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白い巨塔は、ドラマもびっくりの能面だらけだった。 あのドラマを撮影したという都内の総合病院でのこと。 大体、病院の人間の愛想が悪いとか、紋切り型の対応しかできないとか、そんなことは実家にいるときからわかっていたが、それにしたって東京の病院はひどい。 理不尽な対応をされ、カウンダーの前で戸惑っているお年寄りを何人も見て、…それはないやろ。と、はじめのうちは、怒りを覚えたりあきれたりしていたのが …もういいよ。わかった、わかった。逆に微笑ましく、たとえば屁理屈をこねる子供を見るような目で引いてみるようになってしまった。 能面、っていってもまったく無表情というわけではなくどっちかといえば、口角を下げて、目を白目がちにして眉間にちょっとシワを寄せたような顔のまま、麻酔を打っちゃったような感じ。出てくる言葉も、無機質なだけじゃなくて無意識のうちに悪意が混ざっちゃったみたいな。 気付いたことがある。医師<看護師<事務員 の順で、ひどいのだ。お医者さんはまぁそれなりに話を聞いてくれる。看護師さんも、まぁいいとして…問題はカウンターの向こうの事務員。にこやかに丁寧に接したら、余計な言葉を発したら、損するとでも思ってるらしい。オペレーション第一の仕事を何年も続けているとこうなっちゃうのかなぁ。創意工夫を必要としない日々は、痛みのない拷問だ。でも唯一、ちょっとだけ救われたエリアがあった。ここが病院であることなんて全くお構いなく、喜怒哀楽を力いっぱい訴える患者とその家族、思わず微笑みかける事務員。そこは、産婦人科。
March 31, 2004
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1:「レジェンド・オブ・メキシコ」 観たいなんてちっとも思わなかったんだけど、映画館に入った時 上映していたのがちょうどこれしかなく… 全く日本を知らない外国人が武士道の考え方を理解するのが 難しいように、私にはメキシカンが良しとする考え方とか美徳がさっぱり わからなくって、ストーリーを追えず。 うんざりしてきた頃に、流血・暴力シーンがどんどん増えてきた。 私は「痛い・エグい・気持ち悪い」シーンが本気で苦手。 「もういいっ!やめて!」と思ってる上に、話がわからないので 下を向くか、目をつぶるか、耳をふさぐか…とにかく無駄な時間を過ごした。 運の悪いことに最もよく見える中央の席に座ったため、出るに出られず。 ⇒2時間後、エネルギーを120%消耗して映画館から這い出る。 目で見たモノがそのまま身体へのストレスになるって実感。 泣いた、泣いた。 2:「黄泉がえり」 偶然テレビでやってたので。 草なぎ(機種依存文字なので表示されないらしい)剛の演技は かなりひどかったけど、竹内結子が本当にかわいくて 柴咲コウが綺麗で、亡くした大事な人がよみがえる、っていうストーリー だったから、そのまま作り手の思うツボにはまってしまった。 ⇒竹内結子と柴咲コウに感情移入して涙がこぼれた。 草なぎ剛のイタい演技に泣けてきそうだった。3:「KILL BILL」 斬って斬って、斬りまくる。エグいのはある程度わかってて入ったんだけど 腕が飛ぶ、首が飛ぶ…見ていられなくて泣きそうだった。 でも全体を通すと笑ってた時間の方が長かった。 ひさびさに見た、B級お笑い映画。小さな映画館は爆笑の渦。 ビール飲みながら観てたからか、いっそう笑えた。 (クエンティン・タランティーノは本気で日本らしさを追求して作ったらしいけど) 「ココカラハ、エイゴデ、ハナシマース」 …今思い出しても、笑える。 ⇒笑いすぎて目の端から涙がにじんだ。もっと、質のいい涙を流したいです…最近、いい映画を全く観てない(涙)
March 30, 2004
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転職歴、実に8回。9社目での彼のミッションは、「つぶす」ことだった。ちょうど私の転職と同じ頃に、あるアパレルメーカー・商社に入った友人とひさびさに食事をする。 リサーチ会社とか大手流通、その他いろいろ渡り歩いた彼の 足跡には、一本の筋が通っている。 その中でいろんな武器を身につけ、でも気負うことなく淡々と仕事をする。 (見たことはないが、話をするにつけ容易に想像できる)今彼がいるのは、どうにもこうにも硬直しきったメーカー。前職3社は外資ばかり。それまでの彼の経歴を聞いているとなぜにこの古い会社なのかしら、と不思議に思う。(実家にいるときにはかなりお世話になったブランドだ)で、今回は、「かなり痛い状況になっている某ブランドを立て直す」というミッションの下、相当イレギュラーな形で外部から採用されたのだった。で、入社してさっそく現状調査をしてみると…痛いどころか、本当にどうしようもない状態だったらしい。彼のミッションは「立て直す」から「つぶす」ことに変わる。つぶす。完膚なきまでに。というのも、「いったん始めたものをやめるのは、イメージが悪いよ」などという、平均年齢46歳の会社、風土が激しい向かい風となって立ち塞がるからだった。彼は、緻密に丁寧にデータを積み上げ「このブランドをつぶす理由」を検証していった。(もちろん、社内に向けて。素人の私でもわかりそうな、危機的状況を認識してもらうため。)出張報告書を旅行日記と勘違いしているプロパーの社員に書類の作り方から少しずつ教育し(とは言っても年上ばっかり)、海外に出張し、展示会に出かけでも「定時」に上がるのだ。すごい。