グランマの手料理レシピ

2023年02月07日
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カテゴリ: スープ&鍋物
​市販の​野菜ジュースを使ってスープをつくってみました。​
玉ねぎ、ベーコン、じゃがいもを入れ、バターと味噌で味つけを。
これが美味しくて、ご飯にも、パン食にも合います。

​ ​特製野菜スープ ​​


野菜ジュース(200ml)  1個
水           カップ1/2

玉ねぎ         1/2個
ベーコン(薄切り)    1枚
じゃがいも(小)     2個
味噌          大さじ1
バター(8g)       1個

1.玉ねぎは薄切り、ベーコンは細切りにし、深めのフライパンで炒める。

2.じゃがいもはラップをかけ、皮付きのまま電子レンジで3分ほど加熱し、上下を返して柔らかくなるまで加熱する。

3.玉ねぎとベーコンのフライパンに、野菜ジュースと水を加え、2~3分ほど加熱し、味噌、バターで味つけをする。


4.加熱したじゃがいもの皮を剥き、器に盛った野菜ジュースの上にのせる。

​※じゃがいは崩しながらスープに浸していただきます。



ブログ連載 長編時代小説 ​​ 密かごと ​​
​第3章 板前たち​

​1.親方倒れる​

「女将さん、あの、ちょっと」
真吉が遠慮がちに帳場へやってきた。
「今朝は早いのね」
真吉が寝泊まりしている長屋から来る刻限ではなかった
「へえ、お願(ねげ)えしてえことが・・・」
誰もまだ来ていな時刻を狙ってきたのだ。
「板場で何かあったの?」
さちは働いている者たちの揉め事かと思う。
「いえ」
真吉はもじもじしている。
「どうしたの?」
「実は給金の前借りを、お願えできねえかと」
「前借り?」
さちは給金の前借りと言われて嫌な予感がする。

父久兵衛が亡くなって店を引き継ぎ、なんとかやってゆけそうな見通しがついた頃に、まだ幼顔をしている男の子が、突然、働かせてほしいとやってきた。
木更津の在から来たというだけで、素性ははっきりしなかった。
母親が急に病気になり、弟と妹のために働かなくてはならないというので、下働きとして置いてやることにした。
板場の掃除などを丁寧にするので信用していた矢先だった。母親の様子を見に行きたいので、給金を前借りさせてほしいと言った。
親孝行にほだされ、さちは二か月分先の給金を渡してやった。ところが、それっきり、帰ってこなかったのだ。

真吉は、さちが急に黙ってしまったので前借りは駄目かと思い、あきらめようとする。
「女将さん、無理な、お願いをして、すんません」
「いえ、そうじゃないの」
さちは過去の苦い体験を思い出しただけで、給金の前貸しを認めないわけではない。
「どんな入り用があるの」
「実は、清蔵親方が・・・」
「親方さんがどうしたの?」
「卒中で倒れたという知らせがきやして」
「まあ、卒中で!」
父久兵衛が卒中で倒れたことを思い出し、
「それで、親方さんの具合は?」
さちは心配した。

「倒れたというだけで・・・・」
湯島天神下の井原屋で清蔵親方の脇板をつとめる鉄治から文がきたが、詳しいことは書いてこなかった。
「そういうことなら、すぐに行っておあげなさい。親方は、真吉さんの父親も同然なんだから」
さちは給金の前貸しを承諾し、清蔵親方の見舞いに江戸へ行くことも認めた。
「有難うごぜえます」
「あとのことは、心配しないでいいから」
「仕事の段取りは付けていきやす」
その夜の宴席の献立を書き、煮方の清三と焼方の藤助にあとを託し、真吉はその日の木更津船で江戸へ向かった。

その夜の宴席は二つだった。
一つは江戸から木材を買い付けにきた材木問屋の旦那衆たちの寄り合いと、もう一つは「江戸の木更津河岸守」を決める船持の集まりだ。
料理は清三と藤助が、真吉の献立どおりにつくった。
材木問屋の旦那衆たちは酒宴がすむと、すぐに引き上げたが、北組の木更津船の船持たちの相談は長引いていた。

江戸の木更津河岸の番屋には河岸守が詰め、木更津船に乗る者の名前や所書きを記帳することになっている。目的地の不明な者、荷物のない者、風体挙動が不審な者などは乗船を断ることもできた。
こうした河岸守は南と北組の船持が一年交替でつとめている。
この年は北組の文助が当番を務めることになっていたが、一か月前から体を壊してしまい、代わりをつとめる河岸守をどうするかで揉めていた。

「半兵衛さんのところで引き受けてくれると、いいんだがなあ」
北組の船持惣代の伊勢屋九兵衛が、船持の半兵衛に先ほどから頼んでいる。
「そう言われてもなあ~」
半兵衛はなかなかうんと言わない。
木更津河岸の番小屋で河岸守をするのは難儀なことだった。岡っ引きのようなことをするので、嫌われたり恨まれたりした。乗船を断ると歯向かう者もいるので、身に危険を感じることもある。
「半兵衛さんは船二艘、持ってることだし、ここは男気を見せてくれねえかい」
「男気?」
「寝込んじまった文助さんとは、餓鬼のころからよく遊んだ仲だっぺ?」
船持惣代の伊勢屋九兵衛からそう言われると、半兵衛も承知しないわけにはいかなかった。
「よかっぺ、引き受けやす!」
「そうこなくちゃ!」
引き受け手がないときは自分のところでと思っていたので、伊勢屋九兵衛はほっとした。

船持たちが帰って、板場の一日が終わった。煮方の清三は、板長の真吉がいつもやっているように、かまどの火が落ちているかを確かめていた。
「洗い終えた器が、元の場所に納まってねえじゃねえか!」
焼き方の藤助が、下働きの源八と耕平に小言をいっている。
使い終えた器や道具類は元の場所に納めれば、入り用なときにはすぐに使うことができるというのが、板長真吉の口癖だったからだ。
板場の行灯の火が落とされ、清三と藤助は長屋へ帰って行き、下働きの源八と耕平も板場裏の小部屋へ入る。若い二人は目の届くところに置いたほうがよいと、さちは用心棒を兼ねて住まわせていた。

居間には、さちと佳乃だけになった。
佳乃も真吉から清蔵親方のことは聞かされていた。
「たいした事がないと、いいんだけど」
さちは卒中と聞くと、つい悪い方へと考えてしまう。
「親方は体が丈夫で、気持ちも強い人だから、少々のことでは、へこたれないそうよ」
佳乃は、真吉から清蔵親方の話をよく聞かされていた。
真吉が風邪を引くと、親方は自分も熱があっても真吉の看病を寝ずにしてくれた。何があっても動揺することなく、冷静に判断して行動する人で、背筋をいつもぴんと伸ばして暮らしている人だと、真吉は誇らしげに語っていた。(つづく)





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Last updated  2023年02月07日 08時50分05秒
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