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私の友達は恋をしていた。
私のように見つめあう恋ではなく
積極的な友達は、ぐんぐんとヨンジュにアタックして
そして二人は恋人同士になった。
二人は、羨ましいくらいに
毎日毎日を一緒に過ごし
楽しい時間を送っていたけれど
やはり、私と同じようにビザが切れ、ヨンジュは韓国に帰っていった。
笑えるくらいに私たちとは正反対の彼と彼女は
別れの時も、ずっと抱きしめあい
連絡先を互いに教えあい、
またねって涙を見せることなく、明るく空港で別れた。
彼女はあまり要領の良くないヨンジュが
日本にいては、好きな音楽もやれないと
ただ、お酒を飲んで時間になったらステージに出て・・
それでは彼の才能も死んでしまうと
彼が韓国で音楽をすることが、一番彼らしいだろうって
韓国に帰ることを喜んでいた。
そして、私のように、会えなくなるかも・・・
などという、不安はまったくなく
二人は本当にその時「またね」と言って空港で見送った。
でも・・・・
彼が飛び立って間もなく
二人の恋は終わった。
それは、あまりにも一緒に居過ぎて見えなかったものが見えたり
いつも一緒にいた隣りが急に風通しがよくなって
そこを暖めてくれる誰かを、彼女は置いてしまったから。
私は釜山で偶然に再会したヨンジュは
私に会うと切ない目をしてすぐに言ったよ
「私はもう、終わってしまった」って。
私はうなずくことしか出来ず、それでも彼が
どんなに彼女を想っていたかを知っていたので
「終わっても、まだ、好きでしょ?」と訊ねた。
ヨンジュは
「私は彼女の笑顔が大好きでしたよ。
きっと、彼女は今笑っているでしょ。私といたら
泣いているでしょ。私はそれを知っていた」
そんな風に言った彼の釜山での仕事場は
彼女が思っているのとはぜんぜん違うものだった。
建物さえ立派なナイトクラブだったが
それは、韓国特有の成人ナイトクラブ。
控え室も、駐車場の奥の物置のようなところで
ギターもフルートも吹かないステージで
それは・・・・音楽とはとてもかけ離れていた。
私はとても淋しかった。
彼が幸せになると思っていた韓国でのステージ
それを願っていた友達。
そして・・・ヨンジュは今、とても大きなステージで
大好きな音楽をお客さんたちに聴いてもらっている。
自分と別れて、ヨンジュはきっと今幸せよって日本で言っている彼女。
そう、思い込みたかったのだろうか・・・
二人の悲しい恋の終わり方を見て
私は想う。
愛し合う二人が幸せでいられるのは
どんな環境をつくることでも
どんな場所を探すことでもない。
二人が一緒にいられたなら
それが、幸せなんだと想う。
もうすぐヨンジュは日本にまた来る。
二人はもう会わないというけど
もし、バッタリまた、あの街で出会ったら
二人にあの笑顔が戻るのだろうか。
それとも
会わないように見て見ぬふりが
出来るのだろうか・・・
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