その1
で、退院した日に…えー…なんかみんなお寿司行ったのかなぁ?みんなで。
お祝いだ~つって。
やっぱ寿司だべ~つって。
ほんとにホテルかなんかのお寿司屋さん取って、「好きなだけ食おうぜ~」なんつったけども…。
その日やっぱり、お父さんね…やっぱり喉が…だいたいほら、冬になってくると乾燥してくると喉に痰が詰まって、この痰が固まっちゃうと呼吸が出来なくなっちゃうのね。
だから濡れてる間に、あの…このなんつうの?ストローかなんかで管を入れて、あの…吸い取んなきゃいけないの。
この喉の穴のところから。
それをこまめにやんないと、1日に1回でいいかな~と思ってたんだけど、もうそれが1日に2回やらないとダメだな…3回やらないとダメだな…っていう風になって…。
で~…その~…「退院祝いだ~」つった…日の夜か…で、ウチでみんなでトランプかなんかやった夜は…もうしんどい」つって…で、結局また救急車乗って…病院行って。
で、結局、痰を取る…っていうことかな~。
それもずっと繰り返しだったかな~。
ずっと。うん。
で、僕も、1週間に3回、4回ぐらいは行けるんだけど、痰はやっぱり取れないし…。
で、病院の看護師さんとかヘルパーさんに来てもらったりするんだけど…やっぱり、夜と朝がキツイんだよね。
夜寝ると…熱が…こう…なんだろねぇ~…ほんと、なんか…寝てる時でも…バタバタしてるから、「どうした?」つって。
「行くか?」って、そのまま行ったりとか。
でも「入院はしたくない」と。
入院すれば俺は楽なんだけども。
「とにかく、家で過ごしたい」と。
でも、その気持ちは分かる、と。
じゃあ、家で過ごす最善の策をみんなで練ろう!と。
家族で。
俺なんかも兄ちゃん2人もいるし。
でもやっぱりねぇ…結局、1日1回…やっぱり2日に1回…病院に行かなくなって…。
最初、3日に1回だったのが2日に1回になって…もう毎日行かなきゃいけなくなって、あーまた入院しなければ…でも、入院はいやだ、と。
ほんとね…1月の1日もそうだよね。
31日…「紅白」が終わって、俺、ゆっくりで昼頃行こうかなあ~と思ったら、朝6時半とか、7時ぐらいに電話かかってきて…「苦しいから来てくれないか」…つって。
全部メールね、うん。
で、行ったら、もう「やっぱりしんどい」って言うから、じゃあ病院行こう…って。
やっぱ痰を取って、やっぱ食事もどんどんやっぱりねえ、食道も狭くなってるのか…食べないんだよね。
で…もう味覚もしなくなってきてる…。
で、体の半分がずっと痛い、って言うのよ。
起きることも出来ないし。
ああ…こうやって衰弱してく…歩くこともままならないし…。
でもね、また2月…ね?5日間入院して、退院して。
何日入院して退院して…つって、「さあ!俺なんかに何が出来るだろな」つって…。
で、俺ね ホント、料理なんかできないんだけども、俺…やっぱり病院の飯が不味いって言うのよ(笑)。
とにかく不味い、って言うのよ。
「よし!俺が作るしかない」って。
1回、なんだっけな~…だから、こう…噛み砕くとか無理だったから…シチューと、豚汁と…辛い…なんかね、スープ。
この3つをね、なんかね水筒型のさ、お弁当箱ってのが売ってんだよ。
これじゃあシチュー作ろう、って。
で、まだその時はね、1月の中旬ぐらいだったから、まだ食べれると思って。
「サンマを食べたかった」つったら、サンマを切ってさ、おにぎり作ったりしてさ。
シャケのおにぎりと、梅のおにぎりと。
これで一日いけんじゃないかな、つって朝行って。
ここに豚汁があるから、つって。
豚汁は栄養の宝庫だ…(笑)…筆談で。
だって、大根あって、人参あって、じゃがいもあって、ごぼうもあって…みたいな。
で、カレーがあって。
これ、ルーだけでもいいし、あの、ご飯はチンで出来るから。
チンで出来るからな~…なんつって。
で、あの…病院の看護師さんにご飯だけくれって言ってこれかけてもいいだろ、って。
あと辛いスープなー…つって。
で、これなんかキャベツとかさ、うーん…鱈とかさ、その時期は牡蠣があったから、牡蠣もさ…こーんなちっちゃい牡蠣なの。
2cm・4cmぐらいの牡蠣なんだけども、ひと口で食べれないかと思って、4分割にしたりして。
カカカカ…(笑)。
なかなかマメでやんの、俺。
じゃあ、おにぎり食うか?つって…あれ、おかしかったんだよ。
おにぎりさあ、こうやって…握ったことがなかったのよ、おにぎりを。
あっついのね、あれね。
こう…握ってさ…。
これ完璧だぁーと思って。
おにぎり朝、持ってって。
おにぎりが2つあって、みそ汁…おにぎりとみそ汁持って…「どうだ?」って。
「こんな不味いおにぎり初めてだ」
おい、ウソつけよ…普通初めてのお弁当誉めるだろ、と。
ウソでも。
「こんな不味いの。食ってみろ」つって。
食べたら…ご飯硬えし、味しねえし。
あっ…こりゃダメだぁ(笑)と思って。
「じゃあ、みそ汁だけにしてもらえないか」つって。
次の日、リベンジしたのかな?
