グランマの手料理レシピ

2023年02月04日
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カテゴリ: 魚介類料理
​​ メカジキに下味をつけてソテーし、タレを絡めた照り焼きです。
大根おろしを添えて、さっぱりといただきます。

​​ メカジキの照り焼き ​​


メカジキ      2切れ
醤油・みりん・酒  各 小さじ1
片栗粉       大さじ1/2
サラダ油      適量
大根おろし     大さじ3~4
刻み葱       適量

【調味料】醤油   大さじ1
     みりん  大さじ1
     酒    大さじ1
     生姜   小さじ1


1.メカジキの水気を拭き取り、醤油・みりん・酒を振りかけ、上下を返して15分ほど置く。ペーパータオルで表面を拭き取り、片栗粉を薄くまぶす。

2.フライパンにサラダ油を熱し、メカジキを入れてフタをし、焼き目がついていたら上下を返して3分ほど焼く。

3.フライパンに【調味料】を加え、スプーンでメカジキの表面に回しかけ、タレが半量以下になるまで煮詰める。

4.器にメカジキを盛り付け、大根おろしをのせ、上からタレをかけ、刻み葱をのせる。

※メカジキはタレに漬けてあるので焦げやすいので注意してください。



ブログ連載 長編時代小説 ​​ 密かごと ​​
​第2章 御船手組​

​8.父子の対決​

翌朝、坂上進之助がまた梅乃井にやってきた。
さちに会うと思い詰めたような表情で上がり込んでくる。
「どうしても、尋ねたいことがある」
「親戚の娘さんの歳は、いくつなのだ?」
「十七にございます」
「寿美さんが亡くなられたのは・・・」
「十七年前でございます」
「やはり、そうだったか!」
進之助は、寿美と肌を重ねた歳月が昨日のことのように思えた。
「本当のことを教えてほしい!」
「本当のこと?」
「あの娘は、寿美さんの娘なんだろう?」
「いいえ、違います」
「寿美さんにそっくりで、寿美さんの娘であることは隠しようがないと思うが・・・」
「どんなに似ていても・・・違います」
「寿美さんの娘に違いない」
進之助は執拗に迫る。
「そうだとしたら、どうだとおっしゃるんです」
「もしや、拙者の娘では・・・」
「違います! 坂上様とは関係ございません」
さちは必死で打ち消した。

「寿美さんとお会いした頃は、妻に子が生まれるときで、わしもまだ若く・・・・寿美さんには酷(むご)いことをしてしまった」
「いまさら、そんなことを言われても」
「わしが悔いても遅いことはわかっている」
「わかっておいでなら、このまま黙ってお帰り下さい」
「実の娘がいると知って帰るわけには・・・」
「どうなさるおつもりです」
「あのとき生まれた息子を食あたりで亡くし、そのあとに生まれた息子も川で溺れて死んでしまった」
昨夜は眠れなかったのか、進之助は寝不足気味の顔をしている。
「妻の里から養子を迎えたのだが、いまだに心を開いてくれず・・・」
進之助は、父と子の関係が築けないことを愚痴った。
「そんなお話、聞きたくございませんわ」
さちは、ぴしゃりとはねつける。寿美への仕打ちを思うと憐憫の情をかけることはできなかった。
<天罰なのよ!>
さちは喉元まで出かかった言葉を飲み込んだが、坂上進之助も相応の報いを受けていたことを知って、これまで心に刺さった棘のようなものが取れていくような気がした。
「いま一度、会わせてもらえぬか?」
「佳乃にでございますか?」
「会って、ひと言、詫びを言いたいのだ」
進之助は、さちの前に手をつくと懇願するように頭を下げた。

さちは佳乃を説得し、坂上進之助と会わせることにした。
佳乃は、坂上進之助が会いたいと言っていると、祖母から聞かされたときから緊張していた。
「父は死んだと聞かされ、それをずっと信じてきました」
佳乃は敵意に満ちた表情を崩さない。
「しかし、こうして生きているのだから・・・」
「そんなふうに言われても」
佳乃は自分の父親が生きていることも、実の父親が坂上進之助であることも聞いたばかりで、どう向き合えばよいのか分からなかった。

進之助は佳乃をまじまじと見ている。
頬から顎にかけての美しさは、寿美にそっくりだった。寿美といるような錯覚に陥った。
「おっかさんを、どうして捨てたんです!」
佳乃が紋切り型の聞き方をした。
「捨てたわけでは・・・」
進之助は口をもごもごさせる。
「あたしができたから?」
「いや、寿美さんが身ごもったことも、佳乃さんが生まれたことも、いま初めて知ったのだ」
「もし、知っていたら?」
「それは・・・」
進之助は言葉を詰まらせる。寿美が子を産んだことを知ってもどうすることもできなかっただろう。妻も子もいたのだ。

「どうせ、わたしは父無し子よ!」
「本当に、すまないと思っている」
進之助は佳乃に頭を下げた。
「謝る相手は、亡くなったおっかさんよ!」
「それは、そうだが、いまは寿美さんには謝ることも償うこともできないのだ」
「誰のせいですか」
「わかっている。だから、せめて、佳乃さんを我が子として」
「我が子として?」
「坂上家に養女として迎えたい」
「そんなこと、できるわけが」
「子どもたちが死んでしまい、妻の里から養子を迎えたが、その子が後を継いでくれそうにないのだ」
進之助は佳乃を養女にし、御船手組の中から婿を取れば、御船手同心を継いでもらうことができると思った。

「跡継ぎがいないと、お役を返上しなくてはならないのだ」
相続すべき嫡子がいないと、お家断絶などの問題が生じることもあるので必死だった。
「そんなこと、いきなり言われても」
佳乃は怒りが込み上げてきた。
「どうだろう、考えてはくれぬか」
「どうして、あたしが養女に行かなくていけないのです」
「後継ぎは血をわけた娘に・・・」
「あたし、どこにも、行くつもりはありません!」
佳乃の毅然とした態度に、進之助はたじたじとなる。
「駄目か!」
「はい!」
佳乃がきっぱりと断った。
長い沈黙のあと、坂上進之助は肩を落とし、何も言わずに船宿へ戻っていった。
その後ろ姿を佳乃は窓越しに見送っていた。

「佳乃!」
さちが近づいて声をかけた。
「おばばさん!」
佳乃は張りつめていた糸が切れたように、さちにすがり付いてきた。
「どうしたの?」
「坂上の家に養女に来ないかって言うのよ」
「養女に?」
「お断りしたわ!」
「そうかい」
さちは努めて平静さを装うが、内心は穏やかではない。
「おばばさんと離れて暮らすことなど、考えたこともないわ」
「ほんとうかい?」
「そうよ、あたしを育ててくれたのは、おばばさんですもの」
佳乃は気持が吹っ切れたのか、さばさばとした表情で、
「おばばさんは、あたしのおとっつぁんで、おっかさんでもあるのよ」
そう言うと甘えるように、さちの胸に顔を埋める。
「お前に、そんなふうに言われると・・・・」
さちの表情が緩み、佳乃の体を強く抱きしめた。

それからしばらくして、さちのもとに坂上進之助から文が届き、寿美を苦しめた若き日の過ちを詫びてきた。佳乃の誕生を知らなかったこと、その佳乃をさちが立派に育ててくれたことへの感謝が綴られてあった。(つづく)





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Last updated  2023年02月04日 08時50分07秒
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