップニュースなり七十八年戦なき国(東京都)上田 国博上の歌に比べればなんと日本は平和なことか戦なき国がいつまでも続くことを!頑張れと阪神応援するよりも自分の仕事がんばれと妻(海南市)樋口 勉これもまた平和だからこその歌ユーモアだとは思うけれどどのくらい本気なのかまったくの冗談なのか奥さんの本気度を知りたい現役のとき巨人ファンだったボクに所詮は他人がやってることそんなことに一喜一憂してもしゃあない上司が言ったこんな一言を思い出す現在は巨人ファンではない日本のプロ野球にも興味なしMLBの大谷ファン髪切ったことに気づかぬ夫なら毒盛られてもきっと気づかぬ(戸田市)蜂巣 幸彦どうお? わからないの?美容院帰りのカミさんから過去に何度も言われているそのうちに毒を盛られるかな
2023/10/10
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夏休みしおのみさきのとう台の階だん六十八だん登る(奈良市)山添 聡介リズム感があっていいですねえ石川啄木を思わせる歌だと思った作者はたしかまだ小学生地上での七日の命憐れめど我とて宇宙の中の蜩(五所川原市)戸沢 大二郎本当ですねえいつの間にか八十三才蝉の七日の命を言ってはいられない宇宙から見ると七日も八十も大差なしところで蝉はみなどうしてあおむけで死んでいるのだろう均等に降らせることは至難らしあちらは洪水こちらは日照り(新潟市)太田 千鶴子この夏は特にこのことを実感した線状降水帯などという言葉もあるのにわが住む地には雨降らず百姓は常に天気を気にしている父もそうだったそしてもちろんボクも……戦死者を英霊などと祀りあぐ死にたくて死んだ者など無きを(川越市)西村 健児お国のため、天皇陛下のために喜んで死んだ人はいない間違った教育だった過去の戦争の実態を知れば知るほどこの歌の実感を強くする国とは、国家とは一体何なんだ!政治家の言う、「国民の命を守る」という言葉はいつ聞いてもむなしい
2023/09/19
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楽歩会の会員・〇田さんの絵を京田辺市の図書館に観に行ったカミさんや〇島さんも〇田さんの知り合いなので同行した展覧会は今日が初日であるが初日は12:00からという注意書きを見逃したらしい会場では作品の展示作業が始まったばかりであった会場にいた〇田さんに床に立てかけた自作を説明してもらっている間に作品をワイヤーに吊り下げる作業が始まったので手伝った〇田さんの絵は山田池公園やくろんど池などお馴染みの場所で見覚えがあり親しみがわく山の写真を出展しているAさんはたまたまボクと同じ年だと言うので話がはずんだ石鎚山や白神山地の十二湖など自分が訪ねたことのある場所の絵はやはり懐かしく感じるこの絵にはすごい迫力を感じるというわけで楽しい絵画鑑賞のひと時を過ごすことが出来た
2023/09/12
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マネキンが着れば素敵なワンピース買いたいけれど思いとどまる(京都市)中尾 素子そういうこともあるでしょうね男のボクでもマネキンの着たのを見て買ってはみたものの、気に入らないそんな経験が何度かありますからため池を泳いで渡る蛇を見てこれぞ田舎の醍醐味と知る(盛岡市)舟山 治男学校にプールなどなかった時代ため池で泳いでいると、すぐ近くを蛇がスイスイ泳いでいるのを見かけた記憶がよみがえります懐かしい思い出です議論するべきは財源ではなくて軍拡事態であるはずなのに(東京都)十亀 浩史その通り!マスコミもですが、国民の関心はそういうところから離れつつありますね直接自分の生活に関係なければということの表れ、怖いですね!