いかに、このブランドを続けることが会社にとって痛手なのかを納得させ、彼の始めのミッションが終わった。当初は社内の雰囲気にうんざりしていたものの、今は次のブランド立ち上げに全力投球で仕事が楽しいと言う。終わらせることって、難しい。社内の人間を相手にするんだから、ある程度のネゴシエーションと説得力が必須。キーマンをしっかり握らなきゃいけないし、古い会社だからこそ自分の代わりに社内の人間を口説いてくれる人を味方につけなきゃいけない。切れるアタマと経験値は本当に尊敬に値する、でも彼の何がすごいかって、淡々としてることなのだ。ちっとも「ギラギラ」感がない。いつでもマイペース。どんな環境でも順応してきて、自分の仕事をやりきって、「逃げ」じゃない転職を積み重ねてきたからなんだなぁ、きっと。こんな風に生きたいと思う。ギラギラした野望も夢も、今は見つからないけれど…
March 29, 2004
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外に出たら、暖かくて意外に静かで、空気が澄んでいて今にも咲きそうな桜を何本も見たので、うれしくなっていろんなことを帳消しにしようと思った。ちょっと寄ったパン屋さんで、お店を出るとき「どうぞ お気をつけて! 良い1日をお過ごし下さい」と声をかけられたので、 (丁寧すぎてくすぐったかったけど…)そっか、良い1日を過ごしてみよう、意識的に。と思った。春っていいなぁ。日曜の午後はこれからだ。
March 28, 2004
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みんなきっと分かってる 押し花にされる美しかった花の色をみんなきっと分かってる いつまでもそこにいる石ころのことみんなきっと分かってる ドロ遊びをした爪のアカのことみんなきっと分かってる 砕け散るガラスの輝く白い音をハゲタカはグルグル回る 動かなくなる肉のかたまりの上雨は降り雷は落ちる それを必要としているものがあるからその上の太陽は ありったけの愛だけで出来てると思いませんか?ありったけの愛だけで あの太陽はありったけの愛だけで あの太陽はみんなきっと分かってる 責任をなすりつけあう自分のことみんなきっと分かってる 終わることのないはずだった夢のことハゲタカはグルグル回る 動かなくなる肉のかたまりの上雨は降り雷は落ちる それを必要としているものがあるからその上の太陽は ありったけの愛だけで出来てると思いませんか?ありったけの愛だけで あの太陽はありったけの愛だけで あの太陽はありったけの ありったけの ありったけの ありったけのありったけの愛だけでWhole lots of love Whole lots of lovin' Whole lost lovin' Whole lots of lovin'その上の太陽は ありったけの愛だけで出来てると思いませんか?ありったけの愛だけで あの太陽はありったけの愛だけで あの太陽はありったけの ありったけの ありったけの愛だけでみんなきっと分かってる 責任をなすりつけあう自分のことみんなきっと分かってる 終わることのないはずだった夢のこと by THEATRE BROOK
March 27, 2004
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単館上映のフランス映画みたいな表紙に目が留まり、その本を手に取った。というのも、真っ赤なソファに寝そべって (渋谷のカフェで座ったのと全く同じ!)本を読む女性が着ているのが、「着物」だったから。うわぁ、また着たくなってしまった。その本は、「若い人がもっと普段から着物を着てくれたらいいのに!」と思っている、表紙の女性によるもの。中国とかアメリカとか、外国をテーマにしたコーディネートだったり「未来のスチュワーデスが着物だったら」みたいなシーンを設定したりでとにかく目移りする写真が満載。洋服なら、同じカタチの柄違いでこんなにも違うインパクトは与えられないだろう。ページをめくるごとに、やっぱり着たくなってしまった。高校生のとき、友達とのおしゃべりで「自分で着物が着られたら楽しいよね」という話になり本当に着付けを習いに行ってしまったのだ。特にどこかに着ていく予定もないのに。普段はそういう学校でしか教えない先生の自宅で、1対1で向き合って教わった。習いたいと自分で言い出しておきながら、お稽古に通う前の日曜の夕方にちょっと憂鬱になったりしたのは、その時間が緊張感で満ち満ちていたからだ。縛るものが何一つなかった高校生のときには、60歳近い先生と2人きりになることだけでも普段のゆるーい生活とのギャップが大きかったんだと思う。正座をしたときの頭の下げ方、着物のたたみ方から始まってやっとのことで、名古屋帯を使ってお太鼓を結べるようになった頃大学受験のこともあり、通うのをやめなければならなかった。とはいえ、自分で選んだ深い緑色の着物と(買ってくれたおばあちゃんでさえ「もっと派手なのにすれば??」と言ってたけど)つや消しの金色の名古屋帯と、毎週毎週、悪戦苦闘をくりかえしやっとのことで「よろしい」と言葉をもらったときは、本当にうれしかった。脱ぐのがもったいなかった。浴衣を着て、帯の形とか着崩れを気にしながらバスに乗り花火を観に行ったことも、いい思い出だ。それにしても何がすごいって、どんなド派手な色・柄・コーディネートでも、着物が着物である限り、それ自体では「下品」にはなりっこない、ということ。(渋谷の女子高生の浴衣みたいに、ヒザ上に切って着るとかは別にして…)どう映るかなんて、着ている人次第。歩いたり食事をしたり、普通に過ごすだけでわかっちゃうのだ。立ち居振る舞いで見え見えなので、気が抜けない。ちょうど卒業式シーズン、そこかしこで袴姿が歩いている。普段から着物を着てたら、鍛えられそうだなぁ…あー来月出席する結婚式、着物が着られたらいいのに。なんせ、横須賀基地。花婿の友人のNAVY一同、かなり面白がってくれそうだ。でも残念なことに、もう手が動かない。しばらく着ていないから、とてもじゃないけどお太鼓を結ぶなんて無理。ピアノと同じ、体で覚えるものだから。最近欲しいモノは、ちょっと派手な着物と、それを着ていく場所。行き先がないと、着方も忘れてしまう。(この本の女性のお店は、なんと隣の駅だった!東京に住んでてよかった。月末しか開いてないとか。近々行ってみよう♪)
