公判で、検察は「慰安婦問題を歪曲しようとした」と指弾した。
慰安婦問題の根源となった嘘をただそうと書き換えに及んだ奥被告の前には、慰安婦問題で異論を許さない韓国社会の“壁”が立ちはだかった。
(中略)
検察は碑の撤去を委任した吉田氏の長男の立件にこだわり、日本に滞在したまま教唆罪で在宅起訴するという苦肉の策に出た。
奥被告には公判直前の今月10日に正式な起訴状が届いた。
「国際的に認定された慰安婦問題を歪曲しようとし、韓日外交に摩擦を生じさせかねない」。検察は論告求刑でこう指摘した。
奥被告は「日韓友好の妨げになっている吉田氏の嘘の碑文を消そうとしてやったこと。全く逆にとられている」と吐露した。
検察には、朝日新聞が吉田氏の虚偽を認め、記述を取り消した記事などを提出。
丁寧に経緯を説明し、理解を得られたとの実感があっただけにやるせなさが募る。
「父の嘘の証言で不必要な対立を日韓双方に与えた。その懺悔と屈辱の思いは、言葉で表現できるような生易しいものではない」と奥被告に委任した理由をつづった吉田氏の長男の陳述書も提出している。
(中略)
奥被告は「韓国の法律にのっとって罪を犯したというのであれば、免れるつもりはない」と強調する。
来年1月11日の判決では、有罪、無罪にかかわらず、慰安婦問題の根源に吉田氏の嘘があり、これを取り除くために書き換えを行ったという主張が認定されるかを見て、控訴を含め、次の法的措置を決めるつもりだ。
(中略)
奥茂治被告を「励ます会」が23日、東京都内で行われ、吉田清治氏の長男のメッセージが伝えられた。メッセージは次の通り。
「このたびは父の虚偽がもとで日本の皆様方に多大なるご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんでした。せめてもの償いに私が決意したことが父の謝罪碑を撤去することでした。その願いを実現してくださったのが奥茂治さんだったのです。私の人生に奇跡を起こしてくださった奥さんには言葉で表現できないほど感謝しております。今はただ一刻もはやく奥さんが無事に帰国されることを願っております」(引用ここまで)
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