2020.2.13 文春オンライン
イタリアでは「12時間後に乗客は解放されている」
今回の新型コロナウイルスの流行においては、地中海のクルーズ船「コスタ・スメラルダ」(総トン数18万5,010トン)で、乗客に発症が確認され6,000人強の乗客乗員が一時足止めされるという事件が発生している。
イタリア政府の対応は日本とは全く違った。
2名の感染者について処置をした後、12時間で乗客は解放された。
なぜ、イタリアと日本はこんなに違うのだろう。
私は経験の差だと思う。
検疫を意味するquarantineは、イタリア語のヴェネツィア方言quarantenaおよびquaranta giorni (40日間の意)を語源とする。
1347年の黒死病(ペスト)大流行以来、疫病がオリエントから来た船より広がることに気づいたヴェネツィア共和国が、船内に感染者がいないことを確認するため、疫病の潜伏期間に等しい40日間、疑わしい船をヴェネツィアやラグーサ港外に強制的に停泊させたことに始まるらしい。
クルーズ船は、英船舶会社P&Oが1844年にサウサンプトン発着の地中海クルーズを開始したのに始まる。
大手海運会社の閑散期の経営対策として、19世紀から20世紀にかけて発達した。
アガサ・クリスティーの『海上の悲劇』は地中海クルーズ船を舞台とし、名探偵ポワロが殺人事件を解決する。
かくの如く、クルーズ船は西欧で発達した文化だ。
これまでにも麻疹、レジオネラ菌、赤痢、髄膜炎菌、さらにノロウイルスなどの集団感染を繰り返し経験し、試行錯誤を繰り返してきた。
経験の蓄積において日本とは彼我の差がある。
(中略)
そして経験に乏しい日本は、従来と同じ方法で検疫を強行してしまった。
その結果が、歴史に残る集団船内感染だ。
一方、イタリアは柔軟に対応し、旅行客の健康を守った。
2月12日現在、イタリアでの新型コロナウイルスの流行は確認されていない。
(引用ここまで)
イタリア 移動制限を全土に拡大へ 10日から
2020.3.10 NHKオンライン
イタリアのコンテ首相は新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない事態を受けて、イタリア北部に限定してきた人の移動を制限する措置を10日から全土に広げると発表しました。
国民に必要な場合を除き外出を控えるよう求め、屋外で人が集まることを禁じるとしています。
コンテ首相は9日夜、緊急の記者会見を開き、イタリア北部の州や県で実施してきた人の移動を制限する措置を10日から全土に広げると発表しました。
(中略)
イタリアでは北部を中心に新型コロナウイルスの感染が急速に広がり、9日には感染者が新たに1800人近く増えて、合わせて9172人となりました。
亡くなった人も97人増えて463人に上り、感染した人、亡くなった人ともに中国に次いで多くなっています。



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