成定 竜一~高速バス新時代~

成定 竜一~高速バス新時代~

2009.04.30
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カテゴリ: バス産業
モータースポーツの頂点、F1についての新著 『さらば、ホンダF1』 (著者:川喜田研)を読んだ。非常に読み応えのある内容で、かつ読みやすい文章だから食い入るように読みふけり、3時間ほどで読み終わってしまった。

10年間続いたホンダのF1挑戦「第3期」(なお「第2期」は大成功に終わり、悠々と「休止」を宣言していた)は、昨年、突然の撤退発表で幕を閉じた。私は格別ホンダ一辺倒のファンではないが、F1は好きだし、トヨタ・チームや日本人ドライバーも含め応援していたからホンダの撤退はショックだった。ただ、川喜田氏が繰り返し書いているように、このホンダの挑戦は迷走と低迷が続いており、応援する側にも「厭戦気分」が漂っていたのも事実である。

私はF1については一ファンに過ぎないから偉そうな解説はここには書かない。ただ、同書の結びの部分から川喜田氏の記述を引用する。

「『何のために戦うのか』が不明確なまま、責任の所在もあやふやで、勝利に向けた具体的なヴィジョンも、現代のF1という戦場への理解も、自分達の能力への正確な自己認識も欠いたまま、第2期F1の栄光の記憶と、根拠の無い自身だけで突き進んだ第3期ホンダF1というあまりにも悲劇的な戦争は、屈辱にまみれた形で敗戦を迎えた」

そしてその記述は、川喜田氏自身が書いているように「旧日本軍」の愚かな戦いを思い出す。

この「旧日本軍」という言葉は、国内系老舗ホテルに勤務していたころ私が頻繁に使っていた言葉である。かつての成功体験が忘れられず、自分達の戦力が相対的に敵に大きく劣っていることにあえて気付こうとせず、根拠の無い自信に基づいて「自分達こそ正統派のホテル。最近進出してきた外資系ブランドのホテルなどに負けるはずがない」と自分達のやり方にこだわり続けた結果、消費者の心は既に離れているのにそれに気付かず、足元の経営がおぼつかなくなっている……もちろん、あえて書く必要はないのかも知れないが、今の路線バス「既存事業者」にも同じ匂いを感じるのだ。

何も知らない人がこの本を読むと、著者の川喜田氏のことを「ホンダのことが大嫌いなんだな」だという印象を持つかも知れない。それくらいホンダのことを厳しく書いている。しかし著者自身が繰り返し「従軍記者」と自らのことを称しているが、『F1速報』『レーシングオン』などの雑誌で川喜田氏の記事を読んでいる私は、彼がどれほどホンダF1を応援していたかを知っている。そのギャップが、つい路線バス事業者に厳しいコメントを発してしまう自分と重なるだけに、その厳しい言葉がさらにさらに心を打つ。

もっとも本音を言うと、ホテルに就職したときも「ずっと殿様商売をしてきたのに、外資系ホテルの進出などで苦境に立っている老舗ホテルを立て直したい」という理由で就職先を選んだわけだし、現実にそういう会社を改革していく仕事をさせてもらったわけだし(結局、完全に実を結ばないまま離れてしまったが)、私は、そしてきっと川喜田氏も、「ホンダが頼りない。無用に自身過剰な現場と長期的なビジョンに欠ける経営陣では勝てるはずがない!」と叫び続ける立場が大好きなである。その意味では、間違いなく、「既存事業者」をどう変革させていくかが私のライフワークなのだろう。





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Last updated  2009.04.30 21:26:31コメント(0) | コメントを書く


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京帝117@ ご参考まで この度 K電鉄バスの取締役安全技術部長に…
京帝117@ 残念でした 他にメッセージをお送りする方法を知らな…
成定竜一@ Re[1]:中央高速バス~ふたつの路線~(02/24) 京帝117さん、コメントありがとうございま…
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