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2007/02/09
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テーマ: ニュース(95892)
カテゴリ: カテゴリ未分類
早い話が:星くずのブーメラン=金子秀敏




 中国がミサイルを使った衛星撃墜実験を行ったら、握りこぶし大のスペースデブリ517個が発生した。地球の周囲を周回している。もしも、ほかの人工衛星や宇宙ステーションに衝突したら大事故になるという。

 日本政府はこのデブリで中国を非難した。確かにデブリの発生は問題なのだが、 よく考えるとデブリはブーメランのように日本自身に戻ってくる問題でもある

 なぜなら、宇宙空間を飛んでくる敵のミサイルを迎撃ミサイルで爆破するという米国のミサイル防衛(MD)システムに、日本は資金面、技術面で協力しているのである。

 ミサイル防衛に反対する米国の科学者たちは「ミサイルの迎撃は大量の宇宙ゴミを出すので、低軌道を使う人工衛星が永久に使えなくなる」と警告している。 中国製のデブリが悪いなら、ミサイル防衛で出る米国製デブリも非難されなければならない

 ではデブリの出ない衛星攻撃兵器ならいいのか。中国の実験後、米国政府が公表した資料によると、中国が研究しているのはミサイルによる衛星撃墜だけではない。「米国の衛星は最近、中国から地上レーザーの照射を受けたが、損害はなかった」という。宇宙軍拡で米国を追う中国はデブリの出ないレーザー兵器も研究しているのだ。完成しているかもしれない。

 かつて米国とロシアが弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約を結んでいた当時、ミサイルによる衛星攻撃は禁止されていた。レーザー兵器はそれに代わって開発された。

 地球の周りには日本の衛星も回っている。破壊されては困る。日本が中国に申し入れるべきは、衛星攻撃兵器の禁止ではないだろうか。

 だが、これもブーメランである。衛星のミサイル攻撃を禁じたABM条約を一方的に破棄したのは、米国のブッシュ大統領である。ミサイル防衛に不都合だったからだ。

 一方、ジュネーブ軍縮会議で衛星攻撃兵器の禁止を提案してきたのは中国だ。米国は反対した。日本が中国の宇宙軍拡に反対しようとするなら、ミサイル防衛にも反対しなくては筋が通らないのである。(専門編集委員)


これが釣り師の偽記事ならば、その能力に大いに感嘆し評価するところではあるけれども残念なことにリアル記事なんですよね、これは。あまりに馬鹿馬鹿しい記事だと思いますが、せっかくですから分かる範囲で突っ込みます。

>宇宙空間を飛んでくる敵のミサイルを迎撃ミサイルで爆破する

キネティック弾頭を直撃させて破壊します。爆破しません。


>「ミサイルの迎撃は大量の宇宙ゴミを出すので、低軌道を使う人工衛星が永久に使えなくなる」

1985年のASAT(ASM-135)の実験のさいには、高度555kmの太陽観測衛星P78-1を破壊時に発生したデブリは10年程度で地球に落下しました。SM-3の迎撃高度はせいぜい300km程度ですし、迎撃する弾道弾の速度も第一宇宙速度以下ですので、ほとんどは短時間で落下します。少なくとも永久に使えなくなるという表現はおかしい。


>中国製のデブリが悪いなら、ミサイル防衛で出る米国製デブリも非難されなければならない

軍事的な実験で発生するデブリとミサイル防衛で発生するデブリを同一視?


>かつて米国とロシアが弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約を結んでいた当時、ミサイルによる衛星攻撃は禁止されていた。レーザー兵器はそれに代わって開発された。



そのような事実はありません。
ミサイル迎撃ミサイル・システムの制限に関するアメリカ合衆国とソビエト社会主義共和国連邦の間の条約
所謂ABM条約は、第3条で定められた制限下で配備されたABMシステム以外の配備を制限するものです。
リンク先から全文を参照できますが、衛星攻撃を禁止するような条文は見当たりません。
(SDIのときに本条約との関連が検討された状況と混同したのか? もしくは宇宙条約の第4条に抵触する可能性のことかもしれない)


>一方、ジュネーブ軍縮会議で衛星攻撃兵器の禁止を提案してきたのは中国だ。米国は反対した

今までの中国の行動から考えて、条約で技術的に進んでいる米国の研究開発を阻害しつつ自国は密かに研究を続けるためではないかと、私は邪推しています。


>日本が中国の宇宙軍拡に反対しようとするなら、ミサイル防衛にも反対しなくては筋が通らないのである

そもそもABM条約は衛星のミサイル攻撃を禁止していません。
この御仁は、一部ではやってる『ブーメラン』という言葉を使いたかっただけなんですかね。
まぁ、投げてもいないブーメランが戻ってくることは有り得ませんが。
(個人的にはMDに多額の予算を割くことには批判的ですけどね)

[参考]

両国関係を絶えず前向きな発展へ推進するため積極的な役割 を果たしてきました」と、武大偉大使からお褒めの言葉を頂いている方です。





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Last updated  2007/02/09 11:03:03 AM
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