まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2026.06.23
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カテゴリ: ドラマレビュー!
佐藤二朗×橋本愛「夫婦デカ」が終了。

真犯人は大方の予想どおり晋吾 (矢本悠馬) でした。
サブタイトルで真犯人をバラしちゃ駄目でしょ!
…とは思うけど、
それを差し引いてもスゴい内容だったと思う。

秋元の企画ドラマとはいえ、
すでに向田賞を獲ってる脚本家とあって、
終盤の展開はさすがでした。

最後は、

バツ3女の結婚式&散弾銃まで、
なにもかも綺麗に回収してましたね…(^^;


これ完全にNGよねw




しかし、
形のうえではコミカルなハッピーエンドでも、
これって、やっぱり悲劇なのよね…。

四方田にも、四方田の娘にも、
仇を討ちたい憎悪の感情があったわけだし、
それをすべて晋吾が背負ってしまったのだから。

彼の供述しだいでは、
四方田の娘に殺人教唆の実刑が下る可能性もあった。



晋吾の行為は正義なのか?不正義なのか?
…という激しいやり取りがあったけれど、

晋吾にとっての正義は、
たんに「復讐をする正義」ではなく、
「復讐の連鎖を引き受ける正義」 でした。


しかし、
四方田は「それは正義ではない!」と言う。
犯罪者と被害者を増やすだけだから。

これは理屈じゃ割り切れない感情だし、
法はあくまでも制度であって正義じゃないし、
やり場のない被害者感情をエグった内容で、
ずっしりと重いものが残りました。




わたしは最後まで、
晋吾が消しゴムのマッチングシステムを、
AIによって自動化したのでは?と予想したけれど…

そこまでの話にはなってませんでした。

先週の放送を見て以来、
ずっとその危険性を考えてたのよね…(^^;
現実的にもありえない話じゃないし。

まあ、
先日の阿部慎之助の件があったせいで、
「AIが思わぬところへ繋いでしまった!!」
「そんなことで逮捕されるの??」
…みたいなことに妙なリアリティを感じてたのもある。



先週の四方田の娘の逮捕についていうと…

法的に考えた場合、
実行犯との関係が不明な状態で、
ただちに殺人教唆容疑は成立しないのだけど、

任意で事情を聴くことは当然あるし、
逃亡の恐れがあれば逮捕もありえますよね。
逮捕=有罪じゃないし、
現在の司法なら無罪になる気はしますが、

実際に2件もの殺人が発生したとなれば、
やむをえず法解釈や法改正によって、
ネットでの殺意表明を罰せざるをえなくなる、
…なんて未来がないとは言い切れないのです。

もちろん、
そんな社会にしてはいけないわけですが、
下手したらそんな社会になりかねないことを、
今回の脚本は警告してたと思います。



ちなみに、
わたしが考えてたのは、
「人間の指示にそのまま従うAIは危険」 ってこと。
もちろんロボットもふくめて、
人間の判断をそのまま実行する機械は危ない。

AI自体は何も判断せず、
人間の意思をそのまま実現させるだけだから。


恐ろしいのは、
AIではなく 「人間が判断主体になること」 です。

たとえば成田悠輔は、
「無意識データ民主主義」を予言してますよね。

いわばマーケティングによる民主主義ですが、
データから有権者の意思を汲み取って、
AI行政が最適な政策を選択していく仕組みです。


けれど、もしもAIが、
有権者の無意識を自動的に実現したら、
今回のドラマと同じような事態が起きてしまいます。

かりに90%の日本国民が、
「中国人を排斥しろ!」
「中国をやっつけろ!」と考えた場合、
AI行政システムはその民意を最適化するために、
もっとも効率的な政策を選択することになる。

人間の「殺意」を実現するのと同じように、
人間の「民意」を実現するのは危険なことです。

それは、
トクヴィルやスチュアート・ミルが懸念した、
いわゆる《多数者の専制》の実現を招くから。



それを避けるためには、
「人権」「平等」「平和」「法治」のような、
民意よりも上位の価値基準を設定しなければならない。

そうしないと、
殺意の実現と同じように、
民意の実現にも歯止めがかからなくなって、
安直なポピュリズムばかりが次々に実行される…。

人間に判断をさせるのはヤバイのです。

むしろ重要なのは、
AIの力を借りることによって、
人間のバカな判断と暴走に歯止めをかけること。

人間のやらかすアクセルとブレーキの踏み間違いを、
AIの判断で阻止することのほうが重要になる。

アクセルを踏んでしまってからでは遅い。



人間の熟慮も、
それなりには信頼に値するけれど、
すべての人間に熟慮が出来るわけじゃない。

ほとんどの人間には、
浅慮 (もしくは脊髄反射) しかできないからね。
その集積がポピュリズムです。

そもそも、
すべての人間に「熟慮しろ」なんて言っても無理です。
そのための思考能力がないのだから。
まともな熟慮はごく限られた人間にしか出来ません。

なので、人間の能力に期待するのは限界がある。

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最終更新日  2026.06.26 03:40:14


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