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2025.01.03
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カテゴリ: 考古学


 ヨーロッパと中東でネアンデルタール人骨化石は、数百個体は見つかっていて、現生人類ホモ・サピエンス以外の化石ホミニンでは断トツの例数だ。

​◎ベースキャンプだった洞窟に死者を埋めた​
​ それは、ネアンデルタール人が死者を洞窟に埋納したからだ( 写真 =ジブラルタル、ゴーラム洞窟とそこで発掘されたネアンデルタール人骨)。発見されたネアンデルタール人骨は、一部は埋葬と言えるだろうが、中には埋葬とまで言い切れない、ただ穴を掘っただけの簡素な例もあるので、広い意味で「埋納」と表現する。
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 洞窟は、遊動生活を送っていたネアンデルタール人やホモ・サピエンスが「ベースキャンプ」にした所で( 写真 =約6万5000年前にスペイン、アルダレス洞窟内に描かれたネアンデルタール人によると思われる洞窟壁画)、一定の遊動生活の後、繰り返して戻っていたと考えられる。そこに、彼らは死者を埋めた。
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 そうした中、洞窟・岩陰以外の開地の埋納遺跡となると、ほとんど見つかっていない。

​◎石器加工をした跡の1万2000点もの石器群​
 一般的開地遺跡は、地表面に石器が顔を覗かせている機会に確認される。そうした中で発掘して、ネアンデルタール人骨が見つかった。
​​ イスラエル北部のアイン・カシシュ( 写真 と 地図 =地図中央付近の「EQS」と書かれた所)である。いささか古いが2019年6月、イスラエル、ヘブライ大学のラヴィド・エクシュテイン博士らが、『プロス・ワン』に調査結果を報告している。​​
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 この開地遺跡アイン・カシシュにネアンデルタール人が何度も訪れた。年代は、光励起ルミネッセンス法で7.1万~5.4万年前で、ネアンデルタールとされた数点の人類遺体と4つの文化層にわたって1万2000点以上のムスチエ旧石器が出土した。​
 また見つかった動物骨は2030点に達するが、属/種レベルで同定されたのはまだ88点(4.3%)に過ぎない。

​◎開地に希有な3個体分のネアンデルタール人骨も​
 石器の加工と獣骨から、報告者らはここでネアンデルタール人が石器を剥離加工し、動物を解体しその肉を食べていたと推定した。
 3個体分のいくつかのネアンデルタール人骨片も発見され、すべてムステリアンに関連していた。ちなみに僕の知る限り、開地でのネアンデルタール人骨の発掘例はアイン・カシシュだけだ。
 開地の住まいは、短期滞在で、特殊な用途に用いられた場所と考えられるが、アイン・カシシュは、ネアンデルタール人が様々な活動を行うため何度も繰り返し訪ねたキャンプと見られる。報告者らは、複合的なキャンプ様式から見て、先史人にとって開地遺跡は以前考えられていたよりも重要な役割を果たしていたと推定する。特別な活動に用いられた一時的場所ではなく、何度も何度も利用された居住地だったのだ。

​◎ネアンデルタール人はなぜ姿を消し、現生人類とどのような交流があったのか​
 遺跡の層位、年代、発見物から、アイン・カシシュはイスラエル北部に住んだ後期ネアンデルタール人の持続的な居住システムだったという復元が不能になる。そしてそれは、その後に彼らがアイン・カシシュから姿を消した理由や同時代者であった現生人類とのどのような交流があったのかの新たな謎を生じさせる。
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昨年の今日の日記 :「普通の動物とは異なりオスが抱卵し、子育てするタツノオトシゴ」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202401030000/​






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Last updated  2025.01.03 01:54:11


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