よぉし、リベンジだ!って。
…で、次の日、握ってっても不味いんだよな。
「お前、ご飯の炊き方が尋常じゃねえぐらいヘタくそだな」って。
おかしいなあ~?…って思って。
最近気づいたんだけども、この間…ほんと最近。
最近、ご飯焚いたらさ、俺の炊飯器がいけなかったのが分かったの。
フタ閉めて、ぴゅっと押すじゃん。
普通にだよ?「炊飯」って。
しばらく経って、プゥーっていうじゃん?
プゥーつったら、蓋が開いちゃうの。
それに最近、気付いたわ。
んで、ご飯つごうと思ったら、フタが開いててさ。
「何開いてんだよ!?」って思って。
食ったら硬かったから…ああ、親父はこの俺のにぎり飯を食ったんだな…と思って。
そしたら、また退院して。
退院したらなんかね、お米のとぎ方とか、水の入れ方とか教えてくれた。
「お前の…ちょっとやってみ」
「いや、俺いつもザルの中に…」
「違うんだよ」なんつって。
「これ2回、3回やればいいんだよ。こんなもん」なんつって。
で、またその日?
2人でさ、くっちゃべっててさ…俺も、ね?次の日仕事だから…あの…夜、夕方過ぎには帰るわ~…なんつうんだけども、「まあ、一杯飲め」と。
これ、毎回なんだけども、騙されてるんだけど、「飲め」と。
いや、俺 車で来てるから…「ひと口、飲め」と。
お前、今日作ってくれたこのつまみだなんだ、つって。
いや…そうなんだけど…「ひと口、飲みな」。
じゃあひと口だけだよ、って飲むじゃん?
「ああ美味いな~。親父飲む?」
「俺は飲まないよ」なんつって。
よく考えたら、ひと口飲んだら帰れないわけよ、俺。
これも1人になるのが寂しいんじゃないのかな~なんていうこともあって。
で、また何日かして行ってさ、「何作る?何か作るよ~」「今日はじゃあ、焼きそばみたいの作ろっか~」なんて、俺もさレパートリーがないからさ。
「なんでもいいよ」って。
俺は、ホントにちっちゃい小鉢みたいのを色んなのを食べてもらった方がいいかな…。
それが1月の中旬ぐらいになると…その小鉢も…親父が好きな明太子とイカのなんとか…長芋の…なんかマグロでなんか…そういうのをなんかちょこちょこ…っていうのを食べなくなってきて。
「なんだ食べないの?」つったら 「お前食べろ」つって。
「いいよ、俺。もうホントもう8時、9時になって。帰るよ、俺」つって。
明日早いから。
「とにかく一杯、飲めよ」って(笑)。
一杯飲んだらダメだ、っつうの。
帰れなくなるじゃねえかよ!
…じゃあ一杯だけな。
って俺もなんで一杯だけ飲むか分からないけど「一杯だけな」って。
「飲んだね」と。
で、泊まって、ほんで夜中苦しい…つって(笑)。
俺、救急車…4回乗ったからね。
この12月~2月のこの3ヶ月間。
それがー亡くなる1ヶ月前ぐらいだったかなぁー…。
ということで、この続きは来週またお話ししようか。
ね。
これからね、えー…亡くなって…亡くなるまで、亡くなった後…え~…みたいなお話をさせていただきたいと思います。
あのーもう僕、大丈夫なので。
また来週、さよなら。
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