2023/08/09
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まぼろしの傷痍軍人辻に立ち戦なき世は来たかと問ひぬ(東京都)嶋田 恵一傷痍軍人、懐かしい言葉です田舎では見らない光景でしたが何かの用事で大阪市内に出ると手や足などのない白衣の元兵隊さんたちが辻々に立っておられた姿を覚えています今からはもうまぼろしの存在ですね「戦なき世は来たかと問いぬ」という下の句が厳しいですね傷痍軍人の存在など知らぬ世代いやそれより戦争そのものを知らぬ世代に世は移ろっていますね付き合いは60年と50年どちらも大事酒と女房(川崎市)杵淵 育邦うまいことを言うと思わず膝を打ちましたボクの場合は60年と50年どちらもそれより上を行っているが文句なしに同感であります
2023/07/22
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七星(ななほし)と二十八星(にじゅうやほし)の天道虫(てんとうむし)前者益虫後者害虫(塩尻市)原 田鶴子朝日花壇でこの歌に出会ったとき思わず「オー」と叫んだ我が家のナスはこの二十八星の天道虫の被害に遭っているところなのだから畑のナスはこんな具合葉の上にいる小さくて丸いのがニジュウヤホシテントウムシ別名:テントウムシダマシ七星テントウムシは幼虫、成虫共にアブラムシを食べる益虫であり背中には七つの黒い斑点がある歌にも歌われる人気者であるが一方のニジュウヤホシテントウは名前の通り28個の黒点が翅にあるナス科の野菜を食べる害虫である(黒点を実際に数を数えたことはない)この両者を詠んだのが上の短歌少し薬を撒いて、見つけるたびに殺処分にしたので少しは落ち着いたが未だに毎日、数匹はつぶしているそんな日常にこれほどタイムリーな短歌もそうはないであろうと感動した*7/3のブログ(→☆)
2023/07/14
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これはうまいですねよくもまあ思いついたものと感心しています
2023/06/20
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お隣の幼は小2になると言う両手でひざを押さえておじぎす(大阪市)多治川 紀子可愛いしぐさの小学生の女の子なんとなくその情景が目に浮かぶ我が娘の幼かりし日のことをそっと思い出しているまっぷたつにキャベツを切れば断面のアルツハイマーらしき空白(松阪市)こやまはつみ手を痛めているカミさんからキャベツを二つに切ってほしいと頼まれたのはつい先日のことキャベツの二つ切りの姿はスーパーでもよく見かけるしかし脳の輪切りを連想したことはなかったお見事である仕事夢家族将来サウナ恋話題尽きない二次会の席(富山市)松田 梨子作者は社会人二年目だったかな青春を謳歌しているようだ学生時代から妹と母親の三人ででこの欄の常連であるああ、帰れるものならはるか昔のそんな時代に帰ってみたい!
2023/06/03
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片足で立って靴下履くことを誇り合うなり古希の面々(豊中市)夏秋 淳子歳とともにこういう作業が出来にくくなってしまう自然現象と言えばそれまでだがたしかに誇りあう価値があるかもボクもちょっと寄りかかる所がないとこれが出来なくなった朽ちゆけるブナの根方にやはらかく余蘖(よげつ)生いたつ森の豊かさ(浜松市)松井 恵余蘖は知らない言葉だったが前後の文脈から想像がついたブナの林の中に身を置いているとそれはぜいたくな時を実感できる自然万歳!である世界遺産白神山地のブナ林もう一度訪ねたい地である婆ひとり桜前線追ひかけて蔦温泉に花びらと入る(坂戸市)納谷 香代子知り合いにも二人ほどいる桜前線を追っかけるひとがそういえば今年三月に亡くなった俳人の黒田杏子(くろだ・ももこ)さんも全国の桜を追っかける人だったボクがこの人の名前を知ったのは四国遍路をする俳人としてであった飛ぶやうに秋の遍路のきたりけりやうやくにをんな遍路をこころざす