March 25, 2004
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無意識のうちに願っていたのが、ほんとに呼び寄せちゃったのかワインのサイト制作のお仕事を担当することになった。年頭から引っ張っていて、やっとのことでスタートである。ワインとは全く畑違いの事業を行う会社が立ち上げる料飲事業部、立ち上げメンバーは3人しかいない。当然売上げも立っていないから、社内でも肩身が狭いようだ。別事業からの、ワイン販売への参入。どうしても「余裕があっていいね~」「最近流行りだしねぇ」なんて声を掛けられて、外でもちょっと悔しい思いをしているらしい。それだけに、美味しいワインを買い付けてくることやいいサイトを作ることへの想いが深い方々だ。予算も厳しい中ではあるが、少しずつ話を詰めていく。今日いらしたのは女性2人、男性1人。で、どんなイメージでデザインするか?という部分になったとき…出てくる、出てくる。「おしゃれだけどクールじゃない」「果実みたいに、みずみずしさを出して」「やりすぎない程度にかわいらしく」「ワインがあって、生活にも楽しく潤いが出てくるよ、みたいな」「口に入るものだから、もちろん暖色で」(とはいえ、実際は食べ物っぽくない配色でスペック重視の男性っぽいワインサイトはたくさんある。美味しく飲めればそれでいい、みたいな私レベルには使いづらい)極めつけは、これだ。「土から生まれた感じ」なんて素敵な表現!自然のものから生まれ、人の手を経てできたあったかいものなんだよ。言いたいことが肌から伝わってくる。女性2人の口から次々と言葉があふれ出す一方、男性は考え込んでいる。どうも、アタマにあるものが言葉にならないらしい。脳の構造、とは言わないけれど、でも少しは関係あるのかなぁなどと思いつつ、少ない予算がアタマをよぎる午後。粗利、どれくらいになるんだろう…
March 23, 2004
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机に向かって考え込んだって、所詮は6畳間の世界観から抜けられないんだよ。という意味のことをある本で読んだ。全くおっしゃる通りだ。プリントミスの裏紙を前に、ボールペンで殴り書き…でもアイデアってそうそう容易に出てくるものでもなく、詰まるときは詰まりっぱなし。1日を振り返って、私の時間単価っていくらなの?と呆然とすることがある。その本には「練習問題」がついていた。---------------------------------------------------------・電車の中で向かいに座っている人の生い立ちに思いを馳せなさい。---------------------------------------------------------人が多すぎて、風景の一部としか他人を見ない東京でこれをやってみたら、確かに景色が変わるだろう。モノクロ画像に色がつく。こんな問題もある。----------------------------------------------------------------・自分が担当しているプロジェクトの前提条件を3つ挙げ、それをリスペクトしなさい。・自分の仕事を、改めてリスペクトしなさい。----------------------------------------------------------------「リスペクト」。別に、ミュージシャンが格好をつけて使う言葉、というわけではない。自分の仕事に潜む、評価されるべき側面にスポットライトを当ててみなよ、これってすげーじゃん!って。という意味なのだと。そうそう、固い頭で「この仕事の社会的意義は?」とか考えなくってもいい。「何だこれ?」「おもろいかも」「もし自分があの人だったら、何て答えるだろう」そんなことの積み重ねで、アタマに残った記憶や発見がごちゃ混ぜのスープになって、新しい企画が飛び出してくるのだと。紙とペンを捨てよ、街に出よ。という著者の言葉は今の私にはぴったり響く。(もともとは「書を捨てよ…」なんだけど、「書」にはおもろい発見が山ほど詰まっている。私はカバンに本を入れずに外出できない性質だ)とはいえ、仕事中にふらっと出て行くわけにも行かず土日にスープの素を仕入れに行くのでした。
March 22, 2004
