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(順作は帰郷したが、自力復興できず、再度二宮先生に奉公するため離村し飯焚きになった。ある日沢庵を出した)
尊徳 権左衛門(順作)、この切り方はなんだ。切ったのか切らないのか。こんなふうだから貴様は財産を失くしたのだろう。この切り方には心が入っていない。こんな不親切な切り方をしては食べない。
(ある時、順作はさや隠元をごま味噌で和えて食膳に供した)
尊徳 権左衛門、これは何じゃ。
順作 いんげん豆でございます。
尊徳 どこでとれた?
順作 これは屋敷の隅の空地に蒔いていたのが、この頃だいぶ実が入りましたから、おかずに差し上げました。
尊徳 空き地の利用、良い所に気がついた。これは旨いな権左衛門、季節のものはうまいぞ。
(弘化 2
担ぎ火口を仕入れ山村に売り歩く。その利益で質地を受戻し、
嘉永5年春には復興も軌道に乗った。順作は近況を世話にな
った岩本家の老母に手紙を送り、尊徳はそれを読み喜んだ)
尊徳 之は飯焚きの者だがよく勤労し遂に廃家を再興した。 この手紙は活きておるぞ。植えれば芽を出すぞ。