2023/05/25
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はるかぜに六基の風車の揚力で山は浮こうと考えている(出雲市)塩田 直也風車は大体風の強い山の上にある翼がゆっくりと力強く回っているその光景を見て作者は山を持ち上げるほどの揚力を想像したこのような空想をする自由な想像力をボクはうらやましいと感じるAくんがきゅう食のこす言いわけはいいんだぶたのえさになるから(成田市)かとうゆみ子どもの発想もまた自由でいいぶたのえさになるはかなり身勝手ではあるがなるほどと納得してしまう地下鉄の中で会釈を交わしおり名の出ぬことをともに秘めつつ(仙台市)沼沢 修あるある、こういう経験タイミングを逸するともう聞けない椅子もろともリフトに吊られ湯船に入る揚げ物の具になりたるここち(和泉市)長尾 幹也作者は朝日歌壇の常連難病で療養中だと聞くそれでもこうして歌を詠んでいる母が骨折で入院中のこと初めてこれを体験した日よほど怖かったのだろう○○(僕の名前)を呼べと喚いて関係者を困らせたことを思い出すカミさんが付き添ってなだめてくれたはるかに遠い日の想い出である
2023/05/13
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中空より胡桃を落とす烏一羽五度目に割れてくわえ飛びゆく(長井市)大竹 紀美惠話しには聞いているが実際に見たことはない多少疑わしいと思っていたがやはりこの話は本当なのだそれにしても作者はよく観察されたものです数分に一度聞かれる数分に一度答える「ご飯は食べたよ」(半田市)石橋 美津子多少でも介護の経験があれば情景が目に浮かぶこんなことで腹を立ててはだめ介護は出来ない歌に詠むことで救われるかもうぐいすの上手な声を聞きました入社2年目になる春の朝(富山市)松田 梨子この歌壇の常連さん歌の内容から年齢がわかるいつもみずみずしい歌をたのしませてくれるビッグジョンも前の句を借りて替え歌を作ってみたうぐいすの上手な声を聞きました妹の墓参4月4日の朝(ビッグジョン)おそまつ!
2023/05/03
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フェイスブックの「名言・格言・いい言葉」で見つけた言葉花はながめる人を選ばない誰の言葉かわからないけど含蓄のある言葉だと思った人の方は花に対する好き嫌いがあるのに反して花はそれをしない人間社会では公平とか平等とかいう言葉はあるが実行は難しいそんな事実に当てつけのような言葉ではないだろうか?
2023/05/01
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一昨日の日曜日、長寿会の四月定例会総会の後、オカリナの演奏を聞いた時々ラジオで宗次郎のオカリナを聞くことがあるでもじかに聞くのは初めてのこと演奏だけではなく歌も歌ってくれた楽しんだひと時だった歌もまた良かった「命のハーモニー」や中島みゆきの「糸」など演奏の後、実物を見たことのないオカリナなるものを見せてもらった大きさで音の高低がある小さいのは高い音が出るらしい写真のものは屋根瓦と同じ焼き物特注で値段は高いらしい安いものではプラスチックもあるやってみませんかと言われたがとてもとても(笑)
2023/04/18
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「着用は任意」とあらば大方はマスクのままの卒業となる(相馬市)根岸 浩一コロナ禍を共に過ごせし園児らがマスクを外し卒園したり(戸田市)蜂巣 厚子「つける、つけない」みなさんはどうされてますかボクは「つけて」と言われない限りつけずに過ごしていますまわりの人々を見る限り外してるのは少数派のようですねおくならのいしのほとけのみみたぶにぴあすとまがううめのはなびら(東大阪市)池中 健一先日訪ねたばかりの当尾の石仏巡り同じ光景を見てもこんな発想は無理想像力のすばらしさに感心するかな書きの歌は会津八一を連想する八一の本歌取りだろうか讃岐路のれんげ田の子が駆けてきて駄菓子をくるる遍路のわれに(山口県)山花 俊作これはお接待という四国の文化歩き遍路をしたものなら何度か経験する光景です懐かしいなあ! 