そんなすぐにひどい暴力が始まったわけじゃなく、
始めの頃はまだ毎日殴られるわけでもなかったけど、
それまで付き合っていた半年ほどケンカもなく、
よく笑って過ごしていたのに、
彼が笑わなくなり、逆に機嫌が悪いことが多く、
殴られることもあったりと、その変化に混乱していた私は、
引っ越して1週間ほどして、また彼がよくわからないことで怒り始め、
殴られたときにおかしなことになってしまった。
視界がモノクロになり、自分の背後から自分を見ていた。
殴られて、泣きながらしゃくりあげる自分を見ていた。
そして、立ち上がる自分を。
玄関のドアを開け、廊下に飛び出し、
廊下の手すりから身を乗り出して、
マンションの3階から飛び降りる自分を眺めていた。
気づいたのは、体の前面にものすごい衝撃を受けた時。
そして、もう一度。
今度は背面に衝撃が走った。
3階から落ちた私は、自転車置き場の屋根の端にぶつかり、
それからコンクリートの床に落ちた。
後で警察に聞いたところ、
コンクリートの床はマンションの1階よりも半分ほど下がった位置だったので、
実際には3階半の高さがあり、
自転車置き場の屋根にぶつからず、
一気にコンクリートの床に落ちていたら、
助からなかっただろうとのことだった。
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