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社外上司、ならぬ「家外兄貴」がいる。神戸にいた頃からだから、もう友人付き合いは4年近い。一回り以上年が離れているし、世代間のギャップも甚だしい。が、枝葉でなくて根っこの部分が似ているのだ。皮膚感覚が。先輩、でなくて兄貴だと感じる所以なのかもしれない。当たり前のことだけれど、モノの感じ方や考え方、向き合い方なんて人それぞれだ。それを理解してもらおうとして、思うようにいかず、悩んだり考え込んだり…というのが若さゆえ、のところ。いやいや、それはそもそもが無理なことだ、と理解し(理解し合えることのほうがラッキーなんだよ、という捉え方をし)丁度いいところで折り合いをつけて、自分のペースでやっていけるようになることが、オトナになるということなのだろう。(もちろん、「折り合いをつけること」と「あきらめること」は違う。これが、渋いオトナとくたびれたオトナの違いになるのだと思ったりする。ついでに言うと、妻子も地位もありながらオトナでない人は山のようにいて未成年だけどオトナな人も結構いるものだ)そういえば、転職してから、追い詰められた感がなくなった。他に回すだけのエネルギーや、気持ちの余裕が出てきた結果、人との付き合いで考え込むことが減り、細かいことを気にしなくなり前職の同期には、すごく明るくなったねと言われるようになりちょっとしたことは笑って流すようになった。(多少はオトナになりつつあるのだと思いたい)が、今日はひさしぶりにちょっとした違和感を感じた。友達に相談するまでもないような些細なことだ。まぁいいやろこれくらい、と思ったものの、せっかく「兄貴」と喋ってるんだから聞いてもらおう、ということで話してみる。すると、私がうまく言い表せなかった感覚、ノドに魚の小骨が刺さっちゃったような変な感じを見事にあっさりと言葉にしてくれた。生きてきた時間の長さ、酸いも甘いも…の深さを感じる。でも、説教然としていないのが「兄貴」のいいところ。ノドの小骨は胃に落ちた。甘えベタな長女が持つべきものは、オトナの家外兄貴である。なーんて思う今日この頃…
March 21, 2004
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体感渋滞度、というのが確かに存在すると思う。(天気が悪ければ悪いほど、目的がないドライブであればあるほど、それは顕著になる)狭い車内がもっと狭く感じる時。話がどんどん広がって、意識が車内を越えていく時。「まだこんなとこで止まってるのか…」な会話。「意外に早く着いたね」な会話。体がこり固まる場合。座りっぱなしなのに全く疲れない場合。そんなことをすっかり脇に置いておいて、手前勝手なことを言わせてもらえるとすればとうとう力尽きて眠りに落ちてしまっているのを、大らかに許してもらえるのが3番目に良い。2番目に良いのは渋滞を忘れるほどの会話。1番は、「むしろ渋滞のままでいいから」なんて思えることだろう。
March 20, 2004
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「おーい元気か 三月一日から倉敷に事務所が 変わったので 倉敷に通っている。東京はテロがあるから気を付けろ。以上」両親も携帯メールが使えるようになった。ごくたまに送ってくるメール、お互い示し合わせたわけでもないのに父も母もなぜか同じ日だったりする。はじめは単語だか、電報だか、という文だったがだんだん文章らしくなってきた。それにしたって、今日の父からのメールは可笑しい。「東京はテロがあるから」⇒「気を付けろ。」⇒「以上」ツッコミどころ満載。ひとつひとつ、つながっているようでつながってない。テロがあると、半ば決めてかかってる ⇒(笑)気を付けろ。って、どうやって? ⇒(笑)以上、って… ⇒(笑)(確かに、上京したときの勤務地の最寄り駅は 「営団地下鉄 丸ノ内線 霞ヶ関駅」 …えっ、サリンの?!だったけど)ワンフレーズごとに心の中でツッコミを入れ行間を読むごとにちょっと泣き笑いのラブレターフロムファーザー、なのでした。(文法的におかしいけどご容赦くださいませ☆私のアタマには元歌のサビがこびりついて離れないのです(笑))
March 18, 2004
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「この時期のアレルギー性結膜炎ですからね、そりゃもちろん」何を今さら、といった感じでさらっと宣告された。上京2年にして、とうとう花粉症デビューである。PCに向かう時間が増えて、眼精疲労とドライアイで通っていた眼科。ただでさえ3種類も目薬を処方されているというのに…机の周りにカラフルにも転がっているのは、いまや5種類である。薬漬けならわかるけれど目薬漬け、だなんて聞いたことがない。それにしても、本当に三寒四温な日々が続く。コートを脱いで出かけた日に限って肌寒く、ある日は山手線で汗をかく。何かの間違いのように、私の首にはマフラーが巻きついていたりする。春に生まれたからか、花の季節は待ち遠しいものだったが 花の季節⇒花粉の季節⇒鼻の季節?花粉症レベル1としては、症状が鼻にも出てこないように祈るばかり…
March 16, 2004
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ハーレーを愛し、ハーレーと一生付き合っていくと決め、メカニックとして働いているその人は、代車のホンダに乗っているときに捕まった。裁判所に呼び出され、免停、そして罰金20万。「ありえねぇ!」高速で飲酒運転こそありえないやろ!とつっこんでみる。「もう可愛くて仕方がないんだよね」と照れくさそうに栃木弁で喋っていた。「壊れているのを直してやって、また走るようにしてやって…」モノへの愛。そういえば、もう遥か昔のこと(まだメガネをかけていた頃だ)初めて自分の財布から五桁のお札を出したときにはドキドキしたっけ。それはマーガレット・ハウエルのブーツ。足を入れ、家に帰るたびにせっせと磨いていた。ほとんど汚れていないというのに、クリーナーで「汚れ」を落とし黒いクリームを塗りこんで、防水スプレーまでかけていた。買えるモノの値段は少しずつ上がっていったけれど愛着、高揚感、といった気持ちの大きさは必ずしも比例してないな、と気付き始めた。せっせと靴磨きに励んでいた頃の気持ちが、また湧いてくるのはどんなモノに出会った時だろう。手に入らないモノはない(オカネさえあれば…)東京で、そんなことを思う。彼は今日も油にまみれてハーレーに向かう。免停が解けて、自分の愛車と一緒に走れる日を心待ちにしながら。
March 15, 2004
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何となくテレビをつけてみると、口元に楽しそうな笑みを浮かべて、ピアノを弾いている初老の男性。3台のグランドピアノの前で、思い思いの表情を浮かべている3人の職人。流れてくるのは「ウエストサイドストーリー」。3台だからこそ可能な、軽やかで広がりのあるハーモニーだった。…と、よく見ると、いちばん楽しそうに弾いている彼は羽田健太郎。どうやらこの番組は「題名のない音楽会」だったらしい。若かりし頃の3人の写真が画面に現れる。みんな、どちらかといえば厳しい表情だ。またピアノに向かう彼らが映し出される。優しく刻まれた皺と、音楽に合わせて微かに動く口元に私は引き込まれる。一人暮らしを始め、ピアノから離れてかなりの時間が経つ。もう指がまともに動かないだろうけれど、誰かと連弾がしたくなった。(かなり幼い頃に、先生と一緒に発表会に出たような気もするが…)気持ちを合わせて一つの音楽を紡ぎだすなんて、なんて素敵なことなんだろう。いつもはどこかの重厚な大ホールを舞台にしているけど小さな明るいスタジオで、気持ちよさそうに弾いている白髪混じりの男性たちの演奏…今回ほど、「題名のない音楽会」というタイトルがすんなり入ってきたことはなかった。言い得て妙。
March 14, 2004
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ピンク色のスパークリングワインを片手に、私たちが話しているのは最近のアイスクリーム事情について。メインとなっているのは、ある代理店の営業の男性。あんなに気合を入れて、山手線ジャックまでしてリニューアルした、とあるアイスクリームがなぜに売れなかったのか。彼は言う。パッケージの色が、食べ物らしくなかった。今から考えればアイスクリームのCMだとわかりにくいものになってしまった、イメージに走りすぎてたんだ。価格的にはハーゲンと同じ土俵なんだけど、あのブランド力にはかなわなかった。私は思う。あのパッケージの色、好きだった。おしゃれだと感じたし。CM,十分伝わってたけどなぁ私には。あの男の子可愛かった。本気リニューアルなんだろうなと思ったし。そう、ハーゲンと同じ価格だった。並んでたな、あっちこっちのコンビニで。…でも私はハーゲンを買っていた!!迷ったときは、いつだって。彼は言う。笑っちゃうほどのスピードで、棚が縮小されていったんだよ、と。コンビニって、残酷だ。しっかり利益を出しているチェーンほど、少しの猶予も与えてはくれない。じわじわクチコミで広がっていく、なんてのは通用しにくいのだ。そしてもう一つのアイスクリームの話に移る。今度は100円アイス。私が大好きなモノだ。「この質で100円なんだ…すごい」と思ってしまった。値段と味は必ずしも比例しないって。パッケージデザインにも、別の大手企業の工夫が凝らされている。そんな裏の秘話を聞けば聞くほどファンになっていった。一時期は、コンビニに立ち寄るたびにケースをのぞいていたものだ。彼は言う。そう、内容的にはハーゲンに遜色ないレベルなんだ。おかげで赤字だよ。消費者的にはかなり大歓迎だったんだけど。安いに越したことはないんだけど。私、かなりの大ファンなんですけど。…利益が出ない、と販売を縮小されてしまったらどうしようもない。価格設定、イメージ、味、その他もろもろのバランスの難しいことといったら!!もう1回勉強しなおすか、と思ってね。彼はそう言って、紀伊国屋の手提げ袋を出した。甘いお菓子に関する本が続々と出てくる。手書き風の文字でレシピが書かれた、絵本のようなものまである。さてさて、このメーカーから次に出てくるのはどんなアイスクリームだろう。ターゲット層のど真ん中である私は、なぜあの時あの可愛い男の子のアイスクリームを選ばなかったのだろう。パッケージといい、CMといい、彼の指摘は外れていると思ったのに。ぼんやり考えていると、向かいに座った先生がワイングラスをうっかり倒す。個室は大騒ぎ、目の前はピンク色の世界。酔いは吹き飛んだ。
March 13, 2004
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笑顔は伝染する。仕事中疲れたなと感じたら、和みたくなったら…そして自分が「コワい表情」になっていそうだったら。私はPCから顔を上げて、向かいの同僚に目をやってみる。向かいに座っているのは、同期の女の子。西田ひかるがもっと無邪気になったような顔だ。私より3歳年上とはとても思えない。そのうえ、いっぱしにも「奥さま」なのである。ウソみたい(笑)これまで事務の仕事しかしたことのなかった彼女、お客様と商談をすることや、どうやったらモノが売れるのか考えること…全てのプロセスを純粋に楽しんでいるようだ。彼女はいつも笑顔である。私は、こんなにも笑顔のかわいい女の子に出会ったことがない。(28歳だから「女性」というべきなんだけど、どうにもこうにも当てはまらない)笑顔だけではなくて、とにかく表情がクルクルと変わる。「これは何?」「キーッ!」「やった~っ♪」…と、顔で語っている。いろんなモノを純粋に見つめ、素直に受け止め、それが顔に表れる。その姿そのものが人を惹きつける。邪気のない笑顔は伝染する。(確かに、大人のマナーとしての笑顔も大切だけど…)そういう人に、みんなが集まる。でも、1日中HAPPYでいるためには彼女のように、笑顔が湧いてくる源を自分の中に持っていないといけない。自家発電な彼女は、今日も私の向かいに座っている。
