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2026.07.05
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カテゴリ: 介護福祉
​③デイサービスでの事例
□デイサービス利用中に逃走
勤務先のデイサービスを利用していた要支援2の男性で、元植木職人で体力自慢の方がいました。自立して日常生活をしており介護の必要のない方でした。普段は寡黙ですが短気なところが残念な方でした。

医師から認知症の診断を受けていましたが本人は認知症の自覚がなく、また、会話をしてもとても認知症とは思えない利用者でした。ある日、マシントレーニング中、その利用者の姿が見えないことに職員が気付き慌ててデイサービス周辺を探したのですが見つかりません。ご家族に連絡して警察にも連絡することになりました。

数時間後、利用者のご家族から連絡があり、なんと利用者がタクシーで帰宅したとのことでした。その利用者は、デイサービスを抜け出して近所の山に道具も持たずにタケノコを掘りに行き、その後タクシーを捕まえて帰宅したのです。本人はデイサービスを抜け出たことを覚えておらず、タクシーに乗車しても家の住所を伝えられず、タクシーの運転手はあちこち走って利用者が見覚えのある場所を辿りながら自宅に戻ったとのことでした。

その後、利用者はデイサービスの利用を再開、掘った大量のタケノコに持ってこられて自慢していました。(タケノコは職員がいただきました。)

この男性は、介護・病院関係者に対する不信感がとても強い方でした。そのためデイサービス職員に無断で施設から逃走したのかもしれません。以前、医師や別のデイサービスの職員に、「あなたは認知症だから・・・」と言われたことを根に持っていたようです。本人が認知症である認識は少ない若しくは無いことが殆どで、自尊心を傷付けられて怒りや不信感を持つ人がいます。しかも、心無い言葉というものは認知症であっても忘れないようです。

蛇足ですが、事実を本人に言うことが当然と思っている介護・医療従事者を時々見かけます。自分が認知症になったとき、言われる立場になってどう感じるか想像できないのかと思います。私は、認知症の利用者に対して人の尊厳を貴びつつ、これまで通りの接し方を維持することが肝要と考えます。

□迎えに行ってもいない…。
ある女性の利用者は、利用日に迎えに行っても不在のことが殆どでした。何故なら、日課の散歩に出掛けてデイサービスの利用日時を完全に忘れているためです。その利用者は、早朝に散歩に出掛けて昼過ぎまで戻ってきません。しかも、履いている運動靴の底に穴が空いているのですが、本人は全く気付いていません。なるべく早く帰宅するように家族が言っても聞く耳を持たなかったそうです。やむなくご家族が携帯電話を持たせてすぐ連絡が出来るようにしていました。

ある日、私が送迎車で迎えに行くと、いつものように不在なので携帯電話へ連絡すると案の定散歩中でした。どこにいるか尋ねると「なんか大きな建物があって、フェンスがあって・・・」と場所が良くわからない様子でした。仕方なく周りに見える建物等を言ってもらい、周辺の地理に詳しい利用者から「○○○の近くやね」等と助言を聞きながら捜索してようやく発見、乗車してもらいました。

認知症の利用者の徘徊や失踪は事件事故に直結するので、見守りと早期発見が重要です。しかし、少ない職員ではどうしても見抜かりが生じます。最近は、GPS機能付きのスマートタグ等が普及して早期発見が容易になっています。しかし、本人が持たずに出掛ける、バッテリーが切れる等の問題があります。そうしたリスクを考慮した二重三重の対策を行う必要があります。徘徊が恒常化している利用者は複数人で見守りを行い、不穏やせん妄がある場合は利用者の側に寄り添い会話する等して見守りを行うことが肝要です。

□やめられない、止まらない
認知症の利用者がマシントレーニングを行う際、注意すべき点は運動を止められないことです。マシントレーニングでは、職員に呼ばれてマシンに着座、自分で運動回数をカウントして運動が終わったら職員を呼びマシンから降ります。しかし、認知症のある利用者の場合、いつ運動を終わらせればよいか分からず延々と運動を続けてしまいます。なにせ本人は、何故マシントレーニングをしているのか分からず、疲れたら運動を止めるという判断が出来ません。そのため、キッチンタイマーをマシンに取り付けて、アラームを3分程度にセットしておきます。

適度に運動を行うことは、認知症の予防と症状進行の抑制に最も効果的とされています。しかし、過度な運動は筋肉や関節、心肺への過度な負荷になり健康を害する恐れがあります。そのため運動中の利用者の見守りは必須です。





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Last updated  2026.07.05 13:00:05
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