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現在、報道で知る限り、被害者の矢口智恵美さんと容疑者の山形大人文学部4年生、加藤紘貴との接点はない。カルテにも、加藤が矢口さんのクリニックを受診していない。
◎犯人と被害者に接点のない典型的な難事件
防犯カメラでは、加藤が矢口さんの住むマンションの入口を物色している様子も写されている。鍵のかかっていなかった矢口さんの家に、たまたま押し入っただけようだ。
事件発覚直後は、被害者の矢口さんが頭骨が陥没するほど鈍器(矢口さん所有のゴルフクラブか)で何度も強打されていたことから、深い恨みを持つ者の犯行だと思われた。だとすると、被害者とはこれまで濃密な接触があったはずで、すぐに犯人は挙がると想像された。
それが接点のない行きずりの犯人の犯行、となった。従来なら、最初の見込みに振り回された結果、絶対に迷宮入りとなる犯罪だった。
◎防犯カメラが追跡した犯人
加藤が容疑者として浮上したのは、街中のあちこちにある防犯カメラから、である。スターリニスト中国の個人認証機能が究極的にまで進歩した2億台超の防犯カメラなら、すぐに容疑者検挙になっただろうが、日本の場合はそこまでいっていない。ぼんやりした防犯カメラの画像から、よくぞ加藤を特定できた、と感心する。
おそらく事件現場近くの防犯カメラから、付近のカメラを時間を置いた画像を集め、似た人物を追跡していき、住まいや立ち寄り先を特定して検挙につなげたのだろう。
◎史上有名な未解決事件の時代に防犯カメラがあったら
現在、犯罪が起こった時、捜査員が最初にとりかかるのは、コンビニやマンションなど街中に設置された防犯カメラの画像の回収だという。遅くなると、古い画像は上書き更新されてしまうので、時間との勝負である。その分、刑事ドラマ的な脚で稼ぐ聞き込みは手薄になっている。
しかしこうしたニュースに接すると、未解決事件となった東芝府中3億円事件やグリコ・森永事件を思い出さざるをえない。あれほどの物証や目撃者がありながら、ついに未解決に終わった事件も、現代なら確実に逮捕へとつながるだろう。
スターリニスト中国のように人権活動家や少数民族を監視する監視カメラには嫌悪感を覚えるが、日本のような防犯カメラは治安維持のために望ましい。
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