バッド・ブレイク( ジェフ・ブリッジス
)は才能がありながらも、
今は落ちぶれたカントリー・シンガー。
4度も結婚を繰り返し、酒びたりの生活を送る日々。
そんな彼の前に突然、ジーン( マギー・ギレンホール
)という、
女性記者が現れ、孤独な2人の心は急速に互いを求めていく。
ジーンはキルスティン・ダンスト…じゃないよね?と思ってたら、
違う人でした。
しかもジェイク・ギレンホールと姉弟なんだ。
ギレンホールなんていう珍しい名前はそうそういないだろうから、
血縁があるんじゃないかと思っていたら。
でもあんまり似てないよね…?
酒に溺れ、自堕落な生活を送っている、一人の老いたカントリー歌手。
思うように世間が求める曲が作れない自分へのもどかしさか。
自分が教えてやった弟子に追い抜かれる歯がゆさか。
長時間車を運転し、一人で国中ドサ回りをするやりきれなさと、孤独か。
誰も分かってくれないという諦めと、
誰かに分かってもらいたいという願い。
まるで悩める青少年のまま大人になったような、おじさん。
ワルぶってはいるものの、どこか憎めなくて。
強がってはいるものの、どこか淋しげで。
そんなおじさんに、どこか自分と同じものを感じた女性記者、ジーン。
ダメ男にばかり惹かれるシングルマザーの彼女もまた、
強気な部分と、淋しい思いを抱えていて。
なかなか会えないながらも、惹かれあう2人。
ジーンの息子もすっかりバッドに懐き、この人と一緒になっても、
また同じこと…と自分を制しようとしていた、そんなジーンの心も、
ゆっくりとほぐれ、ふとジーンが気を許したその時。
取り返しのつかない亀裂が。
今度こそ、大切なものを手に入れたと思っていたのに、
またそれを失ってしまったバッド。
そして彼は、生き直す決意をする。
不器用な男が、人生の折り返しをかなりすぎてからやっと、
本当に大切なもの、本当に必要なもの、本当の自分に気付き、
向き合う。
何かを始めることに、遅いということはない。
何かを止めることに、遅いということはない。
誰かを愛することに、遅いということはない。
いくつになっても、生き直せる。
というとてもカッコいいことをとてもカッコ悪く教えてくれた、
おじさんでした(笑)。
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