ウンとかスンとか mamatamの日記

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2016.12.30
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カテゴリ: 文楽
先週の土曜日に第2部を見てきました。

忘れないうちに中身もアップしておきたいと思いつつ、なかなか思うに任せません。

第2部の公演時間は約5時間でした。
休憩は2回ありますが、合計で1時間もありません。
その間に、お腹塞ぎのお弁当を食べたり、トイレに行ったりちょっと歩いたり腰を延ばしたり、2カ所ある売店を視察したり、パンフレットも買わなくちゃ、買ったら読まなくちゃ。。。なわけですから、なかなか大変です。
なんて言ってますが、公演は素晴らしかったです。
わたしは前回パンフレットを購入していましたから、会場までの地下鉄の中で予習をしていきました。
4時半開場というので、naominさんとは4時15分にお約束しました。

何しろ1部と2部のお客さんの入れ替え時間も15分ほどしかありません。
そんな風に慌ただしいと、なんだかトイレにも行きたいような気がしてきて、開場を待っていたドキドキの中にはそれも含まれていました。
そんなこんなで席に着くと待つ間もなく幕が開きました。
そこは祇園の一力茶屋。
ここから最後まで、もう見せ場の連続というくらい第2部は見ごたえがありました。
祇園のお茶屋さんなので、色んな音曲が聞こえてくるという訳で、普段は文楽では聞かれない長唄みたいな歌や太棹でない三味線の音も聞こえてきます。
そこに高師直(吉良上野介の文楽バージョン)と内通している裏切り者の家老斧九太夫(山崎の段でおかるさんのお父さんを殺してお金を奪った斧定九郎の父親なんです!悪者の親は悪者ってわけ)が、高直の家来伴内と連れだってやってきます。
由良助が本当に遊び呆けているのか、探り出してやろうという魂胆です。
二人が2階に上がっていくと、今度は大星がなかなか仇討の腰をあげないことにいら立った塩冶藩の浪人3人が、大星の本心を確かめようとやってきます。
仇討なんて面倒なことしない!と言い放つ大星に、3人は情けない家老の首を持って帰って他の浪士たちに見せると詰め寄りますが、そこに寺岡平衛門が登場。
ここで舞台下手に豊竹咲甫太夫さんが現れ、床本(文楽の台本)も見ずに、というか床本を載せる見台を置く場所もない場所にいきなり仮説の床が現れるわけなのですが、平衛門の役を語り始めました。

忠臣蔵は、ひとりの太夫さんが一人の役を語る掛け合いの形式をとる段が多く、そういう時は床に何人もの太夫さんが座り、満員です。

そのせいか、この段では、下手に平衛門専用の仮設の床が出来ていたのでした。
電車の中で読んだ解説にそう書いてあったので、平衛門役の太夫さんがその頃にその辺に現れることは分かっていたのですが、でもやっぱりビックリしました。
で、咲甫太夫さんの平衛門、もともと張りのある良い声の太夫さんが、語るというより全身で演じるような熱演で、直情径行の平衛門が見事に表現されていました。
平衛門は、足軽という軽い身分ながら、どうしても仇討の列に加わりたく、大星に会って頼もうとやってきたのですが、大星は酔って寝てしまったので、手紙だけおいて平衛門は退場。

大星はそれを読もうとしますが、斧九太夫が座敷に入ってきて、この醜態は、仇討ちをしようという本心を隠し世間の目をくらます策だろうと言い、策でないなら塩冶判官の命日の今日、生の蛸を食べられるだろうと迫ります。
大星はその蛸を平気な顔で食べますが、疑い深い九太夫は、縁の下に隠れ手紙の中身を知ろうとします。
大星は手紙を読み始めますが、向かいの棟の2階で酔い醒ましをしていたおかる(身売りしたおかるはこの一力茶屋で遊女になっていたのです)が鏡を使ってそれを覘きます。
それに気づいた大星は、おかるを階下に呼び寄せ、惚れたから身請けをすると言いだします。
しかも、数日だけ夫婦の振りをしてくれたらあとは好きなところに行って良いというので、おかるはこれで実家に帰って夫勘平とまた暮らせると喜びます。
おかるは父親が殺されたことも、自分が家を離れたあとで夫の勘平が切腹して果てたことも知らないのです。
大星が、身請けの金を払いに部屋を離れた後に平衛門がやってきます。
平衛門はおかるの兄で、ここに来る前実家に寄り、父と勘平の死を母から告げられています。
一力茶屋にやってきたのは、おかるに会い、このことを知らせなくてはならないという思いもあっての事でした。
父と夫の死を知り、身も世もなく嘆くおかるに、平衛門は斬りかかります。
おかるから身請けの話とそのいきさつを聞いた平衛門は、密書を見られたおかるを大星は身請けして殺すつもりだと言い、いずれ殺されるのならいっそ自分が討ち、それを手柄に仇打ちの一味に加えてもらうと言うのです。
そこへ戻ってきた大星がそれを止め、平衛門を仲間に加える、そしておかるには、仇を討つことなく死んだ夫の代わりにと、縁の下に潜む九太夫を刺し殺させます。
大星は、主君の命日に生魚を強いた九太夫にひどく腹をたてていて、宇治川へ投げ込めと、平衛門に命じます。
おかるは、人間国宝の吉田簑助さんが遣っていました。

初めの内の遊女らしい俗っぽさ、遊女に身を落としてもなお夫勘平を想ういじらしさ、夫と父の死を知った嘆き、悲しみ、夫の遺志を受けて生きて行こうと決意する強さ、それらが、まるで人間が演じているかのように 生々しく表現され、溜め息が出ました。
また、桐竹紋十郎さんが、この段では平衛門を遣われました。
いかにも足軽らしい、軽妙さと力強さ、飾らない優しさ、情愛の深さが感じられる素敵なそして紋十郎さんらしい平衛門でした。
九太夫を宇治川に投げ込んでこいと命じられる場面では、頭の上に九太夫を持ち上げる、文楽ならではの演出で、「シテコイナ」と言うちょっとおどけた掛け声と共に駆け出していくのがとても印象的でした。
第2部、ここまで書いてもまだ最初の段だけです。
今日はこの辺にします。
長々お付き合い、ありがとうございました





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最終更新日  2017.01.09 17:41:44
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