March 11, 2004
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ロックのリズムにのって、踊りだしそうな勢いで登場したのはジェームス・スキナー。「7つの習慣」の訳者である。 彼は手拍子で煽り、会場全体が盛り上がる。最も驚き、きょとんとしていたのは、最前列のVIP席に座った私たちだった。 今日は、とあるホテルで開催されたジェームスの新刊出版記念講演へ招待されたのである。とはいえ、私は彼の成功哲学には全く詳しくない。(なんせ「7つの習慣」だって、1つめの習慣を読み終わる前にフェードアウトしているのだから)会場を埋めるのは、何だかちょっとギラギラした感じを内に秘めたビジネスパーソン(圧倒的にスーツ姿が多かったが)、それなりに裕福そうな中年女性。「金持ちになりたいか~っ」「お~っ!!」とでも叫ぶ姿が目に浮かぶ。そして最前列中央には、妙にカジュアルな服装の私たち4人。 想像はしていたが、かなり熱狂的なファンもところどころに混じっているようだ。日本のビジネスパーソンにしてはレスポンスが良すぎて(呼びかけに大きな声で応えたりとか)、雰囲気に慣れていない私たちは笑いをこらえられない。 でも結論から言ってしまえば、ためになった講演だった。学んだことはいくつもあったのだが、 「痛みと快楽の構造を知ることが最も大切だ。どこにアンカー(いかり)を下ろすのか、ということ」 極端な例で言えば、麻薬中毒患者。麻薬というものを、「自分の生活・健康をぶち壊すもの=痛み」と取るか「自分を気持ちよくしてくれるもの=快楽」と取るか。後者と取る人間は、中毒になる。 人間は、痛み(つらい、苦しい、面倒だ、つまらない…などなど)を避けて快楽(楽しい、面白い、嬉しい、気持ちいい…)を得ようとする。 だから、物事を捉えるときの「配線」を変えればよいのだと。 つらいことを頑張ろうとしない。自分が望む人生を送るために必要なことが何かを認識しそれを自分の快楽と結びつけて(アンカーを下ろして)しまえばいいのだと。 あと、この講演で得たこと…それはジェームスのプレゼン能力。彼が巨万の富を稼ぎ出しているのは、彼の「成功哲学」というよりはこのプレゼン能力によるところが大きいだろう。早稲田の落語研究会仕込み、江戸っ子のようなしゃべり口調でジェスチャーも表情も、全てで聴衆を惹きつける。うちの社長がジェームスから聞いたところによれば4トントラック4台分の照明機材を自前で持ち、普段のセミナーはコンサート級に派手なんだそうだ。(まぁ大げさに言ってるかもしれないけど、彼ならやりかねない)のめり込む人の気持ちは理解できる。共感はしないけど。ともあれ、発見の多かった2時間でした。
March 10, 2004
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夜明け前、静かな寝息が聞こえる。目を覚ましているのは私たちだけ。私にとっての「美意識」って何?と、尋ねられる。夢うつつの私は、「美しいと思うモノ」と勘違いし「…京都のお寺かなぁ」などと、とんちんかんな答えを返した。そして寝ぼけたアタマで質問の意味をようやく理解し、答えに窮する。これは、重い。人生観と、べき論と、外から自分を見る目。全部がごちゃ混ぜになったもの。こうしたいという夢と、こうあるべきだという理想、重なることは少なくないだろう。ただ、そこに「美」などとついた日には。がむしゃらに、ひたむきに…だけでは足りないのだ。「…うーん、何だろう」「自分の気持ちに素直に生きること、かなぁ」ちょっと浅すぎた。考えなしには答えられない。「あなたの夢は?」よりももっと奥が深い。その人のこれまでの軌跡と、これから歩んでいく人生への決意とか覚悟のようなものをまとめて聞けてしまう質問。軽い会話の流れで出せるものではない。相手はそれを答えられそうな、あるいは考えてみようとする人なのか。自分のことだって誤解されかねない。「妙な質問をする、ややこしいヤツやな」と思う人だっているかも。そして、こないだある男友達に聞いてみた。考えの深さもアタマの回転も、とっても光るものがある彼。話せば話すほど新しい発見が出てくる、大切な友達だ。彼だったら、真剣な答えが返ってくるに違いない。「ねぇねぇ、」「何?」「変なこと聞くけどさ…」「うん」果たして…彼も言葉に詰まってしまった。「何だろうなぁ、うーん…」しばし無言。2人とも目の前のお酒が減っていく。空っぽで濃くて優しい時間が過ぎる。「で、そっちはどうなの?」「それがまだ、わからないんよねぇ」お互い考えてみるかぁ、そうして次回の宿題になった。
March 9, 2004
