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2025.08.30
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テーマ: 読書(9641)
カテゴリ: 読書



その中でTBS『戦後80年特別番組 なぜ君は戦争に? 綾瀬はるか×news23』の中のドラマを見て最後の特攻を見て、金ロー「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」を見て、Netflix 「火垂るの墓」 を見た。ウクライナの独立記念日のX(元Twitter)を見て、ロシアのウクライナ侵攻を考えるのに、なぜ北朝鮮は兵士を派遣し戦死させたのかと思った。そこからつながったのかどうかわからないけれど解決しない拉致問題に思いを馳せ、著書があるなら読みたいと思い、この「拉致と決断」を読んだ。
掲載書籍の関係か短い章で構成されている。
北朝鮮のことについてもいろいろと細かく書いているけれど、書けることと書けないことを吟味し、公に発表していいことだけを選び抜いたと感じた。
拉致被害者たちが一時帰国した時は衝撃であったけれど、その後の北朝鮮に返さず家族を待ち受けるという方針には日本国としては考えられない信義に欠ける対応となった驚異の出来事であった。しかし、かの国のことを考えると一時帰国した彼らを戻せば二度と帰国できないということは考えうることであったのだろうから致し方なかったのかもしれない。その後、一時帰国者の子供たちが帰国したのが2004年。それから20年、拉致問題は解決していないし、進展していない。北朝鮮が示した帰国しなかった拉致被害者たちは死亡もしくは入境せずとのことだが、拉致される時点で抵抗したりアクシデントで怪我や死亡に至ったかもしれないし、また北朝鮮で病死などしたかもしれない。この「拉致と決断」を読む限り著者の蓮池薫さんは厚遇されていたのかもしれないと思えた。彼は当初のひとりだった孤独の時期を除けば奥さんと再会し子供も生まれ、子供の行く末を案じて過激な行動、例えば脱走して日本へ帰ろうとすることなどしなかった。もし、ずっと一人で過ごし、監視員の目を盗んで脱走することが出来る状況なら脱走していたかもしれない。そして、その時に失敗すれば罰を受け、冷遇されることにかわっていたかもしれない。スパイ養成で日本語を教えたりすることなく、著作物の翻訳などすることが任務であったことはよかったのかもしれない。北朝鮮にしてみれば、上層部が秘密裏に行っていた拉致で、全容を把握することが困難であるだろうし、当時、つまびらやかに公にできる拉致被害者が彼らだけだったのだろうと思われる。スパイ養成に加担していた者を国外に出せるはずがないと思うからである。

この本は拉致について北朝鮮での生活やその時の思いなどを書ける範囲で書いた公開できるギリギリの内容だと思える。拉致問題を率先した小泉氏は政界を引退しご高齢だし、その任を引き継いだ安倍氏はこの世にいない。今は林氏が国務大臣としてその任に当たるが彼は何かしたのだろうか。このままでは、もしまだ北朝鮮に拉致されて生きのびている人がいたとしてもかの地で死んでしまうだろう。時間はあまりない。この本を読んで、そう思った。

Amazon.co.jp: 拉致と決断(新潮文庫) 電子書籍: 蓮池 薫: Kindleストア





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最終更新日  2025.08.31 00:18:11
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