再出発日記

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2012年09月24日
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カテゴリ: 洋画(12~)
7月に見た映画のまとめです。(一作品だけ八月にかかっている)期待しながら後一歩という作品が多かった。しかし、私の映画評は基本辛口です。

「アメージングスパイダーマン」
「秘密を持つものは、責任が伴うのよ」
前回シリーズは「力を持つものは、責任が伴う」だったけど、叔父さんは今度は何も言わずに死んだので、この叔母さんの言葉がシリーズを貫くテーマになりそうです。前回は9.11を受けて「正義とは何か」「ヒーローとは何か」がずっと尾を引いていたが、今度はそれから開放されて、単純なヒーローものになりそうです。主人公、ヒロインがイケメン、美女で軽く楽しめる内容になるのかな。
in TOHOシネマズ岡南
2012年7月1日
★★★☆☆

「サニー」
1986年、等身大のソウル女子高生の青春。韓国らしい独裁政権打倒デモと一緒に縄張り争い(←また古い!)のケンカをする場面などは、楽しい映画的な趣向。何ということもなくつるんで楽しかった日々は、おそらく全ての世界共通のティーン女性たちの世界だろう。まあ、男にはあんまりわからん世界ですな。少し羨ましいけど。
inシネマクレール
2012年7月8日


「グスコーブドリの伝記」
イハートーブの森や田んぼ、そして村の風景や都市の様子を「創造」していて、楽しかった。

原作からの改変は仕方ないが、それでもお気に入りの場面を変えていたり、削っていたりすると、がっかりしたのは否めない。

お父さんはあんな風に家を出て欲しくなかった。
人口雨を降らす幻想的な場面を入れて欲しかった。
ネリとの再会場面を描いて欲しかった。
火山を爆発させるのは、あくまでも「科学的」的に描いて欲しかった。
結局は賢治の解釈の仕方になるのかな。ただ、今の時期にこれを描く意義は有る。
監督・脚本・絵コンテ:杉井ギサブロー
原作:宮沢賢治
監修:天沢退二郎
in movix倉敷

★★★☆☆

「苦役列車」
西村賢太の芥川賞作品の映画化。この作品に共感するかしないか、貫多が好きか嫌いか、で言えば、どちらかと共感しない作品である。貫多の置かれている環境が現代の派遣切りの環境そのものだとしても、それでその人物に同情しても仕方ない。

もともと「私小説」の世界なのだ。あくまでも、自分に起きた事を克明に描いた小説なのである。映像が客観的に日雇い暮らしの生活を克明に描いたとしても、作品の意図は全く別の処にある。

私は、ひたすら「康子ちゃん(前田敦子)早く逃げなよ」と、祈っていた。今迄前田敦子を一度も良いと思った事はないのだが、今回は「可愛い」と思った。それにしても、今回前田敦子ファンには衝撃的なシーンが盛りだくさんだ。なにしろ、(おそらく)始めてのキスシーンはあるわ、シースルーのヌード(?)はあるわ、彼女が屎尿の瓶を持って「処置」をする場面まであるのである。

例によって、西村賢太はこの作品の悪口を言っているらしい。


山下監督はこの様に「心底嫌なやつ」も、何か一つその人間でしか出来ないことはある。と、「描く」。

本来であればこの主人公は、映画の中で直ぐに殺されてしまうか、主人公を裏切るか、或いは敵キャラとして憎まれるか、という役柄だ。森山未來は映画のそれを主人公としてしっかりと演じた。

映像として残してみたいという監督の希望は分からないでも無いけど、やっぱり私は「嫌い」です。一年前の「マイバックページ」はその年のマイベストワンだった。つくづく映画の出来と映画の好みは違うモノだと思いしった。
in TOHOシネマズ岡南
2012年7月14日
★★★☆☆

「捜査官X」
何故1917年の雲南省の田舎の村での出来事なのか。推理ものだけに、途中まで孫文が出て来るんじゃないかと訝っていました(^_^;)。それとは、真逆の方向で、やはり歴史的な経緯があった様だ。さすが、三千年の歴史を持つ大陸ではある。

そして、まるで自然と一体と化した様な村。あの村にあの娘なら、私もずっと住みたくなります。

金城武が全面に出ているけど、主演はドニー・イェンなんですよね。素晴らしい存在感、表情、そして武演!また、妻のタン・ウェイが素晴らしい。やはり中国のエンタメは、見事である。

監督はピーター・チャン。

出演
ドニー・イェン:Liu Jin-xi
金城武:Xu Bai-jiu
タン・ウェイ:Ayu
ジミー・ウォング:The Master
クララ・ウェイ:The Master's wife
リー・シャオラン:Xu’s wife

inシネマクレール
2012年7月16日
★★★★☆

「ルートアイリッシュ」
wrong place,wrong time.(悪い時に、悪い処へ)

友人なフランキーがイラクで戦死した。会社は「世界で一番危険な道路を行ってはいたが、たまたまだ。悪い時に悪い処へいただけだ」という。同じ民間兵として生きて来たファーガスは一つの映像を手に入れる。彼は真相の解明に、そして復讐にはまり込んでいく。真相に近い衝撃映像を手にいれても公表しようとは、しない。その多くが闇に葬られている事を彼は知っているからである。「民間兵は指令17号のお陰でなんのおとがめもなく帰国するんだ」まるで沖縄の地位協定の様にそういうことが日常茶飯事なのだろう。しかし、イラクでは10万人以上の民間人が死んでいる。ファーガスもその中で自分が「壊れて」いる事を半分自覚している。しかし、真相に近づいた時に彼のとった行動はー。

