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『通り過ぎていく夏』夏の海。浜辺に打ち寄せる波にわたしの素足は、くるぶしあたりまで包み込まれて、波は、わたしを通り越していく。次の波が、覆いかぶさるように来るときには、通り過ぎていった波が海に引き返す。引き波はわたしの足の下の砂を波と一緒にサササーッと海に引き込んだ。わたしは一瞬立ち位置を失い不安定な気持ちになる。まるで、宙に浮いたような蟻地獄に引き込まれた蟻のような底なし沼に落ちていくような…でも、現実は小さな出来事で小さな小さな不安。そんな小さな不安な出来事は日常でも日々起きていてその対応に追われながら波のように毎日が繰り返し過ぎていく。そして、今年も、足の下の砂のようにサササーッとわたしの小さな不安定な夏がわたしを通り越していくのだろう。
2017.08.16
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『ピエロの恋』 悲しい詩ばかり書いている、 ピエロが恋して泣いている。 作り笑いで笑わせて、 影では、こっそり泣いている。 自分の姿の滑稽さ、叶わぬ恋と決めつけて、 恋する人の笑顔だけ、見ていられれば良いと俯いて、 今日も、明日も笑っている。 影では、こっそり泣いている。 悲しい詩ばかり書いている。 そんなピエロが恋をしている。
2017.08.14
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