四国のお遍路七十五過ぎて居座る議員にも受けて欲しきは認知度検査(富士見市)阿部 泰夫専守防衛掲げし国の買い物が四百発の巡航ミサイル(寝屋川市)今西 富幸うまいこと皮肉ったものだと感心する歌二首昔から直接物言う機会のない庶民は不満や怒りを川柳などに込めて表現してきた歴史がある*知事と府会議員選挙当日は旅行で不在になるので今日、不在者投票を済ませた
2023/04/04
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子を宿し一人称のわたくしにふと違和感をおぼえはじめる(川崎市)小林 冬海男にはま思いつかない発想だけれど読めばなるほどと感心するこの歌からは神秘性とか希望というものさへ感じる蝋梅に菜の花片喰(かたばみ)黄水仙春は黄色にあふれていたり(市川市)中沢 庄平ボクも以前からそう感じているマンサクもフクジュソウもサンシュユ、ミモザ、エニシダまだまだありそう老人の半数が対応できず店主が代わりに買う券売機(可児市)前川 泰信世の中は便利になったのかそれとも逆に不便になったのかネットで買物もさかんになったし最近はセルフレジなども増えている多分、若い人には便利なのだろうその一方、この歌の様にこんなのはかなわんと嘆く層もいるのが現実歩行器のレンタル会社とデイケアの二葉(によう)になりぬ父への賀状(和泉市)星田 美紀寂しい歌だけれどこれもまた現実こんな例はいくらでもありえそう
2023/03/10
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仲の悪い夫婦の方がらくかもね独りになったときを思えば(仙台市)村岡美知子ウーン、すごいな、この発想!夫に先立たれた時のことを想像しているのでしょうそう言いつつ仲良く暮らしているのだろうと、選者評にあったその通り、仲が良い夫婦だからこそこんな発想が生まれるのでしょうね出来ることだんだん減ってしないことどんどん増えて喜寿を乗り切る(四日市市)園田 信子歳をとると多かれ少なかれ誰でもこんなことを感じる作者の様に乗り切らないとね傘さして花に水やる人のゐて認知症とはかくも不条理(白井市)本山 正明ちょっと切ないなあ現実にこのような場面に出会ったらどんな気がするだろうこれを不条理というのだろうか先日NHKラジオで認知症の人が語るのを聞いたが、話はとても筋道が通り、信じられなかったもともとが頭の良い人なのだろう認知症になって常人並み?
2023/02/16
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原油高船員不足温暖化気嵐裂いて漁船が進む(気仙沼市)及川睦美漢字が並ぶ歌の中に「気嵐」を見つけた知らない言葉だったので調べてみた「けあらし」とは、冬の海に発生する霧のことで気象用語では「蒸気霧」というそうです。漢字では、「気嵐」または「毛嵐」と書きます。「けあらし」の語源は、留萌地方で生まれた方言だという説があります。空気が冷たいときに川や湖の水面から湯気に似た白煙が上がる現象を「気嵐(けあらし)」と北海道では呼ぶ朝陽が昇ると、太陽の光を浴びた海面から立ち上がる霧。徐々に濃くなった霧は次第にその姿を変え雲海のような景色が目の前に広がります。陸地の寒気が海や川に移動し海水面の水蒸気を冷やすことによって海と陸の極端な温度差が生まれ「気嵐(けあらし)」が発生します。気嵐はまたの名を「蒸気霧」とも呼ばれ時間と寒さを忘れて魅入ってしまうほど幻想的なこの景色は、よく晴れて風が弱くないと発生しません。リアス海岸特有の入り江が深く波が穏やかな気仙沼湾の地形は気嵐の発生に好都合です。初冬の風物詩とも言える気嵐を迫力たっぷりの大型漁船と一緒に写真に収められるのも気仙沼港ならでは。*マンホールの蓋にも花鳥は刻まれてかかる日本をひそかに愛せり(京都市)前川 宙輝たしかにその通りだとおもう但し海外のマンホール事情はあまり知らない三年前に訪ねたフィリピンでは幾何学模様ばかりで風情はなかったマンホール蓋を読んだ短歌は珍しいのではないだろうか
