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北 の 狼
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Jan 23, 2005
『アララトの聖母』(一)
(2)
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2002年、カナダ、アトム・エゴヤン監督、デビッド・アルペイ、シャルル・アズナブール、アーシニー・カンジャン。
アルメニア人画家アーシル・ゴーキーの絵画(「芸術家と母親」、
ホイットニー美術館
所蔵)をモチーフとし、自身アルメニア人であるエゴヤン監督が、「アルメニア人虐殺」の悲劇と現代の親子のエピソードを交錯させて描いた入魂の一作です。
私の解釈では、本映画の根本テーマは「事実」ですね。
映画の説明に入る前に、アルメニアという国と「アルメニア人虐殺」について簡単に述べておきましょう。
アルメニア
は古来重要な通商路,戦略的要衝に位置し,多くの資源にも恵まれていました。従って大勢力の野望を誘うことともなり、アルメニアという国の歴史は、他民族による被支配の歴史といってよく,国家を建設・維持できたのは断続的でした。
宗教的には、紀元1世紀にキリスト教が伝道され,2,3世紀には,ローマ,イラン両帝国による戦争強要のなかキリスト教がひろまり, 301年、アルメニアは世界で初めてキリスト教を国教としています。アルメニア教会は,キリストの神性を重視するキリスト単性論に属する東方教会のひとつとして現在に至り,世界に独自の教会組織をもっています。
5世紀初頭、メスロプ・マシュトツによってアルメニア文字が創始され,聖書のアルメニア語訳もなされ,文学が興隆し,教会建築もその基礎様式を固めるなど,5-6世紀は文学と建築が花開いた時期でした。
16世紀以降,オスマン帝国とサファーヴィー朝イランの間で争奪戦が繰り返された結果,アルメニア地域は両国に分割され,「トルコ領アルメニア」「ペルシャ領アルメニア」となりました。後者は,後にロシアに割譲された結果「ロシア領アルメニア」と呼ばれることになります。
最盛期にはアジア、アフリカ、ヨーロッパにまたがる大帝国であったオスマン・トルコも、一九世紀に入ってからは領土内で諸民族が独立・分離する末期的状況にありました。トルコにとっての第一次世界大戦とは、英仏露の協商国に対して戦争するというだけでなく、自国領土内で独立しようと蜂起する他民族に対する内なる戦争でもあったのです。映画にもなった「アラビアのローレンス」が活躍するのもこの戦争で、これは愛国イギリス青年がアラブ人をオスマントルコに対して蜂起するように仕向けた話です。
第一次大戦開戦後間もない1915年、春の雪解けとともにロシア軍が攻勢に転じ南進してきましたが、それに呼応してオスマントルコ領土内でアルメニア人が蜂起しました。トルコとしてみれば、背後からも攻撃され挟み撃ちされることは致命的で、現在のトルコ東部地域に居住していたアルメニア住民を強制移住させることにしました。「アルメニア人大虐殺」は、この強制移住と関連して起こったものです。
強制移住は、突然、アルメニア住民に町や村ごとに住居から立ち退くように命じ、着の身着のままで南部のメソポタミヤに向かって歩かさせるというものでした。この移動中に、殺人、略奪、強姦等あるゆる残酷で凄まじい地獄絵が展開したとされ、また飢餓や病気や疲労で多数が死んでいます。これが「アルメニア人虐殺」です。
この事件について、アルメニア人側は150万人から200万人が殺され、生き残ったのは60万人のみで外国に逃がれたと主張しています。
対してトルコ側は、殺人、略奪、強姦といったあらゆる残酷な仕打ちがあったことは認めるものの、この強制移住の対象になったアルメニア人の数は70万人であるので、150万人という数はあまりに誇張されたもので、死亡者数はせいぜい30万人ぐらいであったと主張しています。さらに、この事件は戦時下の混乱状態で起こったことであり、「大虐殺(ジェノサイド)」の意図などなく、今まで証拠として提出された(大虐殺の)計画書もすべて偽作であった。また、アルメニア人だけが殺されたのでなく、第一次世界大戦とその直後の分離・独立戦争でトルコ側(回教徒であるトルコ人とクルド人)の戦死者は250万にも及んでおり、これは人口の18パーセントに相当した。このような時代状況を考慮してほしい、とするのがトルコ側の主張ですね。
ちょっと不思議に思えるのですが、アルメニア人は、虐殺が開始された時トルコ政府の移住の意図をほとんど疑っておらず、大半は従順に官憲の指示に従っています。戦争は開始されていましたが、戦闘は主として山間部で行われたため危機意識が薄かったせいでしょうか。
徴兵を実施すると言う名目で成年男子を集合させ、多くは村落毎の集会所近辺で処刑するという方法がとられたようですが、残された女性・子供が集められ僅かな手荷物だけで騎乗の憲兵の監視もと、シリアのアレッポ周辺まで徒歩で行進させられました。この間、都市を除いてアルメニア人からの抵抗はほとんどなかったのです。これは、多数の民間人が猟銃程度で抵抗しても、組織された軍隊に勝つことは不可能であるという20世紀の現象の典型なのでしょうか。
この事件を生きのびた多数のアルメニア人は、故郷を失い欧米社会で暮らすようになりましたが、彼らはトルコ人を恨み、事件について語り続けました。映画「エデンの東」のエリア・カザン監督も、フランスのシャンソン歌手シャルル・アズナブールも、このような運命にあったアルメニア人もしくはその子孫だったのです。
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Last updated Jan 26, 2005 01:26:31 AM
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