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リハビリテーションにおいて、食事訓練や言語の回復をトレーニングするのは言語聴覚士が専門である。
しかし言語聴覚士を配置している病院は半分くらいしかない。
患者がリハビリテーション病院を選択する基準のひとつとして、常勤の言語聴覚士がいる病院というのを入れればいいと思う。

今月上旬、埼玉みさと総合リハビリテーション病院(埼玉県三郷市)の回復期リハビリ病棟。脳出血を起こして、リハビリを続けるAさん(65)は、言語聴覚士の相馬悠里さんにスプーンで食べさせてもらっていた。
右手は使えるのだが、少量ずつ、ゆっくりとかんで飲み込む感覚を身につけるためだ。
昨年11月に倒れ、今年2月、リハビリのために転院してきた。脳卒中を起こすと、のどや舌の神経の働きや筋肉の動きが鈍くなり、食べ物が滑らかに飲み込めなくなることがある。
「えん下障害」と言い、食べ物が誤って気管に入ってしまうと、肺炎の原因になる。Aさんは鼻から入れたチューブで栄養を取っていたが、転院の数日前に食事を再開し、肺炎を起こしていた。
相馬さんは「一口で食べる量やタイミングなどコツを身につけると、上手に食べられるようになります」と言う。言語聴覚士は、食べるトレーニングのほか、言葉がスムーズに出ない失語症の回復などを手助けする専門職だ。
転院して1週間。肺炎も治り、1日40分間、かむ力や飲み込む力を取り戻す訓練を始めた。口の開閉や舌を動かして、かむための筋肉を鍛える。のどのまひの回復を促すため首をマッサージした後、水や食べ物を実際に飲食してみる。
ゼリーやとろみをつけたみそ汁、おかゆにペースト状のおかず。訓練では、すぐに飲み込まず、舌でゆっくりとおしつぶす。舌の刺激は、飲み込む感覚を取り戻す方法の一つだ。
1度に口に入れる量は大さじ3分の1ぐらいから始め、今は半分にまで増え、訓練で、昼食の半量を食べられるようになった。
妻(60)は、「食べる量が増えるにつれ表情も明るく、意欲も出てきた」とうれしそうだ。
同病院では、食べ方の訓練は相馬さんら言語聴覚士9人が最初に担当し、ある程度回復すると、作業療法士が、すくいやすい食器や持ちやすいスプーンを使って一人で食べる訓練に進む。看護師も口の体操やマッサージを指導する。
言語聴覚士は、脳卒中のリハビリには不可欠だが、回復期リハビリ病棟の職員配置の条件に含まれていないため不在の施設もある。
同病院院長の黒木副武(そえむ)さんは、「口から食べられる可能性があるのに、訓練を受けられず、管を使った栄養補給から抜けられないケースもある」と指摘する。
食事は、栄養補給だけでなく、喜びでもある。病院選びには、言語聴覚士の有無を始め、えん下障害の支援体制を確かめたい。
言語聴覚士 読売新聞が2月に実施した回復期リハビリ病棟のアンケートでは、専従の言語聴覚士を配置している施設は54%にとどまった。非専従、非常勤を含めても言語聴覚士が「ゼロ」の施設も13%あった。
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