鬼ムスメの目にも涙 ―介護初心者の徒然日記―

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2022.03.17
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テーマ: 親の介護(17)
カテゴリ: 介護
意識不明でICUに入院して4日目。

父、生きています。


一度は心肺停止となり、心臓マッサージで蘇生した。
窒息時間は22分とわかり、脳の低酸素状態で、回復は奇跡が起こらない限りないだろうと最初から言われている。

一昨日はそれでも実感に乏しかったのか、
一昨日より昨日、昨日よりきょう…と、どんどん怖くなっている。

奇跡と言われようと回復を信じているけれど
信じているけれど
もしかしていなくなっちゃうの?



後悔ばかり。
窒息なんて、そんなことにならないために、私は札幌から東京にやって来て、同居していたのに。
私は何のためにここにいたのだ。

介護者の母は89歳。
土台、いろいろ無理だったのだ。
その2日前もバナナを喉につまらせ、かかりつけ病院で内視鏡で取ってもらったという。そこで医師に、「これからは食べ物、ペースト状にして」と言われたそうだ。

それなのに、「時間経つと硬くなるからダメだよ」とあれほど言っていた食パンのトーストと、ダメだよと言っていたパンの耳を大きなまま紅茶に浸してあった。
詰まっていたのは、ふやけて巨大化したパンの耳…


私は当日、在宅勤務で家にいたのに、ちょうど昼休憩時に青色申告相談の予約をしていたものだから、父の顔もロクに見ず、外に飛び出した。
税務署は激混みで、提出のために長蛇の列、約45分並んだところで、母からの電話。

そこから慌てて自転車で帰り、途中、母に電話して訪看さんに救急車到着までの間、応急処置に来てもらったら!と言ったけれど(代わりに私が訪看さんに電話したけれど)、救急車呼んだのなら、こちらは訪問できないと。



そこまでの間、父は22分間窒息していた…。
どうして母の電話に、頭を下にして後ろからみぞおちをぐっと押さえて!とか、掃除機!とか応急処置を伝えられなかったのだろう…
もしくは普段から、訪看さんに、こうすればよい、という応急処置を、母に伝授しておいてもらわなかったのだろう…
母は背中は叩いたらしいが、救急車にもう一度電話したらしいが、あとはなすすべもなく、そこにいた。

もっといろいろ後悔はある。



でも、父はいま、生きている。
それだけが私のほんの少しのほんの少しの光。





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最終更新日  2022.03.17 22:26:08


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