まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2004.03.19
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カテゴリ: 政治
今週の、

筑紫哲也のTBS『N23』が、
同じようにイラク戦争を振り返る内容でした。

わたしは、ここしばらく、
『N23』のことを語るのを避けてた。
番組のパワーが、明らかに落ちてたから。
というより、筑紫哲也自身が、
コメントもなんだか精彩を欠いてるし、

もう、「そろそろボケじじぃかなぁ。」って感じだった。
若者に対する反応も、いまいちセンスがずれてるし。

・・なんだけど、

なぜか、今週の『N23』は、めっぽう面白かった。
内容も濃いィし、急に生き生きしちゃってる、みたいな。

そして、
これは、
筑紫哲也がどうこうというよりも、
状況的に、アメリカへの批判が鋭くおこなえる段階に入ってきた、
ということなんだと思う。
イラク戦争以後、あいまいだったものが、
しだいに今、いろんな意味で、隠しきれなくなってきてる。


ヨーロッパなわけですけど、
現況のイギリスとスペインを見てもわかるとおり、
「アメリカに味方するのが得だったのか、損だったのか」
ということが、
ものすごく鋭い形で出てきてしまってるわけです。



日本の場合は、
アメリカに率先して味方したことが、
いまのところは、目立った「損」にもなってないけど、
(むろんカネと自衛隊はへろへろ出しちゃったわけですが)
じゃあ、
何かすごく「得」したのかというと、それも相当あやしい。

たしかに、
6カ国協議では、
アメリカは拉致問題をとりあえず「話題」にはしてくれました。
けど、けっきょく日本がなにを言ったところで、
しょせんアメリカの北朝鮮政策(東アジア戦略)は、
アメリカがぜんぶ自分で判断していくんじゃないかという見方をするのが、
たぶん妥当だろうと言ってまちがいない。

あるいはその議論は、
アメリカと中国とのあいだで進んでいくんだろうっていう公算が大きい。

◆ ◇ 

いま、日本が考えなきゃならないことはなんでしょうか?

気をつけるべきことが、いい加減はっきりしつつある。

それは、
アメリカだけを後ろ盾にして政策方針を決定したあとに、
もし、そのアメリカが、国際社会で力を弱めて孤立してしまったら、
その瞬間に、日本の政策方針が、
無意味なものとして宙に浮いてしまうということです。
いいかえれば、アメリカと一緒に日本も孤立して、
その後始末だけに労力を使うような結果になる、ということ。
場合によっては、
責任回避のためにアメリカに依存したつもりだったのに、
アメリカと一緒にその責任を背負わなければならなくなる、ということ。

もちろん、
だからといって、
表立ってアメリカに楯突く必要はないかもしれない。
それはたしかに難しくてできないことなのかもしれません。
でも、裏では、
日本とアメリカの外交官が、
政策方向をめぐってはげしいやりとりをしてもいいわけです。
というか、本来そうすべきだし、そんなことは当り前のはずだった。
ただ丸投げ的に、アメリカに白紙委任してしまうのではなく、
まえもって、裏でガンガンぶつかっておく。
だって、
日本がそうやってアメリカに依存するんだとしたら、
それは、ある意味、「身を委ねる」ということなんだから。
いってみりゃ、命をたくすことなんだから。

だけど、
いまの外務省は、
かつてなく「アメリカ依存」になってしまってると思う。
たぶん、いまの日本の外務省のキャスティングは、
ほぼ過去最悪な形で「アメリカ寄り」だと思っていいです。
ここ数年のあいだに、外務省はそうなった。
しかも、それが、
「アメリカとの距離が近い」ということを意味するのならいいけど、
じっさいには、「アメリカになにも言わない」みたいな感じになってる。

これは、端的にヤバイと思います。









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最終更新日  2004.03.19 18:07:33


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