2004年01月24日
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デジタルな世界
現実世界はデジタルであるという根拠

こう考えてみてはどうだろうか?現実世界それ自体というもの
を想定することはできない。知覚によってのみ、われわれが
現実世界と呼んでいるものは存在を許される。そして、その
知覚を規定するのは言語である。言語は明らかにデジタル媒体
だ。だとすれば、現実世界なるものはデジタルでしかあり得ない。
現実はアナログでなくデジタルだ。




多ジャンルの方向性がある。医学の、学習の、生活の、
芸術の、つまりはもはや全てのジャンルにおいてという
ことができるわけであるが、それら諸事象には同じ
発展傾向が、進展方向性が見出される。

それはインタラクティヴな性質を高めていくという結論
へ至る。

インタラクティヴであるための大前提は人間の全体的な
啓蒙と服従欲、被支配欲からの脱却であるといえる。

もっともインタラクティヴでない状態とは、
芸術に例えるのならば凝視することもはばかられる神聖
にして偉大、荘厳さはひれ伏すことに根拠を必要としない、


そして順序を追えば、前パラグラフのような仏像への
礼拝から、美術館に陳列された芸術に対して積極的に
見ることで分析、評価、認識、感化といった人間サイド
からの動向が生じる段を通過していく。芸術は人間を
根拠なく単に弱者とし萎縮させることから、人間に人間の

させていく。

とりわけ近現代の芸術はDuchampの泉に代表されるような
思考能力の発動、向上の刺激剤として働き、ここでは多様
な解釈の成立という事実が人間サイドの一層高度な積極性
を生じさせる。

「人類の歴史は耐えざる啓蒙、脱呪術化」(ヴェーバー)

テクノロジーの発達と学習環境の良質化とは人々にこの
美術ジャンルにおいても啓蒙をもたらす。絵を描くことの
できる人(手段はあまりにも豊富だ)が時代とともにどれ
ほど増えてゆくのか。

3歳からピアノを習っていなくてもいい。スリーコードの
ギターポップ、パンクという様式はテクニックのない人々に
メッセージを伝える方法論として音楽の使用を許した。楽器
を持たなくてもhip-hopは表現として機能する。

「人はもはや信じない。ただ知りたい」(シュタイナー)

信じることは場合によっては犯罪的な結果をもたらすし、
少なくとも知的堕落を招くことならば多々起こす行為と
言える。信仰ということばからもこれが宗教的精神営為
であることは間違いないが、根拠を求めることこそが知性
であり、無根拠とは利己主義の安寧であり共犯である。

科学の発達、いやむしろ卑近な例として識字率の向上の
ようなことがどれほど多くの衆愚状況を好転させてきたか
は計り知れない。

コンピュータがもたらす利便性は人の強さへと直結し、
またその操作がもたらす啓蒙的性格をとりわけテクスト
制作とプログラミングに見いだせる。

人はただ読むだけでなく書くようになった。人はただ配達
される新聞の読者であるのにとどまらず、情報を発信する
ことを始めた。

インターネットによるコミュニケーションの土着性からの
脱却、多彩かつ高度な人間の本質たる言語使用による関係性
の促進、こうした傾向にインタラクティヴとの形容を与える
のは不自然ではないだろう。

人は芸術作品を作り出した。そして人は、芸術作品に入り
こみはじめた。人のふれ方が動作原理になる芸術が作られる
ようになった。

精神分析は自由連想法からカウンセリング形式へと変わった。

娯楽、ゲームもまた、ある種の社会的関係性を洗練させる
媒体としての側面を持ち始めた。

世界は、インタラクティヴになってゆく。





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最終更新日  2004年01月24日 03時06分42秒
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