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2026.07.05
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カテゴリ: 介護福祉
​3.認知症と高齢者の生活への対応
運動特化型デイサービスとはいえ高齢者向けのサービスであり、私が勤務していたデイサービスの利用者の多くに認知症の症状がありました。MMSE(ミニメンタルステート検査)を行うと、中等度〜重度の認知症の疑いのある23点以下の人が半数近くいました。認知症の中核症状である見当識障害のため日時が分からず迎えに行っても準備していない、また、帰宅願望が強くなり帰ろうとしたり施設を抜け出したりしてトラブルになることが多々ありました。記憶障害から職員の顔や名前が覚えられない、実行機能障害からマシントレーニングの手順が分からずいつまでも運動を続けてしまう利用者もいました。職員は当然そうしたことを承知の上で対応しますが、想像できないような行動をとる利用者もいるので気が抜けません。

運動特化型デイサービスとはいえ、認知症への対応抜きに運営は考えられません。また、高齢者の生活状況や興味や関心のあることを把握して、高齢者の生き方をサポートすることも大切です。そのため、MMSE等の実施と評価を行い、利用者ごとに対応を行っていました。

①MMSE
MMSE (ミニメンタルステート検査)は、認知症や軽度認知障害(MCI)の疑いがあるかを調べるために用いられる世界共通の簡易的な神経心理検査です。特別な機材は不要で、約10〜15分で記憶力や見当識、言語能力などを客観的に評価できます。

検査の評価項目全11問、30点満点で採点されます。
見当識(10点): 現在の年月日時、季節、いる場所(都道府県や施設名など)の把握
記銘(3点): 3つの言葉を提示し、復唱して覚える
注意と計算(5点): 100から7を連続して引く計算、または「フジノヤマ」の逆唱
想起(3点): 先ほど覚えた3つの言葉を思い出す
言語・構成(9点): 時計やペンの名前の呼称、文章の復唱、口頭・書面での命令理解、文章の記述、図形(五角形)の模写

点数別の目安一般的に以下のような基準で評価されます。
27〜30点: 正常範囲

18〜23点: 軽度〜中等度の認知症の疑い
0〜17点: 中等度〜重度の認知症の疑い


②高齢者生活機能評価
高齢者生活機能評価とは、加齢に伴う心身の衰えを早期に発見して要介護状態になることを予防するための総合的な評価のことです。主に自治体が行う基本チェックリストによる生活機能評価を使用します。

介護予防のための基本チェックリストは、主に65歳以上の第1号被保険者を対象に保健師などが実施する25問程度のリストです。本来、このリストは要介護・要支援認定を受けていない人が対象となりますが、勤務先のデイサービスでは要支援・要介護の利用者にも使用していました。

基本チェックリストの評価項目は、運動器の機能、栄養状態、口腔機能、閉じこもり、認知機能、うつ傾向などです。その目的は、生活機能の低下リスクを早期に発見して、適切な介護予防事業(通所型・訪問型サービス等)へつなげることです。

勤務先のデイサービスでは、利用者の生活状況を把握するためにこのチェックシートを毎月すべての利用者を対象に実施していました。

□生活機能チェックシート
生活機能チェックシートでは、ADL(日常生活動作)、IADL(手段的日常生活動作)、起居動作の各項目を、[自立・見守り・一部介助・全介助]の4つのレベルで評価して、それぞれ課題の有・無をチェックします。


□バーセルインデックス
バーセルインデックス(BI)は、ADLを評価する指標であり、食事、車椅子からベッドへの移動、整容、トイレ動作、入浴、歩行、階段昇降、着替え、排便コントロール、排尿コントロールの計10項目の自立度を5点刻みで点数化して、その合計を100点満点として評価するものです。


□興味・関心チェックシート
興味・関心チェックシートは、個別機能訓練の目標を設定するにあたり、生活機能チェックシートとともに活用するシートです。利用者の日常生活や社会生活等について、現在行っていることや今後行いたいこと(ニーズ、日常生活や社会生活等における役割)を把握するものです。各生活行為に対して、[している、してみたい、興味がある]の3つで把握します。

チェックシートは、利用者に直接記入してもらうか職員が聞き取りを行って調べます。結構手間と時間がかかるため大変でした。

この評価で感じたのは、多くの高齢者が日常生活において消極的だということでした。日に日に出来ることが少なくなり、特段やりたいこともない無為な生活に疲れているようでした。また、自分のことより家族が息災に暮らせればそれで良いという、ささやかな希望だけで生活していることを感じました。





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Last updated  2026.07.05 13:00:05
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