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お仕事の流れを掴む -こんな当たり前のことが、できない時期が続いている。予測することや判断することは、いろんな場面で役に立つ。それができないと、大袈裟だけど、自分の命を落とすことにもなるし、他者の命を奪いかねない。
例えば、車やバイクの運転です。これは、「予測」と「判断」の連続です。私自身は、50ccのスクーターしか運転してませんが、その運転でさえ、危険を予測、推測することやその危険に対する対処として、ブレーキをかけるといった判断が求められる。また、私のお仕事の中では、そう麻酔の管理なんかがそうかもしれない。どちらかというと、想定と判断かもしれないけど。その動物、個体に対して、過去の病歴などから予測される事態を想定する。それが起こったときに適切に判断し、処置を行う。たくさんの経験の蓄積も、非常に重要です。予測の的確さや判断の速さは経験によって変わっていきます。常に危険を想定できる聡明さも持っていないといけない。
私が、このうつという状態になってから、経験したことが記憶できなくて、同じところで迷ったりして、判断の精度やスピードが落ちることが多いと感じる。因果類推も単純なものになりやすく、視野の狭い回答しかできないことが多い。例えば、嘔吐という症状から考えられる、想定される疾患をリストアップするときなど、挙げられる例が少ないと、ほかに鑑別を要する疾患やその鑑別をするためにはどんな検査をしたらよいかというお話に発展しにくい。
自身が見た症例やほかの獣医師が診た症例について、コツコツとパソコンの中でデータベース化していく作業をしていました。この3年間の療養期間の中で、続けていたことのひとつです。類似する症状、その問題点に対する対処法がカルテに記載されているので、そういった情報を整理して、ほかの獣医師が診察した症例も、自分の経験として蓄積できる。本来なら、こういう作業は自身の脳の中で行えれば何の問題もないわけですけどね。それでも、こうして情報を整理することで、経験豊富な獣医師のような「予測と判断」ができれば、結果的に動物たちの「命を奪わない」と言う方向にむくのだと思っています。また、こうして情報を整理しておくと、後で時間があるときにそれを読み返すことも可能です。
短期記憶のなさは、常に感じています。これはとにかくメモを取ることで対応しています。自分に今、何ができて、何ができていないかを把握することができているだけ、まだましなのかもしれませんが、それができているなら、次に進むべき方向はおのずと決まるわけです。今、自分がかけている問題点を把握して、それを補っていく対応をしながら、回復のチャンスをうかがいたいと思っています。
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大きな失敗をするんじゃないかという不安 2010年01月25日
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