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"The Whole Truth"(Written by Nancy Pickard, Translated by Akiko Usagawa)邦題「狂った真実」(原作:ナンシー・ピガード、 翻訳:宇佐川晶子)我が日本でもここ十数年来、親や教師など、子どもにとっては「権力を持つ者」からの性的虐待が表沙汰になって取り上げられるケースが増えてきたが、欧米に比べるとまだまだ甘いかな(だから、かのジャニーズ問題も見て見ぬふりをされてきたのだ)。その意味で、この本はもっともっと知られて欲しいし、舞台を日本に移したリメイク・ドラマも検討してもらいたい。子ども時代に受けた傷は、かくも深いのだ。(あらすじ)青空のもと、陽光眩しい、アメリカのフロリダ。レイ・レイントゥリーは、6歳の少女を誘拐して殺害した罪で起訴された。レイは文盲で、過去のことはほとんど語らないか、語っても嘘八百を並べたて周りを煙にまく正体不明の青年。だが、本編の主人公である作家(ルポライター)のマリーは、留置場で取材したレイが単なる犯罪人ではなくギターの名手でもあることに気付く。実際、マリーの前で、レイはいくつかのコードやアルペジオを見事に披露したあと、「ディキシー」だの「スターダスト」だの聞かせ、最後に「イエスタデイ」を物悲しく奏でたのだ。やがて、そのことが彼の辛い過去と結びついていることがわかってきて、、、。レイの「過去」の酷さと、その環境のもとで成長して犯した所業のグロテスクさ。それでも、そんな彼をもフロリダの太陽は照らしつづけ、その対比がまことに悲しいのだ。もちろん、「イエスタデイ」の甘美なメロディも。
2026.07.16
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「私は貝になりたい」(岡本愛彦 演出、1958年、日本、写真はYouTubeより)昭和33年(1958年)。まだまだ庶民層にとっては高嶺の花だったテレビでの単発ドラマとして作られた、ヒューマンもの。無実でありながら、そのことを証明出来ないばかりに戦犯として処刑された元二等兵の悲劇をえがき、後々、幾度か映画やテレビドラマにリメイクされた。(あらすじ)第二次世界大戦中。地方都市で妻と2人、小さな散髪屋を営む清水豊松のもとに召集令状である赤紙が届く。内地での陸軍で訓練に励む豊松。ある日、上官に捕獲したアメリカ兵捕虜を銃剣で刺殺するよう命じられるが、人を殺す恐怖に怯えた豊松は実際には右腕を負傷させただけに終わる。戦後、除隊した豊松はまた元の生活に戻り、店を大きくしようとささやかな希望に燃えていたが、、、。戦犯にはA級、B級、C級とあり、A級には戦中の東條英機内閣入閣者で後の日本国首相となる岸信介もいた。なぜ岸は無罪釈放され、軍隊の最下層にいた豊松はそれがかなえられなかったのか?真相は謎。ただ、これだけは言える。いつの世にも、そしてどこの地でも、オカミの暴走や愚行のツケを真っ先に受けるのは、「善良であるがゆえに従順」な名もなき庶民なのだ。
2026.07.15
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6月は、夫に突然おそいかかった、原因不明の関節異変に振り回され続けた。右足の股関節あたりに生じた痛みが徐々にひどくなり、足を上げることが辛くなったのだ。結果、階段の上がり降りにも不自由するようになったばかりか、歩く時も片足を引きずるように。総合病院の整形外科を受診し、もちろんレントゲンも撮ってもらったが、異常なし。としたら、この尋常ならざる痛みは何?ここで、我々の脳裏の片隅に浮かんだのは、3年半前に手術した大腸がんと併発して発症した前立腺がんからの股関節への転移。「前立腺がんは患部周辺の骨部分にがん細胞が飛ぶケースが珍しくない」ということを、以前に聞いていたからだ。当然ながら、手術を受けた病院に連絡を取り、早急に診察を受けてCTスキャンの予約をする。ところが、その翌日、ホンマのホンマ、歩けなくなってしまった!仕方なく緊急枠を使って、半ば強引にCTスキャンと血液検査。結果は、、、転移はみとめられない。なのに、痛みはそのまま。これって、何かね?(続く)
2026.07.08
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