MM2022のブログ

PR

プロフィール

MW2022

MW2022

カレンダー

コメント新着

天国にいるおじいちゃん@ Re:打席に入る前に、バットを天にかざして、天国にいるおじいちゃんに『力を貸してくれ』(08/24) 天国にいるおじいちゃんについては、 089…

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2023.07.28
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
時代を駆け抜けた“civil engineer” 廣井勇と北海道 | GAIA - 楽天ブログ


編集者自序                    2
第一編 コラム Ⅰ アメリカへ―それぞれの旅立ち―
1 広井勇と三人組(内村・新渡戸・宮部)のアメリカ留学4
2 広井勇の海外留学の決意             6
3 広井勇のビジョンとワーク・ハード        8
4 新渡戸稲造のアメリカ留学の決意         10
5 新渡戸稲造の渡米のエピソード「帰雁の蘆」より  12
6 内村鑑三の破婚の真相と渡米のアンビシャス    14

8 宮部金吾のハーバード大留学と在米四人組の絆   18         
Ⅱ 内村鑑三 エルウィンからアマストへの道
1 内村鑑三のエルウィン白痴院のヨブ記体験     20
2 ソクラテスのデーモンと内村の聖霊の働き     22
3 断食の奇跡:「ホーム」エルウィンの白痴院     24
4 新渡戸と内村の手紙(親しい交りから絶縁へ)   26
5 内村の新渡戸への絶縁?の書           28
6 読書会にて エルウィン日記書簡と新島襄書簡   30
7 新島襄と内村鑑三―アマストへの道        34
8 「内村鑑三と新島襄」魚木忠一         36
9 グロスターにおけるSaying(神の約束)体験  40

Ⅲ アメリカ・ドイツ留学の新渡戸稲造、勉学と結婚
1 ジョンズ・ホプキンズ大学の苦学生        44
2 新渡戸稲造のフレンド派入信とメリーとの出会い  46
3 稲造とメリー 「神のお導きによる結婚」     48
4 アメリカ・ドイツのエピソード「帰雁の蘆」より  50

Ⅳ 「代表的日本人」と戦後日本の土台内村・新渡戸
1 「代表的日本人」と日本は高貴な野心を有する   56
2 二宮尊徳は「宇宙の永遠の法則」の意識を持つ   58
3 内村鑑三の広井勇あて手紙            60
4 戦後日本は新渡戸と内村の土台に立てられた    64
5 桜川市講演会にて 回心とは向きが変わること 66           
終りに                   70
第2編 資料集 目次 72


編集者自序 本書は四人の若者の『高貴(ノーブル)な生涯』についての本である。前書「ボーイズ・ビー・アンビシャス第一集―クラーク精神&札幌三人組と広井勇」所収の「旧友広井勇君を葬るの辞」において、内村鑑三は「私ども五十年前に高貴(ノーブル)なる生涯を誓うて共に学窓を出ました。そして神のお導きのもとにそれぞれの誓約に叛(そむ)かざりし事を感謝します」と述べた。『高貴な生涯』とは何か?それは本書資料集で明らかになろう。
ここで『二宮尊徳の会』が「ボーイズ・ビー・アンビシャス」を発行する理由と経緯について記す。
 本会は『報徳記』を読む会として立ち上げ、『報徳記』全巻読了記念に日光市今市の報徳二宮神社に見学会を実施した時、砂糖王と称された鈴木藤三郎が奉納した『報徳全書』と出会った。これは二宮尊徳の遺書約一万巻を約三年の歳月をかけ二十名の書生に謄写させ、二千五百冊の謄本を作成したものだ。
 私達は鈴木藤三郎の『願文』に感動し、顕彰事業を企画し、『日本近代製糖業の父 台湾製糖株式会社初代社長鈴木藤三郎』、『報徳産業革命の人 報徳社徒鈴木藤三郎』、『二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎』、『砂糖王鈴木藤三郎』を逐次刊行した。
二宮尊徳と鈴木藤三郎を研究するうち、札幌農学校に係る人々に関心を持った。内村鑑三は『代表的日本人』で二宮尊徳を農民聖者として称揚し、『予が見たる二宮尊徳翁』で尊徳を高く評価した。新渡戸稲造は鈴木藤三郎が台湾製糖株式会社社長の時、台湾総督府の糖務局長として貢献し、台湾高雄市の糖業博物館では、児玉源太郎、後藤新平、新渡戸稲造、鈴木藤三郎の四人が台湾の製糖業の貢献者として写真に並ぶ。また台湾で烏頭山ダムを築造し台南の荒地を沃野と変え、現地で敬愛される八田與一は東京帝国大学工学部で広井勇の教え子であった。広井も内村らと同期生である。広井は日本の土木工学に「民のため人類のため」という考えを注ぎこみ、日本の工学を「工学的良心」に満ちた品格あるものとした。
私たちは報徳精神とともに札幌農学校精神は日本の近代化の一源流といえるのではないかと考えた。
本書においては、内村鑑三等の個人史的研究ではなく、札幌農学校二期生の宮部・内村・新渡戸・広井を中心に集団的にとらえた。マックス・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の視点の一つは、集団的な経済倫理的活動(エートス)が近代資本主義の原型を作ったというものである。私たちは、ピューリタニズムはヨーロッパとアメリカにだけにもたらされたのではなく、クラークがピューリタニズムの倫理を札幌の農学校に持込み、二期生を中心として日本に広まったと考える。また、台湾の糖業政策の新渡戸稲造と実業の鈴木藤三郎という役割が日本近代化の象徴であると考える。
札幌農学校精神とは、文明史的に見れば、イギリスでピューリタン革命を起こし、アメリカにピルグリム・ファーザーズが契約による新しい国作りをしたピューリタニズムのエートスが日本へ伝播したものと見ることもできる。それはあたかも仏教がインドから中国へ、中国から日本へと伝播したことにも比定できよう。一方、報徳精神は江戸時代後期、二宮尊徳が提唱実践したものだが、至誠、勤労、分度、推譲という『報徳の精神』は、倫理的生活態度においてピューリタニズムに近似する。二つの精神は日本が自発的に近代化することに貢献したと考える。
本書は、「資料集」として編集した。資料を読んでもらう工夫として、最初にナビゲーション的な解説を施し、資料と一体的に読めるようにした。また資料を読みやすくするため、ひらがなを多用するなど、原文を現代語表記に改めた。文責は編集者にある。専門的研究に当っては、原典にあたって頂きたい。
「二宮尊徳の会」は二〇〇八年六月に立ち上げ、本年で五年になる。これまで「報徳記」等の読書会を行うほか、本年で没後百年という鈴木藤三郎氏の顕彰活動を行った。会員の継続的な努力に感謝する。
平成二十五年十月四日 編集者





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023.07.28 02:06:51


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: