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2024.02.19
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カテゴリ: 報徳
「青年に語る日本の方向」(1958年2月発刊) 森信三
鈴木宏治のブログ : 森信三
「森先生は旧制高校のとき病気をしたため、大学に入るのが3年遅れた。
京都大学の哲学科に入った。戦前は哲学は諸学の王といわれ、期待を胸に入ったが、当時はドイツ哲学が全盛で、西洋の思想家の学説の紹介から一歩も出ていなかった。
西晋一郎という師に出会い、全著作を読破したが、そのアカデミックさにどうしても無条件ではついていけなかった。真の哲学とは、もっと現実を対象として、そこから真理を求めるものではないか?

大学を出て3年あまりたった頃、「二宮尊徳翁夜話」を見て驚いた。
その最初のところに

「それわが教えは書籍を尊まず、ゆえに天地をもって経文とす。(略)かかる尊き天地の経文を粗(おろそ)かにして書籍の上に道を求むる学者輩の論説はとらざるなり。」 と喝破されてあるではありませんか。
これらの文字を見たときのわたくしの驚き、それは単なる驚きなどという言葉で現わせるものではなくて、 全くこの宇宙がわたくしの眼前で、真っ二つに裂けて、その断面を見せつけられたような気がした のです。そうして ここにこそ真の道があり、真の学問とは、このような大精神を現代の哲学や科学を媒介として論理的体系的に表現するものではならぬ と考えたわけです。」
勤労感謝の日・・・・勤労・分度・推譲 - 至誠と実行
「二宮尊徳の思想には大体 4つの根本原理 があります。
それは  1 至誠 2 勤勉 3 分度 4 推譲  という4つです。
そのうち第1の至誠というのは、人間の私心のない真心ということで、これは確かに尊徳の根本信念といってよいでしょう。
次の勤勉ですが、これも説明せずとも、あの歩きながら薪をしょって本を読んでいる姿がよく象徴しているはずです。
そこで 尊徳の思想で最も特色のある点といえば、結局第3と第4 ということになりましょうか。

その第3の分度というのは「生活の基準」とか「標準」ということで、手っ取り早くいえば、一ヶ月をいったい、どれくらいで暮らすかという問題です。その点を尊徳は極度に厳しく力説しているわけで、そのために一村の米の取れ高を、時には180年もさかのぼって調査したこともあるほどです。つまりこの村では年にどれだけとれるのが標準である。したがってそれから勘定して、年にどの程度の暮らしにしないと、結局赤字になってしまうぞというわけです。ここで一つぜひ申しておかねばならぬと思うのは、尊徳という人の貧富感で、これが普通の考えと違っているのです。というのは、普通の人ですと、とかく収入の大小だけで貧富を決めてしまおうとする。つまり月収2万円(1958年今から50年前に書かれた本である)の人は貧、3万円の人はやや富み、5万、10万と月収のあるのは富というふうに考えたがるわけです。皆さんもおそらくそうでしょう。ところが尊徳先生は一寸違うのです。というのは尊徳先生は収入と支出をつき比べてみて、そこに残りがあれば富であり、もし赤字となるなら、いかに収入が多かろうとも、それは結局貧だというわけです。ですから月収は5万円あっても、月々6万円も費う者は貧乏であり、それに反してたとえ月収は2万円でも、月々の暮らしを1万8千円でやってゆくなら、その人間は、富の部に入るー少なくとも貧ではないというわけです。

この尊徳の貧富観は、経済的真理の不動の鉄則の一面を語るもので、それは小にしては個人経済から、大にしては国家の歳入歳出についても当てはまると思うのです。

尊徳先生の第4の原理たる推譲の原理は自譲と他譲という二つに分かれる。自譲とは、一身一家のために譲るということで、貯蓄です。
 尊徳は、貧乏人というものは昨日のために今日働き、去年のために今年働くが、富める者は明日のために今日働き、来年のために今年働くといっております。では昨年のために今年働くとは、どういうことかというと、去年の端境期に米が足りなくなって、地主に借りたものは、今年の秋の収穫からこれを返さねばならぬ。しかも利息までつけてというわけです。ここが貧乏人は去年のために今年働くと、尊徳先生が言うゆえんです。





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最終更新日  2024.02.19 20:14:35


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