ウンとかスンとか mamatamの日記

ウンとかスンとか mamatamの日記

PR

×

サイド自由欄

カレンダー

プロフィール

mamatam

mamatam

お気に入りブログ

源氏物語〔38帖 鈴虫… New! USM1さん

ダブルチーズのピザ… New! mimi2385さん

--< 道端の白い花 >-… New! いわどん0193さん

岐阜県 岐阜市 大… New! トンカツ1188さん

後ろあきのプルオー… New! naomin0203さん

ケースバイケースと… New! ナイト1960さん

栗の皮むき New! ごねあさん

豊臣兄弟!茶々が秀… New! 5sayoriさん

中央区彷徨(その24) … New! MoMo太郎009さん

愛知のパンダの隠れ里 New! kopanda06さん

コメント新着

トンカツ1188 @ Re:通院 と ご褒美のティータイム(10/11) New! おはようございます 定期的に医者通い …
かずまる@ @ Re:通院 と ご褒美のティータイム(10/11) New! mamatamさんお久しぶりでおはようございま…
naomin0203 @ Re:通院 と ご褒美のティータイム(10/11) New! とってもお元気なご様子、しっかり自分の…
じぇりねこ @ Re:古いメアドとスパムメールと無礼者(09/30) New! こんばんは(^^)/ ブログの更新が無いので…
ふろう閑人 @ Re:古いメアドとスパムメールと無礼者(09/30) 先日、硬くなったアオジソの葉の活用方法…
MoMo太郎009 @ Re:古いメアドとスパムメールと無礼者(09/30) メールアドレス変えるしかないですね。 そ…
kopanda06 @ Re:古いメアドとスパムメールと無礼者(09/30) 今日は久しぶりの晴天でした。 迷惑メー…
かずまる@ @ Re:古いメアドとスパムメールと無礼者(09/30) mamatamさんお疲れ様です! 同窓会・・・…
いわどん0193 @ Re:古いメアドとスパムメールと無礼者(09/30) >それはそれとして、あの古いアドレスの…
kororin912 @ Re:古いメアドとスパムメールと無礼者(09/30) 私は、メールを仕事用とか友達との連絡用…
2012.02.26
XML
カテゴリ: 読書
石田衣良の小説「カンタ」を読みました。

カンタは5歳、人のためにたくさん汗をかく人になるようにという願いを込めて、亡くなった父が「汗多」となづけました。
やさしい男の子ですが、『発達障害』があって、抽象的な事を想像することができません。
ひとの心を察したり、雰囲気を感じ取ることは特に苦手で、「空気が読めない」と、集団の中で撥ねられがちです。

耀司は汗多と同い年。やはり父親がなく、銀座でホステスをする母とふたりで、汗多の住む団地の隣の部屋に引っ越してきました。

耀司が引っ越してきたその日から二人は一緒に遊びました。
汗多は耀司をいきなり目の前に落ちてきた一番星だと思い、耀司は汗多を風変りだけど面白いやつと感じた、お互いのこの印象は生涯変わることがありませんでした。
賢くて、かわいく、友達にも周りの大人や先生にも一目置かれる耀司と、感情のままにふるまう汗多は、あらゆる点で正反対なのに、お互いを「魂のふたご」と認め合って、出会った日から無二の親友となり、兄弟のように育っていきます。
幼稚園から小学校、中学校と耀司は、問題行動を繰り返す汗多を守り続けます。



【送料無料】 カンタ / 石田衣良 イシダイラ 【単行本】



こんな装丁の、こんな色の本です。
わたしはこの作品を、最初、石田衣良の名作『フォーティーン』のような作品だと思って、読み始めましたが、物語のこの辺りから全然違うものだとわかりました。

高校入学から間もなく、一緒に買い物に出かけた秋葉原で、2人は高校生の不良グループから恐喝を受け、逃げ遅れた汗多を守るために耀司はグループのボスに傷を負わせてしまいます。
恐喝の事実や、凶器のナイフが怪我をした少年の持ち物であったことから耀司は不起訴となったものの、少年の両親から民事訴訟を起されてしまいます。自分には非はないと確信しながらも、金銭的な理由で調停を受け入れた耀司は正義はお金の前に無力なのだと考えるようになります。
その日から、お金が耀司の人生の目標となり、汗多と共にアルバイトで稼いだお金を貯め始めます。

大学生の時に耀司は汗多と一緒に働いてためたお金を元手に携帯ゲームの会社を設立し、ふたりは大成功をおさめます。
そこに、謎の投資会社が登場するのですが、上等の背広を来てオールバックにしたその会社の責任者は、関西の大きな組の企業舎弟で、耀司の会社を大規模なマネーロンダリングの道具にするために、投資して成長させようとしていたことが後でわかることになります。
耀司はやがて、上場によって巨額の資金を得、そのお金で老舗のトランプなどの遊具メーカーの敵対的買収に乗出して行きます。その本当の狙いは、子会社であるゲーム会社でした。親会社を買い取ることで、世界有数のゲーム会社を傘下に収めることができると、耀司に吹き込んだのは、ある投資ファンドの代表者でした。

ここまで書くと、皆さんにも、話が「あの事件」と二重写しになってきたことでしょう。
耀司は、21歳の背の高いイケメンとして描かれていますが、服装は、いつも白いTシャツ姿です。
1枚千円のそのシャツが成功とともに何万円のブランド物に変化はするものの。。。だそうです。

投資ファンドの代表者は「こぼれそうに大きな目」の持ち主。
耀司が敵対的買収を成功させるために、法の隙間を狙って「時間外取引」で株式を取得したことも、これ以降、経済界の大物や評論家が手を組み、耀司をやっつけようと画策した経緯も、なんとなく「あの事件」と重なります。

現実の事件によく似た経路をたどって、彼らのもくろみは破綻をきたして行きます。
社会や経済界の反感を受けて、検察庁が立件に向けて動きだしている一方で、耀司が、無理な買収のために資金援助を受けた会社が企業舎弟で、その資金は違法な金であったこともわかり、これが返済できない場合は、その報復として生命が狙われることになります。

「一生耀司についていくこと、万が一の時は自分の命に代えても耀司を守ること」を亡き母と約束しており、それを、自分の一生の仕事と思い決めていた汗多は、司法の手が耀司に延びるという情報を受けて、資金の流れをわからなくすると共に、罪を一身に背負う決心をして、いつか耀司と一緒に来ようと約束していた土地沖縄に、独りでやってきます。汗多には、障碍により感情などの抽象的なものが理解できない代わりに、数字なら何でも覚えてしまうという性癖があり、ふたりで作った会社の財務にかかわるすべての情報がその頭の中に入っていました。


実際の事件では経理の責任者が沖縄のホテルで自殺した事になっていますが、この作品では死んだのは汗多ではなく別の人です。

ということで、実際の出来事とそっくり同じ筋運びというわけではありませんし、作者の石田衣良氏は、現実の主人公ホ○○氏の内面を分析したり描いたりしたかったのではないようです。

主人公の耀司は、恵まれない生い立ちでもまっすぐな性格に育ち、汗多を「風変りだけど面白い」と感じるような優しさや正義感もあって、頭はいいけれど計算高い今風にクールな若者ではありません。どちらかと言えば大人に好感をもたれる、いわゆる優等生として描かれています。そんな耀司も、耀司の行動を「みんなこつこつと生活のために働いているんだ。株で稼いで濡れ手で粟の大儲けなんて勤労者の意欲をダメにする。あんたのやっていることは若者に悪い影響を与えている。」と批判する評論家に、「ぼくたち若者だって、毎日必死で働いていますよ。でも、その結果、同世代の半分の半分近くが非正規雇用の派遣社員やアルバイトです。年収は200万円台しか払わないくせに、勤労意欲だけは昔ながらの滅私奉公を強要する。若い世代はみな、あなたのような人に怒りをもっています。」と反論し、あなたのような人とは「いい時代の日本に育って現役を送り、結局は逃げ切った人」と斬って捨てます。
期待したような、軽く、明るく楽しい作品ではありませんでしたが、今の時代や、自分たちの考え方、若い世代の考え方を、もう一度別の視点で見てみようかなと思わせてくれる作品でした。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012.02.26 13:40:56
コメント(4) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: