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小生は今や老母となったテリア系の血と相方の実家あたりに徘徊していたラブラドールの父の間に生まれたのであるが、家主によると今まで4世代続いているらしい。ある日、知り合いのトラック運転手がどこかの農家で貰ってきたらしいテリア猟犬をその姪にプレゼントしたのである。これが小生の家系の初代である。小生の祖先である故に当然とも言えるが、大変賢く、家主の幼い子供たちの後に必ずついて護っていたそうである。子供が村の学校に行くようになると、密かに学校に行き、机の下で授業を聞いていたそうである。先生もあまりにも物分りの良いことから黙認していたらしい。その後は母系家族が続き、小生のみが例外となっている。このままでは小生の家系は絶えてしますのである。このところが人間様とは違って母系家族でないと小生たちの世界では悲しいかな世代の断絶が起こってしまう。家主はこのことには一向無関心で、「もしこの老母が亡くなったら、実家のボーダーコリーを連れてこよう」などと非情なことを平気で言っているが、相方はやはり人情家であり「どこかで子供ができればいいのにね」と小生を眺める。しかし、家主の家の周りには、仲間は徘徊せず、先日もたまに隣の離れた家から仲間が出没しているので、早速近づいてみると、小生と同じ輩であった。何とか実家に行き家系の存続にかかわる小生に課せられている義務を果たしたいのであるが、家主は最近は一人で出かけてしまうのである。それに家主によると実家の仲間も最近不妊手術をしたそうで、残るは若いボーダーコリーのみだが、この夏にはアニマルセンターで手術をされるそうで、そうなると小生また村に徘徊する仲間を探さねばならず、その場合どのように家主に小生の子孫の存在を証明するかがまた一問題。それにしてもこの由緒ある伝統の学者犬の家系なぞうちの家主は全く無関心で、「子供の時から教えればすぐに覚えるよ」と先天的な知性を無視している。それに単なる学者犬けだけではなく、家主の思っていることを理解し、そのままではなく、小生らの寛容なモラルで解釈しなければならないのである。