2011年12月のオバマのイラク戦争集結宣言を受けて、ケン・ローチ監督は「真のイラク戦争終結は、すべての戦争請負業者たちが、あの地から去ってはじめてなされると我々は信じている」と言った。

不都合な真実は、ここにも有る。
inシネマクレール
2012年7月16日
★★★★☆

「ヘルタースケルター」
「お姉ちゃんは強いから綺麗になれたのよ」
「違うわ。綺麗になると強くなるのよ」

沢尻エリカは、ほぼ完璧だったと思う。この映画がもし(多分)当たらなかったのだとしたら、エスカレートしていくりりこの欲望を「ヒリヒリするような危機感」で演出できなかった、監督に原因があるだろう。

「スノーホワイト」のシャリーズ・セロンも凄かったが、沢尻もこれでもか、という露出度で(いや、ひつこい位に)魅せてくれた。ただ、もし噂が本当なのだとしたら、この程度の熱演に薬を頼らざるを得なかった沢尻エリカという女優の力量はここまでという事になる。

何処かで書いたが、彼女がブレイクする直前(今から7年ほど前)、岡山の場末の単館で「問題のない私たち」の舞台あいさつに立った時、まるで新人で未成年とは思えない位に堂々としていて、「私の夢は有名な女優になることじゃない。世界に通用するモデルになること」と言い切ったのが、忘れられない。映画の中で全てのファッション雑誌の表紙を飾っている彼女を見た時に「その夢は、こんな形で映像に残ったけど、君はその儚さを既に知ってしまった。そんなに早く知ってどうするというのか」と、心配にならざるを得なかった。

映画の中に彼女の人生が透けて見える。
「観たいモノを見せてあげる」
彼女のこれからの人生が心配だ。(←つくづく美人は得だね〜)

スタッフ
監督:蜷川実花 原作:岡崎京子 脚本:金子ありさ
キャスト
沢尻エリカ、大森南朋、寺島しのぶ、綾野剛、水原希子、新井浩文、鈴木杏、寺島進、哀川翔、窪塚洋介、桃井かおり
in movix倉敷
2012年7月21日
★★★☆☆

「おおかみこどもの雨と雪」
狼男の子供を産んだらどうなるか。そういう仮定の元に、世界の片隅で「家族」を作ることを真面目に追求した作品。やっぱり子育て経験の無い私には、ただそれだけの作品になってしまった。悪くはない。

疾走場面は細田監督のオハコではある。それは見ていて気持ち良い場面だった。

全体的に「生と死」の描き方が緩いと思う。おおかみおとこの死の真相を隠したのは、全体のテーマをハッキリさせる上で当然だったとは思う。しかし、雨や花の生死を別けた理由がハッキリしない。あれをハッキリ描かなかったのは、都合の良いアニメだと言われても仕方ない。

最近宮部みゆきの「英雄の書」を読んだ。小学五年の少女が「世界の滅亡」に対して敢然と立ち向かう話である。11歳というのは、それ程に「一人前」なのだろうか。重松清の小学五年も形は違いこそすれ、世界と敢然と立ち向かう。雨が独り立ちするのも認めてあげなくちゃいけないんだろうな。

スタッフ
監督・原作・脚本:細田守、脚本:奥寺佐渡子
キャスト(声の出演)
宮崎あおい、大沢たかお、染谷将太、麻生久美子、谷村美月、菅原文太
in movix倉敷
2012年7月21日
★★★☆☆

「裏切りのサーカス」
MI6の二重スパイの存在を指摘した為に解雇された元同僚の女性は、スマイリーに云う。
「昔は良かった」
「昔だって、同じ戦争だった」
「けれども、本当の戦争だった。誇りを持てた」

ソ連という本当の敵も無くなった今なら、あの女性はなんというだろうか。1976年の東西冷戦の頃がまだ良かった、と言うだろうか。

70年代のイギリスを隅々まで(多分)再現し、緊密なスパイ映画を作っていた。一つ70年代と違うのは、この映画のテーマそのものが、正義も国境も無くなった現代そのものの風景の様に見えるという事。そういう意味では、スパイたちは、「最先端」の国際情勢を生きているのかもしれない。

監督:トーマス・アルフレッドソン
脚本:ブリジット・オコナー
脚本:ピーター・ストローハン

inシネマクレール
2012年7月23日
★★★★☆

「バットマン・ライジング」
「人はなぜ堕ちると思う?」
「……」
「這い上がるためさ」

三部作の冒頭で、ブルース・ウェイン(バットマン)の父親が言った言葉が、このシリーズのテーマだったことが最後になって解るという作品でした。

9.11を経て、一度アメリカのヒーロー像は解体されなくてはならなかった。試行錯誤の末に辿り着いたのが、やはり単純に「ゴッサム・シティは守らなければならない」という結論なのだろう。どんなに悪人や狡い奴が居ようと構わない。守ろうと決めたものは、守らなくてはならない。何故か。副本部長の様に「人は変わり得る」からである。

だから、ヒーローは、単純にヒーローでなければならない。伝説として生きなければならない。と、同時に、自由でなければならない。ロビンがバットマンに弟子入りするのは、そういう意味だし、「マスクは自分を守るためではない、愛する者を守るためだ」というのもそういう意味なのだろう。

当たり前だが、遂にあれ程の混乱と囚人開放の中、ジョーカーは出てこなかった。八年の間に獄死したとみるべきだろう。
in movix倉敷
2012年8月6日
★★★★☆





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最終更新日  2012年09月24日 09時38分54秒
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