麺聖のうどん・歌舞伎・文楽・城・国宝・博物館・グルメの旅(ブログ版)

今日は硬いことを書く。
先日、兵庫県で小学生の兄弟が焼死するという痛ましい事件が起こった。

これについて、ミヤネ屋だったと思うが、MCの加害者は生活保護は受けられなかったのですか？との問に、弁護士が家があるから無理との答えをした。私の感想だけど、この弁護士先生あんまり生活保護法を知らないのだと思った。

分かってる事実は、50代の伯父が家に火を付け、甥2人が亡くなった。火をつけた家は伯父と妹の実家で、伯父が相続で取得。伯父は1年ほど前にコロナの影響か大阪から戻って来た。それまで住んでいた妹家族と同じ家に暮らす。伯父の妹・妹の夫・妹夫婦の子(兄・弟)と伯父の5人が同一の家で生活。
伯父は働いてなく引きこもりの噂と生活保護を受けたかったらしい。

世帯認定・資産の活用・稼働能力の活用と生活保護にあたっては、論点が多い。弁護士先生が言う家があるから駄目という単純なことではないし、適切な援助が出来たはずだ。

昭和25年に施行された生活保護法の果たしてきた役割は小さくない。でも昭和25年からアップデートしなかったことも事実だろう。リーマンショック、コロナ禍にも対応出来てない。
施行年に刊行された、小山進次郎著『生活保護法の解釈と運用』は戦後復興への思いが込められた名著だけど今でも一級の解説書というのが、逆の意味で不幸である。

補足率は3割程度という生活保護法でなくもっと使い易いアウトリーチもしっかりとした制度なら、この悲劇は起きなかった可能性はある。国民皆保険・皆年金との整合性を持った「最低生活の保障及び自立助長に関する法律」に改めて出直しませんか？

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