再出発日記

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2006年10月18日

安倍さんの私的諮問機関「教育再生会議」の初会合が開かれた。さっさっと話し合いを終わらせて来年一月にはレポート提出のようだ。ヤンキー先生とか、主婦代表という名の有名タレントも入っているが、安倍さんの考えが良く現れているのが、『居酒屋の店長』という触れ込みで入ったワタミ社長の渡辺美樹氏である。

彼はこんなことを云っているらしい。

教育基本法の考え方に｢愛国心｣だけでなく、｢市場原理｣を持ち込もうということだろう。

私の小さい頃は漫画家になるのが夢だった。実際手塚治虫の｢火の鳥｣に影響されて、小学校六年のときに地球の誕生から始めて壮大な人類の試練と勇気の物語になるはずだった｢氷河物語｣という大長編を20Pだけ書いたことがあるし、｢ルパン三世｣に影響されて｢学生ルパン｣という一大エンターテイメントを5Pだけ書いたことがある。
でも漫画家では、本当の天才以外は将来食っていけないだろう、という爺くさい考え方を言い訳にしてそれ以上描くのを止めてしまった。
でも、あの時親が反対せずに教師さえ励ましてくれたらどうなっていただろう、ということを考えることがある。
何が言いたいかというと、子どもの脳は市場原理にはなじまない、伸びるものも伸びなくなるだろう、といいたいのである。

最初大風呂敷を広げて最後のほうで言い訳しながら尻すぼみで終わってしまうのは、私の人生の習いになった。そういう意味でもあの夢をあきらめたのは良くなかった、と実はこの文章を書いてみて気が付いたことである。

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