くろの旅

くろの旅

2006年02月07日
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「ホテル・ルワンダ」

映画が終わっても、しばらく席を立てず、
映画館を出た後も、街をとめどもなく
さまよいました。


アフリカのルワンダという国で、
ほんの10年ほど前に起きた内戦、
大量虐殺の実話に基づいた映画です。

たった100日間の間に100万人もの人たちが
亡くなりました。


沖縄戦の犠牲者が23万人といわれていますから、
その悲惨さは想像を絶します。

虐殺の理由は、ルワンダの主要民族、
ツチ族とフツ族がお互いを憎しみあい、
そして殺しあったからです。

その昔、ツチ族、フツ族という区別は昔は無かったそうです。

ルワンダを植民地としていたベルギーが、
ルワンダに暮らす人達の鼻の幅をはかり、
細いほうをツチ族、太いほうをフツ族と決め、
ツチ族のほうを優秀な民族として政権を持たせた、
それ以来のわだかまりが、


その凄惨さに加え、
なにが一番ショックだったかというと、
自分がまさにその虐殺が行われている当時、
ルワンダと極めて近いポジションにいたからです。

「はだしのゲン」を読んでも、

「シンドラーのリスト」を見ても、
今までは「過去の記録」を見ている気持ちでした。
決して忘れてはならない事として認識はしていたけれど、
やはり、自分にとっては「過去の記録」でした。

でも、この映画は違いました。


しばらく、くろの個人的な話しになってしまいますが、
ご勘弁ください。

ルワンダで虐殺が起きていた94年は、
自分が社会人になった年です。
くろはその会社で、
アフリカに自動車を輸出する部署に配属されました。

ルワンダで虐殺が起きている話は聞いていました。
でも、そのことをしっかりと知ろうとはしていませんでした。
外務省から渡航禁止令が出たとか、
部族間抗争がとても激しい、ということは知っていましたが、
それについて、本当に向き合い、
その事実を知ろうとはしていませんでした。


なぜか。


今考えると、
「たまたま、その国はくろの商売の対象外だったから」
という理由以外に思いつきません。

ルワンダのすぐそばの国にも出張していました。
でも、ルワンダでの虐殺の実態に関しては、
ほとんど無知でした。

自分は、やっぱり、
間接的ではあれ、
この大虐殺の歴史に
立ち会っていたにもかかわらずです。

映画という形ではありますが、
その実態をすこしでも知ることとなり、
自分の愚かさに震撼しました。

映画の中で、
虐殺の様子をカメラに収めた
ヨーロッパの報道カメラマンが
こんなことを言います。

「世界の人々はこの映像を見て
 “怖いね”と言うだけでディナーを続ける。」


まさに、正鵠を得た言葉でした。

まさに、自分自身のことを言われた言葉でした。

ハンマーで頭を殴られたような衝撃を感じました。


今、世界では何が行われているのか。
それに対し、自分はどう考え、どう行動するのか。
自分は無力である前に、無関心なだけではないのか。
一体自分は、今まで偉そうな事を言いながら、
この世界に対して何を為してきたのか。


しばらく、このショックから立ち直れそうにありません。


でも、逃げることだけはせず、考えていこうと思っています。





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最終更新日  2006年02月07日 23時56分36秒
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