2023/01/16
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手をつなぎミサイル発射見る少女パパ凄いねと聞こえた様な(東京都)佐藤 仁志テレビに何度も放映されたあの画面音声はなかったけれど吹き出しを付けるとすれば「パパ凄いね」も大いにありうる作者は想像力が豊かだ大臣も国会議員も仕事中居眠ることができる生業(なりわい)(観音寺市)篠原 俊則政治はいい意味の緊張感を無くしてしまったかのようテレビで放映さていることがわかっていてもあの態度働けど働けど我が暮らし楽にならざり今もたくさんいるのだぞ!リモコンのどこを押してもボール蹴る男ばっかり我はジャズ聞く(諫早市)麻生 勝行サッカーのワールドカップは日本中を大いに楽しませてくれたそして国中が湧いたことは間違いないと言っても100人が100人サッカーファンではない人みな直行、我ひとり横行という言葉もある
2022/12/27
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現世には修行のために来てるのでどんな苦労も私は耐える(三郷市)木村 義煕9月19日生まれの父が言っていた言葉をよく覚えている「俺の一生は苦(9)がついて回るそれが運命だと思って受け入れて生きてきた」とこの句に通ずるところがあるように思うこの歌のような心構えがあれば同じ出来事に対しても違った受け取り方ができると思う人生の幸不幸は心がけ次第?知りません覚えていません分かりませんそんな政治家もういりません(岡山市)伊藤 次郎怒りをユーモアというオブラートで包んだのか思わず笑った!が、笑ってはいられない問題だボクにも何か出来ることはないのだろうかこんなことが続くようなら辞書の「適材適所」の意味を変更せねばならないと思う障害を持ちし息子は街角で職務質問二度も受けたと(秋田市)高橋 りか外国人も同じようなことを言っているひとくちに「差別をなくす」というけれど現実にはなんと難しいことなのだろうと改めて思う
2022/12/06
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地元の公民館でマリンバコンサートがあったコンサートはコロナで一度中止になったがこれで三度目になる今回も密集を避けて午後から二回に分けての公演一回に付き約百人の聴衆演奏された曲目選曲についてもいろいろと配慮の後がうかがえるプログラムになっている大江可奈子さんの曲名紹介など会の進行ぶりがまた楽しい演奏風景メンバーは文字通り老若男女楽しそうに演奏する出演者たちの表情を見ているだけで楽しくなる演奏風景服装も曲に合わせて変えるというボクはと言えば歌もろくに歌えないし楽器の演奏などとんでもないという人間でも音楽を聴くことは楽しい楽しいひと時を過ごすことができて幸せな一日であった演奏のみなさん、ホントにありがとう!
2022/12/04
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鉄工所にいずれはしたいと言いし父田舎の鍛冶屋のままで逝きたり(川越市)西村 健児わが村にも一軒の鍛冶屋があった今、主亡き後は建物が解体され跡地には好評売り出し中の幟が立つ子どもの頃、ふいごを使って農機具を打っていたおっちゃんの姿が目に浮かんでくるあのおっちゃんもまた、いずれは鉄工所にする夢を持っていたのだろうか新しき登山靴手に我が山の最後の靴かと初雪を待つ(北海道)高井 勝巳ボクもまた同じ思いで登山靴を買ったあれからもう十年近くになる国内の身近な山から、遠くネパールやエチオピアの地を踏み未だ現役で働いてくれているおそらくもう買い替える必要はなくボクの最後の登山靴となるだろう行きつけの診察券を手がかりに博多駅から財布が戻る(交野市)西岡 聡無くすのは自分の不注意とはいえそれが人の善意で戻ってくるこんなうれしいことはありません!