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「いつもと同じ」店で、「いつもと同じ」飲み物を注文し、「いつもと同じ」やり取りをしながら、料理のオーダーでひと悶着する。「いつもと同じ」。だけどマンネリ、投げやり、どうでもいい…そういう言葉が寄りつかないのだ、このヒトと飲むときは。ストレスフルだった、転職前の仕事。入社以来、ずっと一緒の部署で、 飛び込み、お茶をし、マネージャーに詰められ、 適度にサボり、愚痴をこぼし合い、そしてこの店で飲んだ。殺伐としてすさんでしまった心が、顔に出てしまっていたあの頃。全く戻りたいとは思わない。でも、このヒトと飲むときには、「たまには他の店に行こうよ~飽きたわぁ」などと言いながらも、敢えてここに入ってしまうのだ。そうすると、明日、会社に行くのがイヤだ。…なーんて思いを味わうことはなく、でもこの安心感だけを受け取れる。いいとこ取りだ。日々残業に追われる彼が、今読んでいる本。面白そうだったので、書店で手に取ってみた。自分をマーケティングする、というものだ。その中に「ジョハリの窓」という手法について触れている部分があった。自分を4つの窓から覗く。第1の窓:「知られている自分」 自分の姿をさらしているほど、この窓が大きい。 大きいほど、周囲からはよく理解されていて、周囲の無理解に苦しむストレスがない。第2の窓:「知られざる自分」 誰にも、他人は気づいているのに自分は気づいていない「盲点」があるものだ。 自分でも意外な自分の姿について、聞く耳を持ち、謙虚に情報を集めてみるべきだ。第3の窓:「隠された自分」 知りたくない、明らかにしたくない部分が自分の中に潜んでいる。 そこには「本当はできる」「本当はしたい」という能力や願望が秘められていることもある。 この窓を開くことで、自分の意外な可能性に気づくこともあるのだ。第4の窓:「無意識の自分」 当たり前と思っていることを止め、自分を別の角度から見つめてみる。 例えばルーティンワークを止めるだけで、 それまで思いもよらなかった自分を知るかもしれない。私は第2の窓を開けてくれるヒトを増やしたい。第3の窓へ導いてくれるヒトを大切にしたい。第4の窓に気づく冷静さを自分の中に持っていたい。この窓に気づいていながら、触れてくれないような「オトナの優しさ」はいらない。元同期の彼は、第2・第3の窓をたまにつっついてくれる。ありがとう。私は、友達の第2の窓をガンガン叩き、第3の窓をたまにこじ開けてしまう。ほどほどにしなきゃな、と思うこともあるけど、そこがいいのだと彼は言ってくれる。ありがとう。そもそも、面倒なことに敢えて触れて、話をややこしくする必要はない。…でも言っちゃう。大切なヒトには。そう思って、今日も言っちゃった。
March 8, 2004
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瞬きを忘れ、目も唇も乾いた。今となっては薄っぺらい言葉になってしまうけれど、これこそ「有り得ない」というのがふさわしい。全く興味のなかった「キダム」。モー娘のCMもあって、木下大サーカスの親玉くらいのイメージしかなく、自分が観に行くなんてないだろうと思っていたのにふってわいたような話。前から6列目のSS席から目に飛び込むモノは、もはや同じ構造の人間とは思えなかった。どうせサーカスでしょ、なんて認識を、ステージの上のエンターティナー達は笑顔でぶち壊してくれた。一分の無駄もなく美しい筋肉でできた身体、そして計算されつくした舞台技術と光が創り出す、絵本のような世界。(超人大集合!というのではなくちゃんとストーリーがあるのです。両親から相手にされず寂しい思いをしている女の子が、顔のない大男を追って不思議な世界へ…みたいな話)しかし、私が呆然としたのは、キダムの舞台そのものではなかった。それは最も幼い少女4人がメインの時。竹本ピアノのCMのようなコスチュームの、わずか5~6歳の少女たち。ロープと大きなコマ状の道具を持って繰り広げられるのは、新体操のロープとボールを一緒にしたようなステージワーク。もうここからは、とても説明できません。観衆は、その少女達の前でただただ自分の目を疑うしかなかったのです。この少女たちは、これだけの超人的な技をやってのける才能を持って生まれた。そして、それを見抜く大人たちがいた。想像を絶する練習、訓練を耐え抜く体力と精神力を持っていた、この歳にして。そして、それを披露する場所、機会があった。これが運命でなくて何だというのか。シンクロの選手だった奥野史子さんは、キダムの運営団体である「シルク・ドゥ・ソレイユ」に望んで入団したと聞いている。シンクロをはじめ、新体操、器械体操などオリンピック級の選手が続々と入団していまや3000名を超えるそうだけれど、この少女たちは、逆にここから体操界へ出て行くのだろうか。「運命は自分の手で切り拓くもの」私はそう信じてる。でも、現実とは思えない光景と、その後ろにある偶然の数々を重ね合わせると、自分ではどうしようもない、圧倒的な運命の力の前にひれ伏すしかないのかもなんて思うのでした。あとは、この少女たちが「本当にやりたいこと」と「この世界で生きること」が同じであることを祈るばかりです。そうだとしたら、これ以上ない幸運だなぁ。
March 7, 2004
