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densuke369 @ Re:同様の事件・子供の「仲良し」同士に要注意!(06/20) これが、真相かもしれないですよ。でも作…
alex99 @ Re:悲しい母の日(05/14) う~~ん。 日本人の男性とか、アメリ…
November 19, 2003
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毎年、この一晩のイベントの為に私の研究所は大変な労力を費やしている。非営利団体であるのでこのイベントは重要な資金集めになるのだ。沢山の人々を呼ぶために、夏には5000通のプレリザベーション(前予約)を送り、秋にはディナーの期日の1ヶ月前に約9000通の招待状を送る。ディナーの招待状約9000通はここ2年程、業者に作業の半分を頼むことにしているのでもう辛いと思うことは無くなったが、一昨年までは全て職場で手作業だった。

プレリザベーションも招待状も、数枚の紙をセットにして宛名が書かれた封筒に一枚一枚詰めていく。そして封をして切手。この時期はインターンの学生も巻き込んでみんなで会議室のテーブルを囲み、お昼にピザでもつまみながら数時間、延々と皆で作業をする。下っ端の私は特にこれに関して任されているので誰よりも多く作業をするが、それでも終了するのに5日はかかってしまう。夏も秋もそれをするがその上、ディナー後の年末に「ご報告」という形でこれまた5000通ほどのメイルを送る。その時期には誰も私のことなど手伝ってくれなくなり、結局パートナーのJanと二人で延々と作業をするのだった。

さて下準備の話はともかく、このディナーは規模は派手だが形式的には決して派手なものではない。スタイルはビジネスフォーマル。普通アメリカの「晩餐会」というものは「ブラックタイ」か「ビジネスフォーマル」の2種類あるが「ブラックタイ」の方が派手なドレスとタキシードで踊るようなものであり、「ビジネスフォーマル」はスーツで参加でなければならずタキシードの方は入場できない。もしアメリカで企業・組織がらみの大規模なパーティーとか晩餐会に誘われることがあるのなら、必ずどちらの形式か確かめておいた方がいいだろう。

ビジネスフォーマルといっても女性は色と肌の露出を控えたあらかたコンサバな格好をすればなんでもオッケーである。私はだいたい上品なワンピースか、形がおしゃれなパンツスーツなどでスタッフの「花」(!)として目を引く格好をするようにしている。既に3年も働いているのでお客の半分は顔も名前もなじみがあり、来たお客さんも私を見ると「あ、目的地に着いたみたい」と安心するようだ。99%の白人のなかにいる一人のアジア人なのでただでさえ目立つところではあるが、あまり地味な格好だと上流社会の人々への歓迎には向かない。

当日は上司のAlanと奥さんで私のパートナーのJanが朝からばたばたとテーブルシート、出席者リスト、最終スケジュールの準備などに燃えている。彼らが書類の準備に燃えている間、私は何を頼まれてもいいように身の回りの仕事を整理してでん、と構えるようにしている。大体彼らが慌てて何かを私に頼むのは、イベント直前の数時間前なのだ。そして彼らはとにかく落ち着いていない。彼らの気を落ち着ける為にも私が慌てていてはいけない。

しかし今年、私は慌てた。

そのイベント直前の2時間前、Alanはやっと書類を終えそれをJanが受け取り、数々の書類を手渡されたので私はそれを上手に分離してスタッフ用にコピーを作るところだった。コピー機はしばらく正常に動いていたが何故かこの時、紙が機械の中に詰まって動かなくなった。これはたまーに起こることで、こういう場合の修復作業はオフィスの誰でもなく私の得意分野であるので、いつものようにコピー機を開けて紙詰まりを直した。

直した直後、私は愕然とした。この日の為に買って初めて着たおニューのワンピースドレスの裾に、真っ黒の親指の爪ぐらいの大きさの染みが付いていたのだった。その上に着たベージュのカーデガンの左袖にもたっぷり!どうやらコピーした紙のインクが落ちて、触った時に移ったようだった。

慌ててキッチンに入りそこにあった皿洗い用の洗剤で、ペーパータオルを使いながら私はその染みを洗い始めた。洗っても洗っても、量が多いのでなかなか落ちず、あまりのショックに半べそをかいた。それでも必死に洗ってみる。

必死の形相で洗っている私を見て、ただならぬ雰囲気を感じ取ったJanはつかつか寄って来て「大丈夫・・・?」と聞いた。涙が出そうだったので私は黙っていたが、通りがかったインターンシップ学生のSamもやってきて「どうしたんだよぉ!」と聞かれると泣き虫な私の目から涙が止まらなくなってしまった。

「大丈夫、薄くなってきたから・・・もうちょっと洗ってみる。ただ新しいし、こんな時の直前だからあんまりにも動揺して。」と震える声で答え、とにかく洗って薄くしたら心は落ち着くだろうとその後15分ほど頑張ったところ、努力のかいあって随分と染みが薄くなった。動揺の涙は止まり、また人々が集まってきて「お、M、もうぜんぜんわかんないよ!」とか「あとは濡れた場所を乾かさなきゃね!」とか「大丈夫。ドライクリーニング代は会社から出すからね。」と皆が皆励ましてくれ、あっという間に気持ちが回復した。

小錦のような巨大な体型をしていて、いつも人の服装のことなど気にしない会計マネージャーのHarryでさえも「ちょっとM、僕のオフィスに来てくれる?」と私をわざわざ呼び出して「何だよ、もうぜんぜんわからないじゃぁないか。ホテルはそんなに明るくないから誰も気づかないよ。ま、クリーニング代は出すから安心しなよ。」と経費の申し出に太鼓判を押してくれた。私のオフィスの人は、政治的な部分はともかく本当に素晴らしい人々の集まりなのだ。3年もしぶとく働いていられるのも単に彼らの人間的なやさしさのおかげだ。

その後、慌てて残りの書類をまとめるとなんとかホテルへ出発の時間には間に合った。ヘルパーのお爺さん、SanzareさんとSamと共にオフィスを出、ウォールナットストリートから18thストリートに、そこから北に5ブロックほど歩き行き着くところが世界トップクラスで5つ星のホテル、フォーシーズンズホテルである。ちなみに今年のメニューはグリーンサラダ、フィレミニヨン(牛肉)とほうれん草のソテー、デザートにアップルコンポート。ユダヤ人用にアントレーはサーモンも用意してある。もちろんディナー前にはオープンバーとオードブルがサービスされ、人々はディナーでの講演が始まるまでゆっくりくつろぐのだった。

→→ (本編) に続く→→→→または US Life Index へ行ってみる→→





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Last updated  August 4, 2004 06:22:49 AM
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