2022/11/19
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いつの日かゼレンスキー氏の背広着る日が来ることを祈り待ってる(町田市)古賀 公子氏が背広姿で国連の総会に出席し演説をしている姿が見られるそんな平和な時が来ることを世界中の誰もが願っている!いまの幸を噛みしめておけ数年後悪化のわれは「いま」に憧れん(和泉市)長尾 幹也作者は古くからの朝日歌壇の常連不治の病に苦しんでおられるという「いま」はまた誰にとっても大切な時間であることに変わりはないが氏にとっては、同じ「いま」でもその重みが違うのでしょうね会見の総理の脇でひたすらに原稿なぞる秘書官の指(西条市)村上 敏之そんな姿がテレビ画面にでも写っていたのでしょうか感動のない原稿棒読みの会見ボクは中高生の頃から政治家の演説に対してそういう印象を抱き続けている
2022/10/10
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ディズニー映画「ポカホンタス」の主題歌ですこの歌は「神風スズキ さん」の9/2のブログの最後に紹介されていました和訳もついています(→☆)映画「ポカホンタス」についてのあらすじなどはこちらで(→☆)
2022/09/05
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断捨離ができるのは今後もっと良い思い出が増える自信ある人(東京都)上田 結香そんな見方もあるのかと思わずハット目を覚まされた気がするたしかに要不要の判断は悩ましい特に、使う使わないより思い出とのせめぎあいみたいなところがあるあなた、よく捨てられるわねえと作者は言っているのだろうか?青大将梁から落ちただけですとやおら畳をするするとゆく(京都市)八重樫 妙子慌てる様子もなく進む青大将の生態を知っていて、上手に表現している歌もう長いことお目にかからない青大将子どものころ、天井から蚊帳の上にバサッと落ちてきたことを覚えているキャンパスに沖縄の友ひとり ゐて留学生と呼ばれし時代(とき)あり(徳島市)上田 由美子※これは今週ではなく7/21の掲載歌ボクの学科にも当真君という沖縄からの留学生が一人いた卒業後も親しく行き来していたが昨年12月に、旅立ってしまった三年前、首里城の火災のあとに現地で会ったのが最後になった友よ、安らかに眠れ! 合掌
2022/09/03
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真に優れた人はおのれが欠くところを知っているいるので、慢心することがないなるほどねえおっしゃることはよくわかりますでもねえ人間ってやつは人より優れてることを誇りたくなるものなんですよまだまだ修行が足りないのでしょうねえ
2022/07/27
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なぜかくも癒さるるのか泳ぐとは羊水の記憶か魚(うお)の記憶か(宝塚市)寺本 節子同じ泳ぎでも海で泳ぐときに一層この感を強くするしばらく海水に浸かっていない孫のナツキも小さいときから泳ぎが大好きだったしなやかに泳ぐ姿を見て人魚のようだと感心したものだ「熊に注意」高速道の貼り紙は熊にも見える場所に貼るべし(弘前市)永井 一喜ボクもこれと似たようなことを過去に言った記憶が残っている相手は猿だったか鹿だったか?学校は「あだ名禁止」の流れだがあだ名しか思い出せぬ友がいる(東京都)上田 結香今、あだ名禁止の流れがあるのかいじめ対策の一環なのだろうかあれもダメこれもダメがんじがらめの世界にならないか子どもの世界もせちがらくなっていくんだなと、いやな感じがする*沖縄の友人・当真君の訃報を聞いた昨年の12月1日だったという
2022/07/25