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私と同じ名前の花嫁は、純白のドレスよりももっと明るく輝き、編んだ髪に赤いバラを飾って前を通り過ぎていく。月並みすぎる表現だけれど、本当に綺麗。目が釘付けだ。花嫁に目を奪われたあと、そうそう花婿はどんな人?と一斉に注目する私たち。あれ?いない。(…と思ったら、彼女の方がかなり背が高かったのだ。それはともかくとして)幸せそうな2人は正面に座った。私たちはその横のテーブルに陣取り、彼女の幸せオーラを間近で浴びる。6歳上の彼女は、おっとりした雰囲気に違わず、とても天然の入った性格。私と同じ名前なものだから、メールを送るときなどお互いに「Another ユリより」などと言った調子でやり取りしている。ほぼ同じ名前の(彼女には「子」がつくのだが)私たちに共通するのは、「大人ならではの嘘」を言えない性格。良かれ悪しかれ、直球を投げてしまうのだ。変化球がなかなか覚えられない。そう、これも「良かれ悪しかれ」である。でも彼女は、持って生まれたやわらかい雰囲気で直球をゴムボールにしてしまう。かなりきつ~く当たったんだけど、痛くなかったような。(でも本当は、私なんかよりずっと剛速球である)こんな彼女と一緒に人生を歩んでいくのは、さぞかし大人な男性だろうと思いきや…会社の机の引き出しいっぱいにお菓子をため込んでいるという、素敵な経理マンだった(笑)とにかく2人で楽しく生きていく、そんな感じ。幸せ曲線はひたすら右肩上がり。どうぞもっともっとHAPPYになってね。そういえば、来月には別の先輩の結婚式へ出席する。場所は…横須賀基地!!なぜかって、それは…先輩の結婚相手が米軍のNAVYだから。出会いは六本木のBAR。身分証明書持参で、横須賀のホテルに集合。全員バスに乗り込み基地へGO!ボディチェックを受けてから参列するのだ。基地、初潜入。…ワクワクします。
March 6, 2004
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「今、ここでこうして飲むために生きてる。明日になれば『今日この昼飯を食べるために生きてる!』と思えるような生き方をしたい」と友達に言われた。目の前で演奏されるピアノの音色を聴きながら。(そういえば、私もこんな風に弾けてたときがあったな、なんてぼんやり思いながら)なるほど、特別なイベント事でなくても、日々そう思える瞬間があるっていうのは幸せだ。私自身がそれを肌で実感したのは先月のスキーでのこと。なぜか背中に背負ったリュック。おもむろに取り出されたのは、雪の白さに似合うラベルの貴腐ワインだった。顔をくすぐる澄んだ空気の中で程よく冷えたワインは、とっても濃くてほんのり甘かった。貴腐ワインってこんな味なんだ…ゲレンデで飲むはずだったのだけど、吹雪いたせいもあって食堂で紙コップ。それもまた良し。ガラス越しに真っ白な世界を眺めながら、「今、この瞬間のために生きてるのかも」とぼんやり思った。上気した頬に当たる冷気が心地よく、ちょっと酔ったアタマで滑るゲレンデは妙にスムーズだった。今まででいちばん調子よく滑っている自分に気づく。さながら、JRのCMのダチョウになった気分(笑)…酔いが醒めた頃、下を見るとまた恐くなってしまったんだけど。遠くに横たわるちょっと大きめの夢と、毎日の小さな幸福感。両方あってこそ、刹那的でない幸せになる。
March 5, 2004
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今週末は何だか忙しくなるでしょう、と何となくめくった雑誌の占いが告げた。よく当たると評判のコーナーだ。そうだっけ、そんなに予定が詰まってた覚えはないけど。…と思っていたその日の午後のうちに、土日は約束で一杯になってしまった。誘われたものの、行こうかどうしようか迷ったものもある。そんな時、「忙しくなるでしょう」との一言を「忙しくしていた方がいいことがあるよ」と解釈。1月のまったり期を経て、2・3月は人に会いまくりである。私の場合、朝のテレビの占いランキングは、双子座が7位以下ならその瞬間にチャンネルを変えてしまう。1日の始まりに、ミソをつけられたくないから。ところが、たとえ悪いことを言われたとしてもどっちみち次の瞬間には忘れてしまうのだ。いいことが起こる、という言葉しかアタマに残らない。全く、都合良くできているものだ。そういえば、こんなにお気楽になってしまったのは転職してからのような気がする。今度、そのあたりを見つめなおしてみようと思う。
March 4, 2004
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「…おまえ、恋愛してるやろ?」「えっ?(笑)」先月、ひさしぶりにかかってきた神戸の友人からの電話。電話を慌てて探しているうちに、切れてしまった。すぐにかけ直す。「もしも~し、何でワン切りするん??(笑)もう3コールくらい待ってや、気が短すぎ!」…そこで、冒頭の会話である。全く的外れな指摘に、思わず笑ってしまった。「でもなぁ、なんか違わへんか?なんかあったやろ、絶対」いやはや、全く鋭い人だ。思わず脱帽。そうそう、確かにその日の足取りは軽かった。寒風吹きすさぶ中で、あたたかいものを感じながらゆったり歩いていた。その日に特別な何かがあったわけではない。敢えて言うならば、自分がやってて楽しいことと人から認められる部分が重なってきただけ。直属の上司からの評価、同僚たちの言葉、それが直接的に間接的に自分に戻ってきた、ただそれだけのことである。緩やかに積もって自分の中で徐々にカタチを成してきた。自分を信じてみてもいいかな、そんな気持ちを「自信」と表すのならば、この際そう言ってしまおう。そうやって薄く積もってきた雪のような淡いものが、雪玉ほどの大きさになって無心に転がしているうちに、雪像はムリでもダルマくらいにはなっているかもしれない。ほどほどに大きくなったらバケツだの手袋だの人参だのと、のっけてみるのである。
March 3, 2004
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