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京都国立博物館へ蕪村の「奥の細道図巻」を観に行った京都国立博物館右の旧館は改修工事で休館蕪村の「奥の細道図巻」(博物館の展示内容のサイトより)ボクはこのタイトルを見てもなんで蕪村が奥の細道?と、全くピンとこなかった展示を見て、松尾芭蕉を敬愛していた蕪村は芭蕉の「奥の細道」の全文を書写得意の絵を添えて4巻もの作品を残していることを初めて知った(上記写真)そして今回の展示は、最近発見された5件目の作品でしかも一番最初の作品らしいということも会場で知った流麗な筆跡の文字と雰囲気あふれる挿絵の入った作品はすばらしいと感心したこれはわざわざ来た甲斐があったというもので、とてもうれしい気分であるさらにうれしかったのは、2年前にその名を知ってたちまちファンになった横井金谷さんの作品に出会えたこと蕪村の画風を学んだ浄土宗の僧侶横井金谷さんは、蕪村の奥の細道図巻を模写していて、その作品が思いがけず会場に展示されていたのだから驚いた何度も会場内を行き来して両者の作品を見比べてみた書と俳画には当然のことながらそれぞれの筆致と画風があり両者の個性が表れる作品であったというわけで、ぶらりと出かけた今日という日は思いがけず幸せな一日となったのである*横井金谷さんとの出会い(→☆)横井金谷著『太陽の子』読書(→☆)横井金谷著『金谷上人御一代記』(→☆)『金谷上人御一代記』今回の催しを知ったのは不老閑人さんのブログ(→☆)
2022/07/05
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「待っててやすぐ行くから」と泣く人を離して棺の蓋は閉ざさる(八尾市)吉谷 往久何度か拝見したこの光景家族葬が増えて葬儀とも縁遠くなる庭いっぱい並べられてた盆栽が片付けられて主人(あるじ)なき家(川越市)西村 健児近所の方が亡くなって何か月も知らずに過ごすこともあるこの頃舞鶴と敦賀を結ぶ「小浜線」降っても照っても二両編成(舞鶴市)吉富 憲治前の二首は寂しいこの歌は淡々としていて救われる蝦夷春蝉の鳴きいだすごとバイク来て大雪山に初夏の風(北海道)高井 勝美初めて尾瀬を訪れたとき、宿の主人にあれは蝦夷春蝉だと教わったあれからもう何年になるだろう?おつりってなにと問う子がいると聞く財布持たざる父母ふえて(札幌市)田巻 成男戦後30年で全国の道路が完全舗装最近の30年、キャッシュレスが進んだイコカとかペイペイとか財布を持たずに出かけても支障なしパンパンとまわしを叩く音響く国技館母と前のめりで見る(富山市)松田 わこ作者はたしか女子大学生わが孫娘・ナツキも大の相撲ファン高松から九州、東京へとひとりで相撲見物に出かけている*明日はエッセーサークルの集まり朝から畑行きを休んで作品に取り掛かるも思うように進まない気分転換に、カミさんから頼まれた宅急便を出しにドライブ作品は、夕食後に改めて挑戦先ほど出来上がった、これで寝られる
2022/06/28
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浄土真宗の寺院の掲示板「青は青く光れ」という言葉に思わずぐっと引き付けられたちょっと意味が分かりにくいが欄外の小さい文字を読んで納得要するに最近よく聞く同調圧力と反対の意味だ、さんせーい!
2022/06/27
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NHKのラジオで「葉っぱ切り絵アート」の作者「リト」さんの話を聞いた大学を卒業して仕事に就いたが仕事に集中できず長続きがしない病院で発達障害と診断されたことからそれまでの苦労の原因がわかって肩の荷がおりて転機が訪れたというそして行きついたのが切り絵アートラジオでは実感がわかないので翌朝、WEBサイトで調べた例えばこんな作品すごいなあ!こんなことができるなんて信じられない!とても緻密な作業だかすかな細い線でつながっているカッターナイフより先の細い刃物で作るらしい標準通りとか人並みにというのがどういうことなのか理解できないが気に入った細かい作業ならいくらでも続けられる対談でこんな話を聞いていたので実際の作品を見てなるほどと納得した切り絵アートのこと、今回の放送で初めて知ったがすでにご存じの方もいらっしゃるでしょう◆興味があればご覧くださいリトさんの紹介サイト(→☆)◆作品集(→☆)
2022/06/26
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